つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

初夢枕札

2025年01月02日 | 日記
 「初夢枕札」とはご存じ宝船に七福神が金銀財宝と共に乗る目出度い帆掛け船の絵に「なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな」という回文(上から読んでも下から読んでも同じ歌)を書き添えたものです。

 正月の二日の夜にこの回文の歌を三度読んでから枕の下に入れて寝ると良い初夢を見ることが出来るとされています。
 江戸時代の元旦は街中が静まり返る一日で次の二日の朝からの「お宝!お宝!今夜の初夢」と言ってこの札を売り歩く宝船売りが江戸の正月の風物詩でした。

 我が国には初夢で一年の吉凶を占うと言う風習がありますが、一体いつ見るのが初夢なのか諸説があります。元々大晦日(年越しの夜)は寝ない習慣があったため天明時代(1781~1789)頃は元旦から二日にかけての夢が初夢でした。その後これに変わり「事始め」の二日の夜の夢を初夢ととする事が一般的になりました。

 初夢の中身で吉兆を示す有名な言葉に「一富士、二鷹、三茄子」がありますが、富士は「無事」、鷹は「高い」、茄子は「成す」に掛けられた言葉だそうです。この続きもあり「四扇=扇は末広がり」「五煙草=煙が上に登る」「六座頭=怪我がない)からだとか。日本人は古来より駄洒落が好きだったのです。

 なお、万が一悪い夢を見た時は初夢枕札を川に流すことで邪気を払い、水に流したそうです。

 (芝大門更科布屋店主の独り言、電巧社の皆で吉初夢プロジェクトを参考にしました)
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