散日拾遺

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屋久島 ~ O君の夏休み

2013-08-13 17:46:08 | 日記
2013年8月13日(火)

完全休養、自分でもあきれるほど寝た。

起きれば、O君より来信。

 夏休みで屋久島に行き、縄文杉などの巨木に会ってきました。

 いびつな形の極太の幹からは、途中で折れた枝などが伸び、幹を大地にして多くの植物が生えています。

 角度によっては、ほとんど枯れ木のようにも見えました。

 しかし、大むかしから重なる一つひとつの年輪に、さまざまな歴史的事件と同時代の空気がしみこんでいるのかと思うと、見るという以上の存在感を覚えました。

***

屋久島は島だが、山として見ることもできる。1,936mは九州最高峰、地図を見ると「山」であることがよくよく分かる。ほぼ円形の山の海岸沿いに、平地は薄く縁を為しているに過ぎない。これは四国も同じで、特にその北西側つまり愛媛県では、1,982mの西日本最高峰・石鎚山を含む連山が急峻に海へ落ち込んでいく移行帯に、わずかに平地が付着している。高知・徳島はいくらか様子が違うけれど。

日本は島国であるとともに、山国である。
僕らは海の民であり、山の民である。
そのことを少しだけ意識してみることが、何かのヒントにならないだろうか。

O君、確か一昨年は富士山に登ってきたのだ。
この国に生まれ育った者として、たいせつと思われる場所をひとつひとつ訪れてみる、そんな考え深さを受けとっている。

その場所が富士山であり、屋久島だったんだね。