今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

アキバ「とり庄」のハツ

2006年03月19日 | お酒

 先頃、アキバにUDXビルがオープンした。ここんとこ新しいビルの中に少々名がある居酒屋がオープンしている。何故か気取っている店が多い。そんな中、UDXビルと中央通りの間の路地、よほど気を付けなくては見過ごしてしまうほどの小さな店、オジサン臭い焼鳥屋「とり庄」がある。地元昆布屋の仲間から紹介のあった焼き鳥だ。「赤津加」など共に昔ながらの居酒屋である。

 家での夕飯の後、9時過ぎもやっているヨドバシでデジカメからの現像も済ませ覗いてみることとした。

 ほんとに狭い入り口を入るとウナギの寝床状態。カウンターが10席ばかりL字型になっている。Lのてっぺんが入り口で焼き場。2階にも15~6人入れる座敷があるという。土曜日の夜9時すぎのお陰で、奥のカウンター席に空きがあった。

 席に着くとお新香と煮卵とメンマのお通し(500円)が出る。飲み終わった後ではスープも出る。それでは焼き鳥を頼むかと周りを見渡すと大体セットで頼んでいる。5本、7本、10本など。夕飯を食べた後なので5本セット(1300円)で十分。酒は看板にある田酒と奈良萬、手取川を次次注文するが品切れとのこと。それではと在庫のある住吉の特別純米、純米酔鯨を頼む。黙って冷やで出てきた。銘柄指定は冷やのみのようだ。忙しそうなので燗にしてくれとは頼みづらい。燗酒は定番で別にあるようだ。それでも無くなるころを見計らって出てくる焼き鳥は絶品だ。砂肝は大ぶりでほくほくして柔らかい。ハツはこれまた驚きの旨さである。プリンとして香ばしくややレアでちょっとない食感である。親父さんがハツの皿を出す時、わざわざこれはハツだよ旨いよと注釈を入れる理由も頷ける。5本セットは残りは手羽とレバ、あとなんだっけ。おジンはこの頃忘れる、許せ。 

 勘定は場所柄、御徒町や北千住あたりよりは高いが、鳥の鮮度と焼きの巧さで十分合格点である。銘酒の品切れが無ければもっといい。いずれにしても、あまり教えたくない、いい店がまた一軒増えた。アキバの居酒屋のレベルも捨てたもんじゃねえと実感。