下々の者はちょっとした犯罪でも、すぐに顔写真が掲載され、社会的に葬られる。しかし、エリートは別なようだ。今回の池袋で発生した、暴走運転による死亡事故も、その典型である。肩書が旧通産省の御役人で、元工業技術院長、元久保田の副社長ということもあって、新聞記事などの扱いはかなり違っていた▼あの朝日新聞ですら、本名は出したものの、飯塚幸三さんと「さん」付けであった。いくら87歳の高齢であろうとも、この事故では31歳の母親と3歳の子供が亡くなっているのである。それなのに、どうしてそんな書き方をするのだろう。エリートだから、キャリア官僚から天下りができたのだろう。そして、庶民には考えられない金を手にしたはずだ。その上に手厚く保護されるというのは納得できない。人の命が奪われたのである。即刻逮捕されるのが普通だが、高齢で怪我をしているということよりも、過去の経歴が物を言っているのではないだろうか▼今の世の中はエリートが支配する社会ではあるが、彼らが幸福かどうかは疑問である。名も無き庶民を主人公にした山本周五郎は「貧しい人たち、貧しい生活の中には、ゆたかな人間性があり、はかることができない未来がある」(「季節のない街 舞台再訪—私の小説から」)と書いていた。足が地に着いた暮らしをしているのは、私たち庶民の方なのである。今の日本の政治が問題なのは、そこに目を向けないからなのである。
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は、本来容疑者として現行犯逮捕されるべきでしょう。
ドライヴ・レコーダーや防犯カメラ画像など事故物証は
複数挙がっているのですから、不逮捕とは元高級官僚
なる立場への政治的配慮、即ち「忖度」としか思えない
ものがありまして。
今日などは神戸市内にて路線パスが死傷事故を起こ
し、当該運転手が現行犯逮捕されているのとは明らか
な差別を感じます。
貴指摘通り 元官僚が人を死なせる重過失を侵しても
手厚く保護される異常な実態を追認する 野党勢力や
報道メディアの姿勢も又異常だと言えますね。
恐れながら、今回貴記事もリンクさせて頂きたく、お届
出致す次第です。