一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

935 第201回 岩戸句会五月

2013年05月30日 | 

薫風やなぜか昔の傷うずく    正太

昼下り文豪墓碑に蟻遊ぶ

 

擂粉木をしっとり握る立夏かな  洋子

雨含み雨の色して藤香る

 

薫風に顔しかめたる男来る    遊石

ガラスビン昔母いて野バラ生け

 

まどい来つ泥田を探る玄鳥    侠心

緑陰やみどり児笑みて瞳の青し

 

薫風や茶会帰りの赤き爪     豊春

薫風を纏う和服に席譲る  

 

前を行く背負籠の中の大筍    歩智

朝焼や逸話を抱えポチが逝く

  

磯宿へ一すじの道月見草     章子

晩年といえど明日あり聖五月

  

わが娘いつも辛辣桐の花           稱子

病む人へ折る千羽鶴聖五月

 

忘れないで五月のバラと僕のこと 雲水 

夕月はリラに抱かれて昇りけり

  

コメント (2)
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