つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

湯島聖堂の大成殿

2013年01月14日 | 名所
                          湯島聖堂の大成殿

神田明神の前に湯島聖堂があります。
境内に入ると都会の喧騒から解き放されたように静寂な空間があります。
なぜか引き寄せられて時々訪れております。

1690年(元禄3年)、林羅山が上野忍が岡(現在の上野恩賜公園)の私邸内に建てた忍岡聖堂「先聖殿」に代わる孔子廟を造営し、将軍綱吉がこれを「大成殿」と改称して自ら額の字を執筆した。
またそれに付属する建物を含めて「聖堂」と呼ぶように改めた。
翌1691年(元禄4年)2月7日に神位の奉遷が行われて完成した。林家の学問所も当地に移転している。

その後寛政異学の禁により聖堂の役目も見直され、1797年(寛政9年)林家の私塾が、林家の手を離れて幕府の官立の昌平坂学問所となる。
これは「昌平黌(しょうへいこう)」とも呼ばれる。
「昌平」とは、孔子が生まれた村の名前で、そこからとって「孔子の諸説、儒学を教える学校」の名前とし、それがこの地の地名にもなった。
これ以降、聖堂とは、湯島聖堂の中でも大成殿のみを指すようになる。
また、大成殿の建物も水戸の孔子廟にならい創建時の2.5倍規模の黒塗りの建物に改められた。
この大成殿は明治以降も残っていた。

(1月14日記)




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