日本浪漫派の保田與重郎は「今日における浪漫主義の文学の見識は、共産主義とアメリカニズムを排斥することにある」と主張した。
中河与一の小説『天の夕顔』の解説文で、この有名な言葉を述べたのである。保田にとって共産主義というものは、ソ連のコミンテルンの下部組織でしかなく、新たな牢獄へと誘うものであった。また、アメリカニズムとは、金儲けを第一として、人間の尊厳を損なうものであった。
だからこそ、世に背を向けた「浪人の淋しき心」に共感を覚えたのである。保守の原点とはそこになければならない。ビジネス保守は保守ではない。場当たり的な機会原因論的な言説で受けを狙っているだけだ。どれだけ商売になるかなのである。
日本保守党の幹部は、エコーチェンバーを従えて、意にそわない他者を罵倒している。事実に基づいた反論は何一つできないのである。もはや彼らに期待などできない。日本を救うのは、損得からではなく、国を憂いてネットに書き込む人たちなのである。