はちきんizyのアメリカ丼

料理にすると丼カップル
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山あり谷ありの国際結婚ブログです。

尊厳を持って生きる事

2008-12-06 | 家族の癌
最初の咽頭癌の手術をしたあと 義父は50代だったが退職した。

だからと言って、家の中でじっとしていたのではない。

庭仕事はもちろん、家の中の仕事もまめにし、

じっと座っていることは決してなかった。

貧乏症というか そんなところは獏じいさんも良く似ている。

そんな義父は近所の人の手助けも、この数ヶ月前まで ほんとうによくしていた。

そうやって体を動かすことが 人を助けることが 

義父にとっては 生きている 事なんだと思う。

別に無理をして体を動かしている訳ではないと思う。

自分の出来る範囲で 自分がしたいことをして、

その時を、その命を使いたいんだと思う。

本人にとって 生きている意味がなければ、生きていても それはただの屍だ。



癌との闘い は もちろん本人だけでなく 

その家族 特に共に暮らしている義母も精神的な戦いの中で暮らしている。

本人の命を延ばすことでなく 毎日をどう生きていけるか、

そんな視点から見始めると 愛する人を逝かせることもできるように思う。

私たちはとかく目に見えるものに執着しすぎる。


確か放射線治療が始まる前に、義父が 安楽死 について話をもちかけた。

老人ホームで働く親戚の者が、延命治療で生ける屍のようになって暮らす老人を

毎日目にし、

”自分がこの老人を安楽に死なせる薬を持っていたら、彼女にそれを与えたい。

と 思うことはある。” と義父によく話すらしい。

オレゴン州では法律で許可されている安楽死は

いろいろな問題もかかえていると思うが、

ここまで癌と戦ってきた義父が、それを望む日が来たら、

法律にふれてもそれを与えてあげたいと 

安楽死の話を義父としたあと、ふと思った。



来週の 放射線治療 を終えてから 体が少しでも回復に向うことを願う。

腫瘍も小さくなり いつか 又 口から食べ物を食べることが可能になることを願う。

もう一度 義父の好きだったホワイトケーキを口にして欲しい。    にほんブログ村 ライフスタイルブログ 50代の生き方へ