一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

3036  初詣明るい方へ歩きだす   佐々木コトリ

2024年01月29日 | 多留男会合同句集「天岩戸」

(はつもうで あかるいほうへ あるきだす) 

 夢溢れる若い頃、私にも叶えたい夢がありました。けれどもその夢は、突然道半ばで途絶え、叶えられませんでした。それからの年月、心ここに在らずで、ただ淡々と日々を過ごしていました。

 そんな中、3・11東日本大震災…。ハッとしました。人はいつ死ぬか判らない。私はもう一度やりたい事(陶芸と料理)を中心にちゃんと生きようと決心し、動き始めました。

 そして出会ったのが、岩戸窯、釣舟先生でした。先生は私の話を聞いて下さり、『四十過ぎじゃ遅いかもね。でも、やってみれば』と岩戸窯に通う事を了承して下さいました。有り難い事に、それから八年私は、陶芸中心の生活を送る事が出来ています。

 そして、岩戸窯に通わせて頂いている当初から、俳句の事も聞いていたのですが、7年目で漸く、参加させて頂く事になりました。

 この句は、悲しい事や愁う事の多い世の中、一個人は小さい存在ですが、一人ひとりが、日々幸せに暮らす事で、世の中全体も明るい方へ歩き出せたらな、と思い作りました。

(合同句集「天岩戸」より 佐々木コトリ記)

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