世界の常識は日本の非常識なのである。平和惚けした日本人が、戦争が政治の延長であることを理解していない。オバマ大統領は、シリアに対しての武力攻撃を明言した。陸軍は投入しないものの、空爆などを行って、アサド政権に白旗を掲げさせようというのだ。国際法に違反した毒ガスを使用したことが大義名分だが、アメリカの国益が優先されるのである。黒人初のオバマ大統領が誕生したときに、日本のマスコミは平和の使者であるかのように期待した。しかし、現実はこんなものなのである。アメリカに限らずに、どこの国も自分たちの利益を実現させるためには、平気で他の国を攻めるのである。安倍政権は、アメリカの同盟国として、武力攻撃を支持することになるだろう。これもまた、日本にとってはやむを得ない選択なのである。当面の日本の危機は、中共の侵略によって、尖閣諸島が奪われることだ。それを阻止するためには、アメリカとの同盟関係は欠かせない。あくまでもパワーポリテックスであり、アメリカの武力攻撃に正当性があるかどうかは二の次なのである。日本が国際社会のなかで生き残るためには、お花畑ではいられないのである。世界の国々が平和を希求しており、日本だけが過去の誤りを繰り返さなければ、戦争にはならない。そうした非常識は日本から払拭されようとしている。高坂正堯は『豊かさの試練』において述べているように、「防衛問題に対する態度をはっきりさせることは、日本への信頼性をつくり上げる上で大切である」からだ。
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米国の化学兵器に対する過激とも取れる強硬姿勢には、過去の贖罪意識もあると思いたいのですが間違いでしょうか。
化学兵器を断固として認めないことは、核兵器使用の最大の抑止力にも成り得ると思います。毒ガスから生物化学兵器さらに核兵器行使はともに人類に対する最大の犯罪ですから。
原爆投下は明確な戦争犯罪でした。しかし米国の原爆投下違反はサンフランシスコ平和条約で決着済みです。それを蒸し返すことは、中韓の国際条約破りと同じ次元に陥ることになり認めてはいけません。
イラクでの反省もあり。慎重に過ぎることは無いと思います。しかし、イラクでの失敗論は結果論です。核兵器保有を仄めかされれば、存在を前提に対応するのが軍事の常識です。その意味において、北朝鮮は危険な賭けに興じていると言わざるを得ません。