草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

真実を伝えない紋切り型の新聞記事を批判した福田恆存!

2015年11月08日 | マスコミ評

マスコミがいつの時代も日本を悪くしてきた。国民を煽ったり、間違った方向に引っ張ってきたのがマスコミだ。福田恆存が『言論の自由といふ事』のなかで、新聞における「比喩的俗語の濫用」を問題にしていた。中学生でも読めるというのがキャッチフレーズであるのに、新聞の文章は難しいと批判したのが福田であった。その理由には新聞特有の慣用語がある。「腹」「運命」「左右される」「筋違い」などはあまりにも大げさで、真実を歪めてしまう。福田は「かういう比喩的俗語の濫用によつて、一見記事はヴィヴィドでおもしろくなるが、おそらく事實や眞相からは遠ざかるにちがひない。同時に、事實や眞相があいまいであるばあひ、この種の表現法はなかなか便利だといふ結果も生じる」と述べている。新聞記者も物書きである限り「文章を書く人間といふ自覺なければならぬ」からである。それはまたテレビにもあてはまる。話し方やコメントがパターン化されてしまっている。しかし、真実を伝えなければマスコミとしての意味はなさないのである。今ネットで大騒ぎになっている、フェイスブックの個人情報がリスト化され、さらしものになった件について、ほとんどのマスコミが沈黙している。自分たちが持ちあげた者たちを断罪できないこともあるだろうが、紋切り型では表現できないからだろう。マスコミの本来の使命は、偉そうに論評することではない。ありのままに報道すればいいのである。

 

にほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ

 

               ←応援のクリックをお願いいたします。

 

 

政治 ブログランキングへ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秋惜しみ地酒うつわで呑みにけり | トップ | 磐梯を背にして白鳥着水す »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

マスコミ評」カテゴリの最新記事