はちきんizyのアメリカ丼

料理にすると丼カップル
はちきんイジーとアメリカンいごっそうバッキーの
山あり谷ありの国際結婚ブログです。

謎を解くように

2019-12-04 | ホスピスボランティア

明日の水曜日は寿司で5時まで働いた後

その足でイリノイの借家に帰る事にしたので

火曜日の夕方 山口さんを訪問した。

 

ベッドに横になられた山口さんを覗き込むと

すっかり頬がこけ 肌も灰色がかっておられ

一瞬息が詰まりそうだった。



 

今回もリべリーハープを持って行った。

 

弦の上に片手を置くと指先を動かされはするけれど

先週に比べ反応は弱々しい。

 

そうしてそのうち眠られてしまった。

 

眠られている山口さんのベッドサイドで

リベリーハープを奏でていると

テーブルの上に置かれてあった1冊の本が目に留まった。

 

茶色の紙でブックカバーがしっかりとされており

余計興味を持った私が中を開くと

小学館の学習雑誌 ”小学2年生”だった。



山口さんが養子としてアメリカに渡ったのは

彼が小学2年生の時だったのかも知れない。

 

謎を解いていくような思いで雑誌をめくった。

 


1ページ目に載っていた詩 ”たかいてっきょう” にある

  トンネルをでると の  と

それに続く たかいてっきょう の  が丸で囲まれており

て と で を間違って読んでしまう少年山口さんと

その指導をされていた施設の方を感じ きゅっとなった。


 

そうして1955年に発行されたこの雑誌が今も綺麗なまま残っている事に

山口さんを養子に迎えられたアメリカのご両親の深い愛も感じた。

 

 

 

山口さんが今、日本語を話されないのは

多分 アルツハイマーを病んでおられるからで

それまでは簡単な日本語なら理解されていたように思う。


 

日本の童謡を聴く度に毎回

”Oh"と声を出され

深い感動でもされたような表情になられるのは

記憶の奥に眠ったその歌が

日本で歌ったその時と一緒に蘇って来るからかも知れない。

 

 

今度訪問する時はハープを奏でるだけでなく

YouTubeで日本の童謡も流そう。

 

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