7時半起床。朝食はビュッフェ。
8時半前にホテルを出て、RERでサン・ミッッシェル・ノートルダム駅(St-Michel Nortre-Dome)へ。そこから川を渡ってシテ島へ渡り、まずはサント・シャペルへ。パリ最古のステンドグラスのある教会である。ここのステンドグラスは、まさに圧巻の一言。思わず息をのむほど美しい。しかも、それらが全体で聖書の物語を辿っているというのだから驚きだ。
なんか、ディズニーランドのホーンテッドマンションテイストな地下鉄の看板。
セーヌ川を渡る。
入口で聖母マリアが迎えてくれる。
続いては、すぐ隣にあるコンシェルジュリー(王室管理府)へ。フランス革命時に多くの貴族が収容されていたという牢獄で、マリー・アントワネットも最期の時をここで過ごした。そんな彼女の独房生活を再現した部屋もあり、昨日訪れたヴェルサイユ宮殿と比べるとその落差に驚かされる。彼女は、一体どんな気持ちで最期の時を過ごしたのだろう。
フランス最高裁判所。
コンシェルジュリーに収容されていた囚人の名簿が掲示されている。
牢屋の中の様子。
マリー・アントワネットへの祈りを捧げる礼拝所もある。
中庭では、囚人たちが自由な時間を過ごせたらしい。
マリー・アントワネットの独房。
ずっと看守に監視されていたのだろうか。
ここで再び友人とはぐれてしまったが、昨日のこともあったので大丈夫だろうと、そのまま観光を続ける。まずは、セーヌ川沿いにある古本市に顔を出し、父へのお土産にフランスの作家のものを一冊購入する。お店のおばさんが「Good choice!」と言うので「またまたー」と思っていたが、どうやら結構有名な作家らしく、過激な作風が特徴で、あのミシェル・フーコーからも絶賛された作家らしい。ただ、本のタイトルが「売春」なのが、父へのプレゼントとしては少し気になるところである。
Pierre Guyotat著『Prostitution』
再びシテ島に戻り、ノートルダム大聖堂へ。ここの神聖な雰囲気は、これまでに体験したことのないものだった。観光客がたくさん歩き回っているにも関わらず、一方で熱心に祈りを捧げている人も数多くいて、空気が張り詰めている。私も身廊の席に座り、しばらく祈ってみた。何か、心が洗われる気がする。ちなみに、ノートルダムは「我ら貴婦人」という意味で、つまりは聖母マリアに捧げられた聖堂ということである。
地下鉄でモンパルナス・ビヤンヴニュ駅(Montparnasse Bienvenue)へ移動し、「TY BREIZ」でガレットと食べる。注文はおすすめだというハム、チーズ、卵のガレット。香ばしいガレットとハムの塩み、チーズの濃厚さと卵の甘みがうまくマッチし、非常に美味しいガレットだった。
せっかくなので、国鉄のモンパルナス駅に立ち寄り、TGVなどの電車を見る。鉄道マニアとしては、見ず知らずの駅ほど興奮する場所はない。
一旦ホテルに戻って友人が戻っていないことを確認してから、歩いてルーブル美術館へ。3時間以上歩き回り、「モナ・リザ」や「ナポレオン1世の戴冠式」、「ミロのヴィーナス」、「ハンムラビ法典」などの有名どころを見る。しかし、たったの3時間では全く時間が足りない。それほど広い上に、作品のひとつひとつが思わず目を見張るような大作ばかりなのだ。よくぞここまで集めたものである。ちなみに、私が見た中で最も印象に残ったのは、Sir Henry Raeburnという画家の描いた「Petite fille tenant des fleurs」(花を持つ少女)という作品である。後に写真を載せるが、幼い女の子の絵で、特に何か特徴があるわけではないものの、つい惹きこまれるのだ。なぜか、この絵だけはどれほど見ても飽きず、むしろなかなか目を離すことが出来なかった。写真は有名どころを中心に載せるが、別に最後のその絵だけを見てもらえればいい。
ハンムラビ法典
Sir Henry Raeburn『Petite fille tenant des fleurs』(花を持つ少女)
「BOULANGER」というパン屋でタルトやエクレアを購入し、ホテルの部屋に戻って食べる。ここで、友人も部屋に戻ってきた。少し心配していたが、お互い1人の時間を満喫できたようだ。
友人の希望で、18時からのイルミネーション点滅に合わせて、再びエッフェル塔を見に行く。今度は、セーヌ川の川岸から眺めた。近くから見るイルミネーションの美しさといったら言葉では言い表せないほどで、所定の5分間があっという間に過ぎ去っていった。こんな綺麗な夜景はこれまで見たことがないし、おそらくこれからもなかなかお目に掛かることはないだろう。
ホテルの近くまで戻り、牡蠣の看板が出ていてずっと気になっていたレストラン「Les Miniseeres」で夕食。スターターは、当然牡蠣。メインは、奥さんが日本人だという店員オリビエさんのアドバイスを元に、タラを注文。まずは牡蠣。スターターで9個は多いかと思っていたが、あまりに美味しくてポンポン口に放り込んでしまい、むしろ足りないくらいだった。そして、更に美味しかったのがメインのタラ。白身魚とネギ、クリームソースの相性が抜群で、感動すら覚える美味しさだった。デザートは、アイスクリーム。これまたオリビエさんのおすすめ。彼は日本にも来たことがあるそうで、何かと私たちのテーブルに気を遣い、色々と話をしに来てくれた。次にまたフランスに来る時は、必ずまたこのお店に来て、美味しい料理を食べ、オリビエさんに会いたい。
パンとソース(お酢?)につけて牡蠣を食べるらしい。
メインのタラが本当に絶品だった。
オリビエさんと。
部屋に戻り、帰国に向けた荷造り。長いようで、あっという間の旅行が終わろうとしている。