金曜の夜
”オレンジ色の満月が出てるぞ。”
と
ジェイク君が教えてくれ
スマホを向けたものの
これが限界
翌朝
”外を見てみろ。”
と
キャンパーの窓から外を覗くバッキーの声に
床で寝ていたカメ君も飛び起き
皆で外に出た
夜中に大雨が降ったようで
ジェイク君が停めたキャンプサイトのすぐ横に
大きな水たまりまでが出来ていた
川の側に広がるこのキャンプ場は
雨が続くと洪水の被害を受けやすく
このキャンプサイトが
一番先にやられるんだった。
くもり空が広がるその朝
ボーイズは朝早くからボートで川に出
男たちだけの時間を過ごす。
カメ君にとってバッキーは
父親のような存在
思春期に入ったカメ君と
男の話もあるのかも
置いとけぼりにされた私は
同じように
両親がランチデートに出かけて
置いとけぼりにされた
けいちゃんに会いに行った
ぽちっとね