つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

若獅子会「王将」を観劇

2021年11月30日 | 芸能
 若獅子会の「王将」を観劇しました。劇場は両国のシアターXカイ。受付では今公演では制作担当の根本亜季絵さんが笑顔で迎えてくれました。

 「王将」は北条秀司が新国劇の為に書き下ろしたもので財産演目となって、辰巳柳太郎、緒形拳が坂田三吉を演じてきました。大阪に実在した将棋名人阪田三吉の半生の舞台化です。新国劇が70周年記念公演(緒形拳が王将の坂田三吉を演じる)を成功裏に終了した後に看板を下ろしました。その後、新国劇の精神を受け継ぐ為に当時の劇団員と共に劇団若獅子を旗揚げしてから30年間代表を務めていた笠原章氏が2度目の坂田三吉を演じています。客席は満席の盛況です。観客の中には新国劇からの年配の男性ファンや出演者の前田耕陽目当ての若い女性たちが多かったです。

 躰道の同志である演劇評論家の山田勝仁さんが「王将」を観劇して劇評をレポートをしていました。「新国劇を観るのは初めてであったが、そのリアリズムの綿密さに感心する。娘の君子が三吉の涙と鼻水を懐紙で拭いてあげる場面では、紙を手で揉んでから三吉の鼻水を拭いてあげる。その些細だが細かな演出に感心。三吉役の笠原章氏の入魂の芝居が素晴らしい。3時間25分と長丁場だが、舞台は緊張感が持続し、まったくダレない」。的確に劇評している様子が伺われます。

 以前、劇団若獅子が「宮本武蔵」全国公演の時、北九州市の小倉から大阪まで笠原章さんら劇団員と一緒にバスで同行したことを思い出しました。
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劇団若獅子「王将」公演

2021年11月30日 | 芸能
(思い出)劇団若獅子舞台挨拶(国立大劇場)

 劇団若獅子の「王将」公演を観劇した。三宅坂の国立大劇場。故緒形拳さんの典江夫人からの報告によると大阪公演、名古屋公演ともに大盛況であったとのこと。往年の新国劇後援者に増して新たな劇団若獅子のファンが多くなってきている。国立劇場もほぼ満席の状態であった。

 北條秀司・作 田中林輔・演出 新国劇を偲び 緒形拳追悼と冠した今回の劇団若獅子。王将は、新国劇の辰巳柳太郎が昭和22年6月に有楽座で初演された。
 第一部の通天閣の見える路地、木屋町の旅館の二階座敷、芝の料亭紅葉館がよく公演される。昭和62年8月の新国劇の最後の舞台となった新橋演舞場でも王将は演じられた。その後、緒形拳さんが3部までの通し公演で王将の坂田三吉を演じた。大阪の三越劇場で観劇した。

 今回の劇団若獅子では笠原章さんが初めて坂田三吉に挑戦した。最後まで坂田三吉の弟子として仕えた森川は、緒形拳さんの長男である緒形幹太さんが演じた。緒形拳さんが生前に息子の幹太さんへ森川役をやってみないかと勧めたようだ。緒形幹太さんは、素晴らしい演技を披露していた。
(2009年4月21日記)



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