社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

10月13日(水)

2010年10月16日 18時24分30秒 | 2010年

  6時起床。今日と明日は、新人研修の一環として外部向けのISO14001内部監査員養成講座に参加する。今日は1日目ということで、主に座学講習だった。その中で、1992年にブラジルで行われた環境サミット(環境と開発に関する国連会議)において行われた、後に「伝説のスピーチ」と呼ばれることとなる12歳の少女のスピーチの動画を見た。

http://www.youtube.com/watch?v=C2g473JWAEg

このスピーチを聞いて、どう思うだろうか。他の参加者は皆、「感動した!」「こんな小さな子どもがこれほど素晴らしいスピーチをするなんて」と絶賛しており、YouTubeのコメント欄にも絶賛の言葉が並んでいる。講座参加者はその場の空気的に肯定的な発言しか許されないからそれが本音かどうかはわからないし、当然私も肯定的な感想を述べたが、本音をいえば違和感を感じた。子どもが話していることを除けば何の特徴もないスピーチなのに、つまりは誰かが子どもを使って話しているだけなのに…という見方はひねくれ過ぎだろうか。

  ほぼ定時でオフィスを出て、早稲田へ。助手室へおじゃまして、久しぶりに先輩と友人と会う。それにしても、普段年上ばかりに囲まれた生活を送っていると、年下で溢れている学生街の雰囲気が新鮮に感じられる。「年を取ったなー」などとは言いたくないが、実際もう学生に見間違えられることもないだろう。夕食は秀永で。4年間も早稲田に通っていたくせに、これまでここで食べたことはなかった。なぜだろう。おすすめされるがままに食べた「とりめし」はおいしかったが、思わず写真を撮るのを忘れてしまった。その後は先輩のお宅に少しおじゃまして、日付が変わる頃に帰宅。

 


10月12日(火)

2010年10月16日 18時24分19秒 | 2010年

  6時起床。午前中は事務作業。長時間キーボードを打っていると、肩と首がカチカチになってくる。これまで肩こりを感じることはほとんどなかったので、こんなに肩が重く感じるものなのかと驚かされる。それに加えて、最近は手首までこるようになってきている。肩こりには湿布を貼ればいいが、手首こり(という言葉があるとして、)にはどんな対処法があるのだろうか。

  午後からは、内部の新人研修。12月の資格試験に向けた勉強が全く進んでいないという話をしたところ、ペースメーカーとして定期的に確認テストを実施して頂くことになった。初回は、来週の水曜日。今回は試験問題が事前に公開されるので、予め答えを用意して満点を目指さなければならない。論述問題が大量にあるので厄介だが、本番のためにもしっかり準備しなければ。

  21時半前に帰宅。久しぶりに夕食でカンパチが出て、ちょっと得をした気分になった。


10月10日(日)

2010年10月12日 00時11分01秒 | 2010年

  7時起床。今日は、Jリーグヤマザキナビスコカップ準決勝第2戦、清水エスパルスvs.サンフレッチェ広島の試合を観に行く。当初、この試合を観に行くつもりはなかった。このカップ戦は、決勝を除いてホーム&アウェイ2試合の合計スコアで争われ、1戦目はアウェイで1-2で敗れている。つまり、今日の試合はそもそも開始の時点で1点負けている状態から始まるのだ。しかし、ルール上、今日は1-0で勝てばスコアは2-2となるがアウェイゴール数で上回り、決勝進出が決まる(もちろん、それ以上のスコアなら尚良い)。そして、こういう苦しい時こそ応援するのが真のサポーター(と初めて自分を呼ぶ)だろうと思ったのだ。更に言えば、こういう逆境を乗り越えて勝利する喜びは、いつも以上に大きいはずだ。

  9時20分新宿駅発のJR高速バス(駿府ライナー)に乗り、一路静岡へ。当初は雨が心配されたが、幸運にも天気は回復に向かっていた。ちなみに、いつもは東京駅発の東名高速バスを使うのだが、最近は負けが続いているので、私なりにジンクスを考慮に入れて行き方を変えてみた。車内では、昨日購入した上野先生の著作を読みながら過ごす。


休憩も、いつもとは違う鮎沢PAだった。

  静岡駅到着後、昼食は抜きにしてすぐにアウトソーシングスタジアム日本平へ。キックオフの2時間前に着いたので、試合前の様々なイベントを見ることが出来た。以前は「スタジアムに入るのは試合開始の直前でいいじゃん」と思っていた私も、いつの間にかこんなに早くからピッチを眺めるようになってしまった。


この「LA12」は、ここぞという試合の時にお目見えするらしい。

  15時キックオフ。前半早々からエスパルスが攻め込み、何度か決定的なチャンスを作るも決めることが出来ず、前半はスコアレスで折り返す。そして後半19分、反対にカウンターから失点。その後、終了間際に小野選手が執念の同点ゴールをあげたものの、そのまま1-1で試合終了。2試合の合計スコアが2-3となり、準決勝敗退が決まってしまった。結果だけ見れば本当に惜しかったし、シュートを20本以上放っていたことからも攻撃的なサッカーが出来ていたといえる。しかし、スタンドから見ていた人間としては、この試合には怒りを覚える。90分間フルに走り続けたのは、小野・ヨンセンの2人だけ。ベテラン勢がこれだけ頑張っているのに、小野選手に限っては足を引きずりながらも懸命にボールを追いかけていたのに、なぜ他の若い選手が同じことを出来ないのだろうか。特に、失点の起点となったカウンターの場面、ガラ空きの右サイドを猛然と攻めあがる相手がいるのに、なぜ一番近くいた山本真希選手はダラダラと戻るだけなのか。終盤の追い上げにしても、本当に全員攻撃を仕掛けたのは残り5分を切ってからで、それまでは相も変わらず後ろでチマチマとボールを回しているだけ。その時点で勝つために最低でもあと2点必要だということがわかっていたのか、そもそも本当に勝つ気があったのか。最後まで全力を尽くしてボールを追いかける最高のお手本が目の前にありながら、なぜそこから学ぶことができないのか。これまでも負け試合は見てきたし、内容的には今日よりはるかにひどいものもあったが、観に行ったこと自体を後悔したのはこの試合が初めてだ。私は結果には執着しない。結果に執着する姿に執着するのだ。私から見る限り、今日その姿を見せてくれたのは小野選手とヨンセン選手だけだったように思う。彼らのプレーは私に感動を与えてくれるが、彼らだけではサッカーはできない。


それにしても、小野伸二という選手は素晴らしい。

  試合終了後、エスパルス通りにある洋食屋「サンライス」で昼食兼夕食。注文は、「清水みなとカレー」。桜海老ライスの香ばしさと、マグロのフライのジューシーさが印象的だった。私はあまりマグロの刺身が好きではないが、火を通したマグロは好きだ。以前紀伊勝浦で食べた血合い肉の焼肉も美味しかったし、このフライもかなりいけた。白身魚が火を通すと淡白になるのに比べて、マグロは火を通すことで旨味が増すような気がする。また、今回は「清水っぽさ」を求めてこのメニューにしたが、この店には他にもたくさんのおすすめメニューがあるようなので、少しずつ試していきたいと思う。


デザートは、カシスシャーベット。

  清水から静岡(正確には、新清水から新静岡)へは、せっかくなので静鉄(静岡鉄道)を使ってみる。これがなかなか味のある車両で、鉄道オタクとしては嬉しい。また、沿線や各駅にも昭和の雰囲気が漂っており、時の流れがゆっくりと感じられた。まあ、実際にもJRなら10分で走る区間を20分以上かけて走っているのだが。


今時こんなにアルミ感丸出しの車両も珍しい。

  静岡駅前20時15分発の高速バスに乗り、新宿へ。帰りも、ひたすら本を読んでいた。静岡の往復で一度も眠らなかったのは初めてかもしれない。帰宅は0時過ぎ。

 


10月9日(土)

2010年10月11日 11時12分23秒 | 2010年

  10時起床。今日は、夕方に本屋へ行った以外は、ひたすら家でゴロゴロしていた。まあ、多少は資格試験に向けた勉強もしたが、おそらく1時間にも満たない。本屋では、待ちに待っていた上野千鶴子先生の新作を購入。

  上野千鶴子『女ぎらい -ニッポンのミソジニー』紀伊国屋書店

  本書はタイトルどおり、ミソジニー(上野曰く、男性にとっては「女性蔑視」、女性にとっては「自己嫌悪」)について、様々な観点から書かれた1冊である。少し失礼かもしれないが、最初の10ページぐらいを読んで、私は「ついに上野千鶴子が帰って来た!」と感じた。近年の彼女の主題はケアであったが、本書は久しぶりにジェンダー論・フェミニズム論に腰を据えて書かれている。もちろん、ケアにもジェンダーは大いに関わってくる、というか、ジェンダーの視点が介在しない問題などない。しかし、やはり私としては、今回のように真正面からジェンダーを論じる上野千鶴子が一番好きだ。しかも、ターゲットはミソジニーときた。私の中にもあるその魔物をどう料理するのか、楽しみでならない。