社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

1月2日(水)

2013年01月08日 10時55分23秒 | 2013年

  5時半起床。朝食はとらずに、6時半過ぎに宿をチェックアウトして、地下鉄でセント・パンクラス駅(St.Pancrass)へ。ここから、ユーロスターに乗る。

最後のロンドン地下鉄。この旅行では、本当にお世話になった。

  チケットの発券でかなり手こずった(予約番号を間違っていた)が、無事にチケットを手に入れ、しばらく駅を散策。

チケット自動発券機。


セント・パンクラス駅。


一体何が見えるのだろう。


実際、こんなカップルがたくさんいる。

  長い行列の出国手続きを終え、いよいよユーロスターとご対面。08:31発のパリ行きである。今回は奮発してスタンダード・プレミア席(1等:日本でいうグリーン車)にしたので、座席は広々としてふかふかだし、食事もついていて快適だった。また、パリまでの間はほとんどユーロトンネルなのかと思っていたが、実際の通過時間は30分にも満たず、大半の時間はフランスの広大な農地を走った。

出国手続き&セキュリティチェックの列。


08:31発は、まだ発車番線が発表されていない。


乗客は、このロビーで待機する。


ユーロスターは20両編成(機関車2両+客車18両)と長い。


荷物棚も大きく、キャリーバッグも載せられる。


スタンダード・プレミア席。


車内サービスの食事。

  予定通り、11:47にパリ(パリ北駅)に到着。非常に大きな駅で、人の数もホームの数も数えきれないほどだ。モビリス(Mobillis)という1日乗車券を購入し、RERというという高速郊外鉄道を乗り継いでミュゼ・ドルセー駅(Musee d'Orsay)へ。パリの電車ではスリが頻発すると聞いていたので、大きな荷物を持っていたこともあって、全神経をフル回転させて警戒する。そのため、電車の写真を撮ることが出来なかった。

パリ北駅に到着。


たくさんの列車がこの駅からヨーロッパ各地へ発車する。


パリ北駅に停車中の電車たち。

  ミュゼ・ドルセー駅で地下鉄に乗り換えるはずが、地下鉄駅の場所がわからずに右往左往しているうちに、ホテルに着いてしまう。この段階では路線図や地図がうまく読めなかったので、これは本当にラッキーだった。ちなみに、パリの滞在先は、地下鉄12号線のリュデュ・バック駅(Rue du Bac)の目の前にある「K+Kホテルケイレ」(K+K Hotel Cayre)。規模がそれほど大きくなく、アットホームでスタッフの皆さんも非常にフレンドリーなホテルである。

リュデュ・バック駅の入口。


K+Kホテルケイレ。


ホテルの部屋からの眺め。

  ホテルに荷物を置き、さっそく観光に出掛ける。地下鉄に乗り、コンコルド駅(Concorde)へ。大きな荷物がなくなり、ようやく地下鉄を楽しむことが出来るようになった。


車両の移動は出来ない。


ドアは自動では開かず、駅に着いてレバーを上げると勢い良く開く。


出口は固く閉ざされているように見えるが、近づくと自動で開く。


外から出口を見るとこんな感じ。


地下鉄内の自販機。一律2ユーロ。


試しに買ってみました。

  最初の目的地は、駅名からもわかるとおり、コンコルド広場である。とにかくめちゃくちゃ広くて賑やかな場所という印象だが、フランス革命時には処刑場だった場所で、マリー・アントワネットもここで断頭台にかけられた。そんな歴史を考えると、今の賑やかさが何とも皮肉に感じられる。しかし、当時は処刑が大きな見世物としてとらえられていたことを考えれば、賑やかという意味では変わっていないのかもしれない。

  地下鉄8号線に乗り、エコル・ミリテール駅(Eccole Millitaire)へ。ここから歩いて、シャン・ド・マルス公園側からエッフェル塔へ向かう。エッフェル塔はとにかく大きく、近づくにつれてどんどんその存在感を増す。ただ、上に登るのは恐すぎるし、行列もすごかったのでやめておいた。

  エッフェル塔近くのカフェレストラン「GUSTAVE」で早めの夕食。スターターにフォアグラ、メインは今日のおすすめだというフィレステーキを選択。フォアグラは、正直なところ全く美味しくなかった。なんじゃこりゃ。チーズとレバーの間のような味である。一方で、フィレステーキはまさに絶品。お肉は分厚くて美味しいし、何よりフランスのマッシュルーム「ボビーヤ」を使ったソースが本当に肉の味を引き立てていた。フレンチマッシュルーム、おそるべし。デザートは、これまたおすすめされたもの。名前は忘れたが、おそらくプリンみたいなものだろう。濃厚な甘さで美味しかった。店員さんも非常にフレンドリーだし、日本語のメニューもあるし、何より料理も美味しいし(フォアグラは除く)、大満足の夕食となった。


自動的にフランスパンが出てくる。


フォアグラ。


友人のスターターはエスカルゴ。


絶品フィレステーキ。何にでもポテトを付けてしまうのはご愛嬌。


デザート。奥は友人のタルト。

  地元のスーパーマーケットに入り、お土産を買う。さすがはフランス、普通のスーパーにも関わらず、ワインの陳列棚がめちゃくちゃ充実していた。実家や職場に各種チョコレート、職場の先輩には香辛料などを購入。店員さんに「ボナネ」と言われて意味がわからなかったが、すぐに「Happy new year」だと教えてくれた。「ボンジュール」(こんにちは)、「ボンソワ」(こんばんは)、「メルシー」(ありがとう)、「シルブプレ」(お願いします)、「セボン」(おいしい)、「ラディシオン」(お会計)に加えて、新たな言語を手に入れた。これだけ知っていれば、あとはどうにでもなる。

パリは、街を歩くだけでも楽しい。


ごく普通に美術品のお店がある。


スーパーのお菓子コーナー。


さすがはフランス。

  ホテルに戻ろうとコンコルド駅から地下鉄に乗り込んだ瞬間、目の前に立っていた男性が私の前に乗り込んだ女性のカバンに素早く手を入れるところを目撃する。結果的には何も取れていなかったが、その手の動きの早さたるや半端なかった。しかも、そのスリがいかにも怪しそうな若者やみすぼらしい格好の人ではなく、ごく普通のビジネスマン風のおじさんだったので、余計に驚いた。そこから電車を降りるまで、犯人から目を離さず、自分のカバンを目の前で抱え、チャックをしっかりと握っていたのは言うまでもない。

  ホテルに戻ってから近くのスーパーへ行き、果物やデザート、ワインやおつまみを購入して部屋で食べる。果物(マスカットとプラム)は甘みがほとんどなくて、とても食べられるものではなかったが、生ハムはやはり美味しかった。

ベビー用品のお店もお洒落だ。


使いづらいカート。


1月1日(火)

2013年01月08日 09時25分37秒 | 2013年

  6時半起床。今日の朝食は、フルーツサラダを選んだ。

  地下鉄を乗り継ぎ、セント・ジョンズ・ウッド駅(St.John's Wood)へ。閑静な住宅街を5分ほど歩くと、ビートルズのCDジャケットで一躍有名になったアビーロードに着く。なんてことはない横断歩道なのだが、他にも観光客が数組来ていて、同じポーズで写真を撮っていた。もちろん、私たちもだが。

途中、Baker Streetという駅を通った。

  再び地下鉄に乗り、セント・ポール駅(St.Paul's)へ。セントポール大聖堂を訪問する。中は写真撮影が禁止されているので写真では伝えられないが、身廊、ドーム、礼拝堂、地下のクリスプと本当に見所満載で、その神聖かつ荘厳な雰囲気は、何とも言い表せない素晴らしさがあった。また、ここはドームの上に登ることができ、階段はきついし高所恐怖症の人間にはかなり厳しい環境だが、上から眺めるロンドン市内の景色は本当に素晴らしいものだった。

  大聖堂の裏(駅の近く)のキオスク的な配置のパン屋で軽く食事をとる。ビーフなんちゃらというサンドを注文したら、塩こしょうとトロッとしたソースでガツンとインパクトのある牛肉サンドが出てきて、とても美味しくて驚いた。

  バスに乗り、ウエストミンスター寺院を目指す。また2階の一番前の席に座ることが出来たのだが、ニューイヤーパレードが行われる関係でバスの運行ルートが大きく変更になっていて、かなり歩くことになった。ただ、その分景色の良い道を通ってくれたので、むしろラッキーだったのかもしれない。


ロンドン・アイ。


ウエストミンスター寺院とビッグベン。ここへ行きたい。


ニューイヤーパレード的なもの。

  ウエストミンスター寺院もまた、非常に神聖な場所だった。エリザベス女王の戴冠式やダイアナ妃の葬儀、最近ではウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式と、ロイヤルファミリーご用達の寺院だけのことはある。運良く祈祷の場面にも遭遇することが出来たし、席に座って目をつぶると、本当に神様が目の前にいるんじゃないかと思うほどの雰囲気だった。

  続いては、ビッグベンへ。残念ながら中に入ることは出来なかったが、その外観はまさに圧巻の一言。こんな場所が国会なら、私も議員になりたいと思った。

  地下鉄でビクトリア駅(Victoria)へ移動し、バッキンガム宮殿へ。内部や近衛兵の交代式の見学は出来なかったが、目の前にエリザベス女王の家があるというのは、何とも不思議な感覚だった。


新しい車両だ。

  地下鉄でスローン・スクエア駅(Sloane Square)へ移動し、友人が職場の先輩に頼まれた買い物をしたいということで、ブランドショップの並ぶ地区へ。途中で道を間違えて反対方向に歩いてしまったのだが、おかげでブラックキャブ(タクシー)に乗る機会を得た。ただ、そうまでしてたどり着いたお店はお正月休みをとっていた…。

ブラックキャブに乗車。


お正月休みで閑静なブランド街。

  どうしても「ドーヴァー・ソウル」(Dover Sole:舌ビラメ)が食べたいという私のワガママでそれが食べられるレストランを探し歩き、ようやく見つけた「Signor Sassi」で夕食。スターターの「ロブスターのカクテルサラダ」が抜群に美味しくて、期待は高まる。そして、念願のドーヴァー・ソウルとご対面。初日のローストビーフと並んで、私がロンドンでどうしても食べたかった料理である。レモンと塩こしょうというシンプルな味付けだが、いやだからこそ、ヒラメそのものの美味しさがよくわかる。期待以上に美味しい味だった。


ロブスターのカクテルサラダ。


パンにつけて食べるらしい。


友人のスターターは、ホワイトアスパラガス。


念願のドーヴァー・ソウル。

  ハマー・スミス駅までバスで戻り、スーパーでデザートを購入して部屋で食べる。外食もいいが、スーパーで物珍しい食べ物を探すのも面白い。ちなみに、先日も書いたが、イギリスの牛乳が美味しいと感じた。

左下のキャラメルヨーグルトはちょっと厳しい…。