8時起床。朝食は抜き。
とりあえず洗濯機を回す。
妻が娘を連れてアンパンマンミュージアムへ出掛けるというので、私は遠慮して1人の時間をもらうことにする。
身支度を整え、ウインズ新横浜へ。今日の有馬記念の馬券を購入する。ウインズはお祭り気分一色である。
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馬券はもう決まっている。このレースでの引退が決まっているアルアインの単複応援馬券である。アルアインは、仲間内のPOGで私に初めてG1勝利をプレゼントしてくれた馬である(2017年の皐月賞)。私は彼が2歳の時からずっと追いかけて来て、嬉しいこともあれば、その倍くらい悔しい想いもした。そして、それが競馬であるということを私に教えてくれた1頭が彼である。しかも、今回の鞍上は皐月賞でアルアインに騎乗し、これまた自身G1初制覇を果たした松山弘平騎手。アルアインには皐月賞後に様々な騎手が乗り替わったが、最後には松山騎手に戻ってきたのだ。これはもう、彼らに託すしかない。
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昼食に焼肉を食べようと、生麦(鶴見)にある安楽亭を目指して歩き始める。しかし、1キロほど歩いたところであまりの寒さに心が折れ、バスに乗る。とはいっても、生麦行きのバスはないので、途中で降りたバス停からまた1キロ以上歩いたのだが。
生麦駅。駅前の安楽亭に行く時以外、仕事でも1度しか降りたことのない駅である。当然、各駅停車しか停まらない。
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味のある看板を見つけた。これを掲載した当時の人々は、2020年になっても相変わらずの状況であることを予想していただろうか。
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11時半の開店と同時に安楽亭に入る。私と同じような1人客が他に3人もいる。
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注文はランチのカルビ&ミスジ定食に、単品でハラミと中落ちカルビを追加する。お肉の量は合計で400グラム。多すぎず少なすぎず、「あぁ、肉食べたー!」と思える適量である。大盛りのご飯とお肉を交互に口に運ぶ。子どもの頃に通っていた焼肉屋が安楽亭だったからだろうか、何だかんだでここのお肉を食べると一番満足感がある。
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帰りもバスに乗る。生麦駅の近くからも新横浜駅へ向かうバスが出ていることがわかった。但し、30分に1本だが。今日は15分ほど待った。寒かった。
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新横浜の駅ビルに入っている「プルミエ サンジェルマン」でパンを購入し、帰宅してデザート代わりに食べる。ちょっと食べすぎかもしれない。
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15時前からテレビをつけ、有馬記念を見る。アルアインの最後の雄姿を目に焼き付ける。この筋骨隆々の惚れ惚れする馬体を拝めるのも今日が最後である。少し早いが、「今日まで本当によく頑張りました、ありがとう」という気持ちになる。
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レースが始まる。アルアインは不利な外枠からの発走だったが、素晴らしいスタートを切って先団につけることができた。そして、最後の3コーナーから鞍上の松山騎手が促し始め、4コーナーから力を込めて追い始める。冷静に見れば、先団にいる状況でこんなに早くから追い始めているということは、馬に余力がないということである。しかし、苦しい状況であるにも関わらずアルアインは懸命に走り続け、最後の直線に入る時には一瞬先頭に並びかけていた。この瞬間、私は「ありがとう」と口に出していた。そして、馬群に沈んでいく彼の姿を画面が捉えなくなるまで眺めていた。アルアインも、松山騎手も、G1馬の引退レースにふさわしい勝負駆けだった。
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ちなみに、勝ったのはリスグラシュー。彼女もまた私が応援していた馬で、G1では何度も本命にした。直近で海外のG1を2連勝し、海外帰りで体調面が心配されていたが、ダントツ人気のアーモンドアイ、見事に抜け出したサートゥルナーリアを大外からぶっちぎって圧勝した。すごい馬である。彼女もまた今日のレースでの引退が表明されている。本当にお疲れさまでした。
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一息入れてから、録画していある2017年の皐月賞をもう一度見る。アルアインが1着で駆け抜けた瞬間、当時馬券を握りしめて声を張り上げたことが鮮明に思い出された。あれからもう2年半。惜しいレースがあったり、惨敗もあったりしたが、今年のG1大阪杯を制するなど、彼の走りはずっと惚れ惚れするものだった。特別切れる脚があるわけではない。しかし、馬群に突っ込んでそこから抜け出してくる素晴らしい勝負根性を持っていた。今後は種牡馬としてその血を繋いでいくことになる。血統的にも素晴らしいし、何より今年亡くなったディープインパクトの後継種牡馬として、大きな活躍が期待される。今まで本当にお疲れ様でした。あなたの第2の馬生に幸あれ。
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夕方、妻と娘が帰ってくる。娘はアンパンマンに会えて楽しかったようである。
夕食は焼き魚を中心に。甘めのタレの味が気に入ったのだろう、娘が私の魚を半分以上強奪していった。
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入浴を終え、娘と一緒に寝てしまおうかとも思ったが、洗濯をして少しパソコンに向かってから就寝。