つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

劇団若獅子錦秋公演『王将』を観劇

2011年11月09日 | 演芸
              若獅子の「王将」公演終了後挨拶(三越劇場)

劇団若獅子の錦秋公演は日本橋の三越劇場において開催された。
三越劇場はあまり大きな劇場でないので二階席が良い。舞台も斜め上から観ることができて役者の台詞もとても聞きやすい。

王将』は棋界の名人で実在していた阪田三吉の生涯を北條秀司が、新国劇の辰巳柳太郎の為に書き下ろした作品である。
その後、映画でも名優が演じている。
新国劇の関係では、王将の坂田三吉を演じたのは辰巳柳太郎が最初で、緒形拳も演じた。島田正吾はひとり芝居で演じた。
この度、劇団若獅子の笠原章代表が坂田三吉役で「王将」を上演している。
一昨年は国立劇場での上演があった。
今回のプログラムには、新国劇を偲び 緒形拳追悼としている。
緒形拳の長男の緒形幹太は、父親の勧めにより前作同様、坂田三吉の弟子の「森川」役を演じている。

第一幕の木屋町の旅館の二階座敷の場
関根八段に勝利した坂田三吉七段(笠原章)に対して後援者たちは絶賛をするが、娘の玉江(平井愛子)が、起死回生の一手が苦しまぎれに打った手だと見抜いて「勝負に勝てても、将棋には勝てへん」と責める場面が前半の山であり、二人が上手く演じていた。

女房の小春役の神野美伽がいい芝居をしている。二幕からは娘の玉江役で出演をして好演している。

◆次回の劇団若獅子公演(結成25周年記念)は、5月・6月に
澤田正二郎演出に拠る白野弁十郎より『シラノ』である。
東京公演は俳優座劇場(5月28日~6月3日)。

(11月9日記)
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