土曜日は朝から
掃除機をかけ洗濯に
芝生刈り
と
忙しく動くバッキー
汗びっしょりになった彼が
シャワーを済ませたのは
昼をとうに過ぎていた。
その午後
結婚式に行くジェイク君の
身支度を手伝いに
キャンプ場に行く予定だった私達が
朝のバタバタで少々送れて到着すると
ジェイク君は
あのオレンジ色のシャツを身につけ
何やらとてもナーバスになっていた。
たかが
知り合いの結婚式なのに
こんなにナーバスになるなんて
こんな所までバッキーにそっくりだ。
”ドレスアップすることなんてないからな
プロム写真のように撮ってくれ。”
と
数日前に彼に頼まれていた私が
向日葵の前に立つジェイク君に
スマホを向けると
身体の中心を通る線が歪んでいる。
それが気になり姿勢を正させようと
思う私だけど
すぐに的確な言葉が出ず
もたもたしていたら
それを察したジェイク君は
”君が望むポーズをする時間なんてねーんだよ。”
と
プイと
自分のトラックに向かった。
こんな所もバッキーにそっくり
背景やポーズも変えて
何枚かの写真を撮ろう
と
考えていた私は
ガッカリしたけど
たった一枚の写真に写ったジェイク君は
いつものひょうきんな顔でなく
なかなかいい表情をしていて
ほっとした。
ほら
この日
カップルで式に行くジェイク君だったけど
彼女を迎えには行かず
式場で落ち合ったらしい。
式場から届いた彼からのテキストメッセージには
暑くて汗でびっしょりなんで
もう帰る
と
あったけど
その夜
我が家には来なかった。
一人でいることを好まない彼の事
その夜は誰かと一緒に過ごしたのかなぁ。
ぽちっとね