「おおさか維新」が今日結党大会を開いたが、憲法改正を掲げているのは評価したとしても、一院制や首相公選制については異議を唱えざるを得ない。それは日本の国柄に相反するからである。国民主権を重んじるあまり、大衆迎合主義になりかねない。多数決そのものを否定する訳ではないが、それが行き過ぎれば、全体主義に向かう危険性がある。一時的な国民の熱狂によって政治が行われるのだけは、断固として阻止しなくてはならない。暴走を防ぐのがイギリス流の議院内閣制である。日本人の伝統や歴史に根ざしたコモンセンスもとづく、冷静な判断が国民に求めるのである。守るべき日本がまずあって、それを維持するための改革でなくてはならない。これまでも政治改革に始まって、構造改革とか色々騒がれてきた。全て過去を否定するのが良いことのように主張するのは、あまりにも浅はかである。日本の統治機構にメスを入れるのもいいだろう。既得権を打破することも悪くはない。ただし、改革のための改革であってはならない。橋下徹大阪市長は、今こそ憲法学者の大石義雄や法哲学の尾高朝雄から多くのことを学ぶべきだろう。憲法改正に踏み出すにあたっても、日本の国柄を無視してはならないのである。
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