つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

万場の鯉のぼり

2008年05月03日 | 文化
                   万場の800匹鯉のぼり

群馬県多野郡神流町に「万場の鯉のぼり」があります。
近年、各地で大空に沢山の鯉のぼりが泳ぐ光景が見られますが、万場の鯉のぼりが始まりです。

万場かたる会は、昭和46年に万場町に住む青年達が町の活性化になることは何かないかと集まり発足しました。
いろいろと活動をしてきましたが、ある時「自分達の子供の頃揚げた鯉のぼりを神流川の上空にもう一度泳がせたいなぁ」となり、各家に保管してある鯉のぼりを集めだしたのが昭和56年。

対岸の紅葉山の展望台から200メートルのワイヤーロープを神流川を越えて町の川原に渡しました。
最初は100匹の鯉のぼりがこどもの日に初泳ぎしました。
このことが、全国にテレビや新聞で報道されると、全国各地から「子供が大きくなり鯉のぼりも飾ることが無くなったので、家にあるものを万場町の上空に泳がせてほしい」とかたる会宛に送られてきました。

かたる会の青年達は、昭和59年に鯉神社を建立し、鯉神輿を飾作しました。
昭和62年には、ロープは8本に増え、鯉のぼりも800匹が五月空に泳ぐようになりました。
展望台からはロープが山型に張られているので、800匹の鯉のぼりは扇形に見事に泳ぐ姿が見られます。

かたる会の活動は、多くの人から評価され、群馬県ふるさとづくり賞最優秀賞受賞(62年)、全国ふるさとづくり賞最優秀賞受賞(63年)するなど多くの栄誉を受けました。
その後、万場町や万場町観光協会も動き出し、5月に開催される鯉のぼり祭りは、かたる会から行政主催で開催することとなりました。
それが「鯉のぼりフェスティバルin万場」となりました。

平成15年に町村合併(万場町・中里町)で神流町が誕生したことにより、今では「神流町鯉のぼり祭り」として開催されております。

今年も5月3日から5日までの3日間は、800匹の鯉のぼりが泳ぐ下の神流川原では、大道芸や鬼石三杉太鼓やキャラクタショーなどの催し物が開催されたり、町民による出店が来客者相手にサービスにつとめています。
ゴールデンウイーク鯉のぼり祭りに出かけてみてはいかがですか。

(5月3日記 池内和彦)

コメント (5)
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