今やすっかり立場逆転。その心境やいかに...
小田急線の長後駅といえば、かつては急行が停車する、いわばメジャー駅であり、ロマンスカーこそ停車しないものの、それなりの地位を確立していた。知ってる人は知ってるけど、小田急の急行が停まる駅と停まらない駅では、天と地ほどの差があるのだ。
長後駅が“天”なら、その昔、湘南台駅は“地”だった。その差は歴然としていた。しかし、20世紀の終わり頃から形勢が逆転した。急行の停まらない地味な駅だった湘南台だが、相鉄線や横浜市営地下鉄が乗り入れるようになり、いつの間にか湘南地区のハブ駅としての地位を確立してしまっていた。
そして、気がつけば、湘南台駅にも急行が停車するようになった。もちろん、長後駅にも、相変わらず急行は停車している。しかし、急行よりさらに早い快速急行は、湘南台には停まるけど、長後には停まらない。今や、長後は準メジャー級に格下げされている。
すっかり立場が逆転してしまった、長後と湘南台。おそらく、地価も違うのだろう。かつての面影はなくなった長後駅、隣の湘南台駅の隆盛ぶりを横目で見ながら、一体何を思うのか。その心中を思うと、夜も眠れない(なんのこっちゃ)。