散日拾遺

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『シャーロック』/コメと平和と外交と/ヘンな暑さ

2014-07-27 06:32:18 | 日記
2014年7月27日(日)

制作部S様・K様

 『シャーロック』さっそく第1作を借りてみました。面白かったです!

 『A Study in Pink』は、元祖ホームズ第一作『緋色の研究』の比較的忠実な翻案ですね。
原作で馬車の御者が果たしていた役割を、タクシー運転手に振り替えたのは無理のない発想で、しかもロンドンのタクシーは世界一との定評があるわけですから、何かとうまくできていたと思います。ホームズのソシオパス的な変人ぶりや、ニコチンパッチ中毒もなるほどでした。
 ただ、犯人の犯罪動機は原作ほど同情の余地がなく、ホームズが瀕死の犯人に身体的苦痛を加えて「モリアーティ教授」が黒幕と吐かせるところも、個人的には残念でした。そう、ワトソンが犯人を射殺する設定もね。
 ホームズとワトソンが自身では(できる限り)犯罪を犯さないということ ~ クリーンハンドの原則 ~ は、けっこう重要な約束事だったと思います。
 
 それにしてもイギリス物は面白いですね。他のも見てみます。

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 「やはりごはんが勝負なんです。コメをおいしく炊くこと。それがいかに人に響くかが身に染みた。」
 「やりたい人が自由にできるようにしないと。その先にコメの輸出がある。やる気のあるにない手がどんどん外から入ってきて、地域間競争が始まる。それをきちっとできれば、TPPなんか怖くない。」
 そうかなあ、ほんとかな。ほんとだといいなあ。
 ローソン会長の新浪剛史氏は、農産物輸出のコツは「食文化ごと売り込むこと」だと力説する。これは説得力があるし、現今の世界的な和食人気を考えれば現実性もある。

 前々から思うのだが、憲法9条も守りに使うからいけないので、これを剣にかざして国連なりどこなりへ撃って出たらどんなものか。
 それと安保体制は矛盾するようだけれど、矛盾する複数の戦略を併用するのはむしろ外交の常道で、ひとつのルートだけに保険の全てをかけたら、保険会社が潰れる時には共倒れになる。ビスマルクはそれを知悉していたが、その老獪を嫌ったヴィルヘルム二世が外交を単純化した時、第一次世界大戦の火種が大きく燃えあがった。日本帝国の「バスに乗り遅れるな」も同じである。図々しく国際連盟に居座って、ドイツルートと二股かけるしたたかさがほしかった。
 「日本政府は口を開けば戦争放棄だ」と辟易されるぐらいアピールするのがホントの積極的平和外交である。「集団的自衛権」でアメリカの片棒を担ぐのは、積極的でもなければ平和指向でもない。

 食文化ごと、平和文化ごと、けたたましく売り込むことだ。

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 この猛暑は何だかヘンだ。
 確かに暑いけれど、暑さが七月末のそれではなくて、お盆過ぎの残暑みたいな感じなのだ。僕の勘違いかな・・・
 今日も東京で35℃、明日からは4~5℃も下がるらしい。

 小豆島は34℃、賢くやんちゃな盲導犬パンディは、「扇風機やクーラーの風があたる所で長くなって寝ています」のだそうだ。
 皆さん、お大事に!