日々の覚書

MFCオーナーのブログ

MFC presents 500 Favorite Albums Of All Time 320-301

2023年05月27日 10時22分39秒 | 私的歴代最高のアルバム500選

MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500選
320位→301位

☆320位☆

Sail Away/Randy Newman (1972)
セイル・アウェイ/ランディ・ニューマン
シンガー・ソングライターに分類される人だけど、有名な映画音楽家の家系という事もあるのか、音楽的バックボーンは幅広いように思う。単なるルーツ・ミュージックだけではなく、もっと幅広い何か。だからタイトル曲も「サイモン・スミスと踊る熊」も「ロンリー・アット・ザ・トップ」も、シンプルでありながら情景が見える気がしてしまうのだ。

☆319位☆

Life Goes On/Paul Williams (1972)
ライフ・ゴーズ・オン/ポール・ウィリアムス
70年代半ば頃までは、この人の名前はよく見かけたものだ。本作は、「故郷への道を教えて」が収録されているので買った。クリント・イーストウッド主演の『サンダー・ボルト』の主題歌だ。素朴だけどウエスト・コーストの香りもする名曲である。アルバムも曲が充実しているので飽きる事なく聴ける。カーペンターズやスリー・ドッグ・ナイトでお馴染みの曲もあるので親しみやすい。

☆318位☆

Eagles/Eagles (1972)
イーグルス・ファースト/イーグルス
イーグルスはカントリー系のバンドとしてデビューしたが、その時点でカントリーの枠に収まるバンドではなかった。このデビュー・アルバムも、「テイク・イット・イージー」だけでなく、ダークな曲、もろにカントリーな曲、ハードなロックンロール等バラエティに富んだ内容だ。「早起き鳥」とか「今朝発つ列車」とか、後にやらなくなるタイプの曲に愛着を覚える。

☆317位☆

Look At Yourself/Uriah Heep (1971)
対自核/ユーライア・ヒープ
ブリティッシュ・ハード・ロックを代表する名盤と言える。オルガン主体なのはパープルに近いが、ある意味パープル以上にオルガンの比重は高い。タイトル曲や「七月の朝」など、非常に分かりやすい曲が多く親しみやすいので、パープルに迫る人気だったのも当然。ボーカルのデビッド・バイロンも実力者だったし、こういうところに70年代ロックの奥深さを見る。

☆316位☆

Idlewild South/The Allman Brothers Band (1970)
アイドルワイルド・サウス/オールマン・ブラザース・バンド
ライブだけがオールマンズではない。曲作りやアレンジのセンス、多様な音楽性、といった面でも彼らは非凡な才能を発揮している。本作に於いても、名曲「エリザベス・リードの追憶」をはじめ「リバイバル」「プリーズ・コール・ホーム」「ミッドナイト・ライダー」といった曲で、その才能を見せつけている。オールマンズの本当の強さはここにある。

☆315位☆

Elton John/Elton John (1970)
エルトン・ジョン(僕の歌は君の歌)/エルトン・ジョン
稀代の名曲「僕の歌は君の歌(Your Song)」を含む2nd。文学青年的な雰囲気のシンガー・ソングライターというイメージで、アルバム作りをしたのが功を奏し、エルトンとバーニーは世間に知られるようになった。ピアノを貴重とした簡素なサウンドにストリングスを組み合わせたアレンジも、そのイメージ作りに貢献している。

☆314位☆

A Salty Dog/Procol Harum (1969)
ソルティ・ドッグ/プロコル・ハルム
プロコル・ハルムはヨーロッパ的イメージが強いが、本作はアルバムのテーマといい、曲調といい、アメリカに接近している気がする。ザ・バンドみたいな感じもあるが、それはそれで成功しているように思う。タイトル曲からして、今までと違うアプローチでドラマティックだ。オルガンは相変わらずでよろしい。ロビン・トロワーのブルージーな曲もいい。

☆313位☆

Stand Up/Jethro Tull (1969)
スタンド・アップ/ジェスロ・タル
この2ndの時点では、タルもまだブルース・ロック然としているが、それほど単純でもない。曲調もリズム・パターンも一筋縄ではいかないのがジェスロ・タル。ブルース・ロックのようでいて少し違うのだ。「ブーレ」のような人気曲もあるが、牧歌的な曲もあり、何が出てくるか分からない楽しさがある。一筋縄ではいかないが、カッコいいのは確か。

☆312位☆

Beggars Banquet/Rolling Stones (1968)
ベガーズ・バンケット/ローリング・ストーンズ
一曲目の「悪魔を憐れむ歌」がとにかく強烈だ。ストーンズを代表する名曲である。が、呪術的なリズム・パターンとコーラスのこの曲が終わると、アコースティック・ブルースが展開されるのが、やや意外。当時の彼らの年齢を考えると、かなり深みのある解釈ではなかろうか。素晴らしいことだ。ラストの「地の塩」は感動的な名曲。

☆311位☆

Magical Mystery Tour/The Beatles (1967)
マジカル・ミステリー・ツアー/ビートルズ
A面は映像作品に使われた曲、B面はシングル曲、というアメリカ盤に則った構成が良い。映像の曲は名曲揃いで、「フール・オン・ザ・ヒル」と「アイ・アム・ザ・ウォルラス」が同じ面で聴ける、というのがとにかく凄い。ビートルズには珍しいインスト「フライング」も良い。シングルだと、「ペニー・レイン」や「ハロー・グッドバイ」が嬉しい。「愛こそはすべて」は正直食傷気味。

☆310位☆

Ah Via Musicom/Eric Johnson (1990)
未来への扉/エリック・ジョンソン
ライブでの定番曲「Cliffs Of Dover」を含む本作で、エリック・ジョンソンの才能は余すところなく発揮されている。独特のトーンの音色も、この時点で既に確立されていた。ボーカル曲では「Desert Rose」の出来が良い。そのプレイ・スタイルと音楽性のルーツはどこにあるのか掴みづらいが、別に難解なことをやっている訳ではないので、もっと幅広く受け入れられてもいいと思う。

☆309位☆

Greatest Hits/Night Ranger (1989)
グレイテスト・ヒッツ/ナイト・レンジャー
超絶技巧のギタリスト2人を擁したナイト・レンジャーは、HR/HMにカテゴライズされているが、実質的にはメロディアスでキャッチーなシングル・ヒットが多い事もあり、産業ロック系のバンドと思っている。中でも「ロック・イン・アメリカ」は、カッコ良く分かりやすくギターの見せ場もあり、代表曲と言っていいだろう。「センチメンタル・ストリート」も良いけどね。

☆308位☆

Ready An' Willing/Whitesnake (1980)
フール・フォー・ユア・ラビング/ホワイトスネイク
本作からドラムがイアン・ペイスになり、ベスト・メンバーでレコーディングされた。「フール・フォー・ユア・ラビング」をはじめ「スイート・トーカー」「エイント・ゴナ・クライ・ノー・モア」などの名曲を含む。なんといっても、この頃のホワイトスネイクはブルースを基盤としたハード・ロック・バンドであり、その持ち味が遺憾なく発揮された名盤である。

☆307位☆

Mick Taylor/Mick Taylor (1979)
ミック・テイラー/ミック・テイラー
ミック・テイラーのソロ作は、アメリカ南部的な雰囲気に溢れた好盤である。1曲を除いてミック・テイラーの自作であり、ボーカルも本人。ギターはもちろん、作曲センスも歌も申し分なく、ストーンズ時代の曲作りやアレンジでの貢献度は、かなり高かったであろう事が窺える。ひっそりと聞こえる「タイム・ウェイツ・フォー・ノー・ワン」のフレーズが、そう主張しているような。

☆306位☆

Blow Your Face Out/The J. Geils Band (1976)
狼から一撃!/J・ガイルズ・バンド
やっぱりJ・ガイルド・バンドはライブである。スタジオ盤も悪くないが、ライブでの彼らの魅力を伝え切れていなかったように思う。本ライブ盤で、そんなJ・ガイルズ・バンドの素晴らしさを存分に味わって欲しい。収録曲はどれもスタジオ・バージョンより遙かにカッコいいし、演奏のテンションも高い。暑苦しいと言えば暑苦しいかもしれないが、それがJ・ガイルズ・バンドなのだ。

☆305位☆

Tales Of Mystery And Imagination/The Alan Parsons Project (1976)
怪奇と幻想の物語~エドガー・アラン・ポーの世界~/アラン・パーソンズ・プロジェクト
アラン・パーソンズ・プロジェクトは、本作だけの限定と思っていたら、そうではなかった。タイトル通り、エドガー・アラン・ポーの作品を音像化した、実にプログレッシブな発想の、いわゆるコンセプト・アルバムである。15分にも及ぶ「アッシャー家の崩壊」が圧巻だが、その他の曲も、ポーの作品の雰囲気を上手く表現している。「告げ口心臓」とか聴き物。

☆304位☆

Year Of The Cat/Al Stewart (1976)
イヤー・オブ・ザ・キャット/アル・スチュワート
ヒットを狙って制作されたという本作だが、目論みは当たり、タイトル曲は全米トップ10入りした。この曲はアル・スチュワートのみならず70年代を代表する名曲でもあるが、他の曲も同様にややミステリアスな雰囲気を漂わせた佳曲揃いで、一見穏やかそうなアル・スチュワートの持ち味が十二分に堪能出来る名盤と言っていい。

☆303位☆

Horizon/Carpenters (1975)
緑の地平線~ホライゾン/カーペンターズ
「オンリー・イエスタディ」は名曲であり、この曲の為に本作を買う価値は十分にある。「プリーズ・ミスター・ポストマン」を全米No.1に送り込み、絶頂期のアルバムだが、内容とは裏腹に、ジャケットのカレンの沈んだ表情が気になる。イーグルス「デスペラード」の秀逸なカバー、バンドのギタリストとの共作「ハッピー」等々「オンリー・イエスタディ」以外にも聴き物は多い。

☆302位☆

Red/King Crimson (1974)
レッド/キング・クリムゾン
インプロビゼーションを重視していた時期の作品の割には、タイトル曲は細部まで緻密に構築されている。名曲名演には違いないが、この曲をはじめ「堕落天使」「再び赤い悪夢」と続くA面が、とにかく凄い。B面はどうでもよくなってしまうくらい。クリムゾン風メタリックな解釈と構築美は、後進に大きな影響を与えたのではなかろうか。

☆301位☆

Aerosmith/Aerosmith (1973)
野獣生誕/エアロスミス
デビュー・アルバムでのエアロスミスは、ブルースをベースにした新感覚のハード・ロックという方向性ははっきりしているものの、まだまだ発展途上。とはいえ、「ママ・キン」では既にエアロ独自のスタイルが出来上がっているし、コピーのように聞こえる「ワン・ウェイ・ストリート」もオリジナリティ十分。まんまカバーの「ウォーキン・ザ・ドッグ」はオリジナルみたいな雰囲気。

次回は、300位→281位です^^

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Journey Yumi Matsutoya 50th Anniversary Concert Tour

2023年05月21日 15時46分47秒 | ライブレポート

前にも書いたが、ユーミンこと松任谷由実が昨年デビュー50周年を迎えた。J-POPの草分け、そして女性シンガー・ソングライターの第一人者として、第一線をキープしながらの50年である。ただひたすら凄いとしか言いようがない。正に前人未踏。今後、ユーミンに匹敵する人は現れないだろう。本当に凄い人だ。

そのユーミン、デビュー50周年を記念して、3枚組ベスト盤『ユーミン万歳』をリリースし、翌年つまり今年、50周年記念全国アリーナ・ツアーを行う事を発表した。それが『The Journey Yumi Matsutoya 50th Anniversary Concert Tour』である。で、なんと!そのコンサートを我々も見る事が出来たのだ! なんたる幸運!! で、せっかくなんで、そのユーミンの50周年記念コンサートのレポートをアップさせて頂きたいと思う。ま、ツアーは今年いっぱい続くんで、ネタバレにならない樣に軽く、という事で(笑)

↑のURLで確認出来るが、ユーミンの50周年コンサート・ツアーは一期・二期合わせて2023年5月~12月で全54公演開催予定。会場は全てアリーナ・クラス、チケットは既にソールド・アウトという事なので、一会場平均観客数が15000人とすると、81万人を動員する事になる。こういう数字を並べるだけでも凄い(笑) 

我々が幸運にも見れたのは、ツアー初日のぴあアリーナMM公演。このぴあアリーナ、文字通り横浜のみなとみらいにあり(MM=みなとみらい)、僕は知らなかったが(汗)、2020年7月に営業開始したらしい。2020年7月といえば、新型コロナ感染拡大による一回目の緊急事態宣言が解除された頃だ。開業スケジュールが、不幸にもコロナ禍と重なるとは...ちなみに、こけら落としはゆずだったらしい。さすが横浜^^

ここは、民間主体で経営されており、1万人規模のコンサート会場としては、民間主導は日本初らしい。演じる側と見る側、双方の視点を重視し、どちらにとっても使い勝手の良いホールになっているのだそうな。確かに、観客の入退場のルートも考えられているように思えたし、会場内のみならず客席でも飲食可、というのもいい。ただ、飲食可はいいけど、たまたまかもしれないが、食べ物や飲み物を提供する店はひとつだけで(やたらと混雑しないような配慮はされてたけど)、飲食が出来るスペースはなかったし、客席も他のホールと同様決して広くはなく、ドリンクホルダーがあるだけで、食べ物等を置けるスペースはなかった。飲食可を謳うなら、こういう点にも配慮して欲しいところ。別に不満はありませんが^^;

コンサート自体は実に素晴らしかった。かなり前から、ユーミンのコンサートは演出も華やかで、非常にスペクタクルでエンタテインメント満載、誰もが楽しめるコンサートだ、とは聞いてたが、それは嘘ではなかった。ネタバレになるので(笑)、詳細は控えるが、アリーナ中央にセットが設営され、観客は周りから見る感じ。セットの上には、ユーミンのみならず、バンドのメンバーもユーミンを囲むように配置されていて、ちょうど僕の席からは、ドラムの小田原豊が一番近かった。本物の火を使ったりもしてて、その熱さは客席まで伝わってきた。

セットリストについても、ここでは控えます(笑) もっとも、僕のレベルでは知らない曲が半分以上あったかな。以前、ユーミンの苗場プリンスでのコンサートを配信で見た事があるが、その時のセットリストは、冬とか雪とかをテーマにした曲が大半を占めていた。多分、そのコンサートのコンセプトに合わせたのだろうけど、今回も同じような考えとすれば、歌われた曲はコンサートのコンセプトに沿ったものなのだろうか。う~む、なんとなく分かるようなそうでないような^^;

コンサートはアンコール入れて2時間くらいだった。ユーミンは3回くらいお色直しして、20曲くらい歌ったかな。最後までちゃんと声は出てたし、サービス精神旺盛で、素晴らしかったと思う。ほんと、年齢を感じさせないステージだった。新しいもの、今まで見たことないもの、から刺激を受ける感性をこれからも持ち続けたい、という発言もあり、この人はまだまだ老いることはないと思えた。人力によるバンド演奏も実に素晴らしい。武部聡志とか小田原豊なんて完全にレギュラーだな。詳しくは言えないけど、演出も素晴らしく、アッという間の2時間だった。

今回のコンサート、昨年のうちに支払いは済ませていたのだが、電子チケットが配信されてきたのは、コンサートの3日前、席が分かったのはコンサート当日の昼頃、と徹底して転売対策だったみたいで、これもトレンドなのか(やや意味不明)。この方式だと、スマホを持ってる人じゃないとチケットは購入出来ないような感じで、そこいらは疑問だが、ま、いいか(笑)

という訳で、レポになってないユーミンのコンサート・レポートでした(笑) 初めて見たユーミンのコンサート、ほんとに素晴らしかった。感動の極みです。ツアーはまだまだ続くので、これから見る人もいるだろうから、詳細は一切書いてないけど、実際には既に3公演終了していて、見た人たちがセットリストから何から結構SNSでアップしてるらしい。詳細を知りたい方はそちらでどうぞ。ま、僕も、ネタバレ気にせずに書いていい、と言われても書けないしね。そもそも、そんな文章力ないし(爆)

という訳だ、とにかく、今の気分はユーミン万歳!なんである^^

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MFC presents 500 Favorite Albums Of All Time 340-321

2023年05月20日 11時13分44秒 | 私的歴代最高のアルバム500選

MFCオーナーの私選歴代最高のアルバム500
340位-321位

☆340位☆

Exposure/Expose (1987)
エクスポージャー/エクスポゼ
1985年デビューの3人組ガール・グループは、シングルで実績を作ってから、この1stを出した。3人ともリード・ボーカルが取れる実力派。打ち込みメインで賑やかなパーカッションが特徴のメロディックなダンス・ナンバーが楽しめる。どの曲にもアナクロなギター・ソロがフューチャーされているのも良い。実力派だけに、バラードもかなり聴かせます。

☆339位☆

Alphabet City/ABC (1987)
アルファベット・シティ/ABC
オシャレなムード全開のABCの4作目。本作からは「ホエン・スモーキー・シングス」がヒット。他の曲も、ピアノとストリングスと女声コーラスを巧みにあしらったオシャレでゴージャスなアレンジで聴かせる。「ザ・ナイト・ユー・マーダード・ラブ」「失意の君」あたりが特に素晴らしい出来映え。ニュー・ロマンティック系の中では勝ち組と思うのだが。

☆338位☆

Graceland/Paul Simon (1986)
グレイスランド/ポール・サイモン
昔から民族音楽志向みたいなのはあったが、ここまでやってしまうとは。曲が先に出来ていたのかバック・トラックありきなのか、は不明だが、アフリカのサウンドにポール・サイモンの曲が上手く絡んでいる。一曲目の「ボーイズ・イン・ザ・バブル」とか特に凄い。余談だが、「グレイスランド」はプレスリーのお墓がある場所だそうで、アフリカとは関係ない。

☆337位☆

Raised On Radio/Journey (1986)
レイズド・オン・レイディオ~時を駆けて/ジャーニー
2大ヒット作に続く本作は、スティーブ・ペリー主導によるAOR路線。やや意外だったけど、この方向性も悪くない。産業ロック的な部分も適度に残して、ややバラード系が多いものの、なかなかアダルトなロック・アルバムとなっている。スティーブ・ペリーはもちろんだが、ニール・ショーンも見事にこのスタイルに適応していて素晴らしい。

☆336位☆

Leather Jackets/Elton John (1986)
レザー・ジャケッツ/エルトン・ジョン
エルトンのキャリアに於いては、黒歴史のようなアルバムらしい。制作時の状態が良くなくて、本人も不満だらけのようだし、トップ40ヒットも出なかった。ただ、結果だけで評価してしまうには、あまりにも勿体ないアルバムである。本人の状態とかヒット曲の有無とかは関係なく、収録曲のレベルも高いし、アルバムとしても良く出来ている。先入観なくちゃんと聴こう。

☆335位☆

Three Sides Live/Genesis (1982)
スリー・サイズ・ライブ/ジェネシス
節目ごとにライブ盤を出していたジェネシスだが、本作は3人プログレ期の記録と言える。この時期は大作志向ではあったが、コンパクトで分かりやすく聴きやすい作風だった。ポップでもあったし。イギリス盤は4面ともライブだが、インターナショナル盤はD面にイギリスで発売された「ペーパーレイト」を含むEPが収録されていた。自分が聴いてたのもインターナショナル盤。

☆334位☆

Blow The Belt/Franke & The Knockouts (1982)
ビロウ・ザ・ベルト/フランキー&ザ・ノックアウツ
フランキー&ザ・ノックアウツは、この2ndでハード・ロックを志向している。フランキー・プリバイトの実力をもってすれば、ハード路線も全く問題ないし、曲作りの上手さもあり、上質なハード・ロック・アルバムとなっているのは当然。ただ、1stの方向性をもっと追求してヒットを狙って欲しかった気はするが。シングルの「ウィズアウト・ユー」はメロウな名曲。

☆333位☆

Take My Time/Sheena Easton (1981)
モダン・ガール/シーナ・イーストン
鳴り物入りでデビューして、あっという間にスターになってしまったシーナの1st。シングルの「モダン・ガール」「9to5」はもちろんのこと、収録曲全てのグレードが高く、ポップ・アルバムとしては文句なしの出来映え。シーナのやや固い声質や低音の弱さなどが気にならなければ、表現力もあるし、素晴らしいシンガーである。

☆332位☆

Physical/Olivia Newton-John (1981)
虹色の扉/オリビア・ニュートン・ジョン
『グリース』あたりから進められてきた、歌姫オリビアのアダルトなシンガーへの路線変更が結実したアルバムと言ってもいいのでは。「フィジカル」は10週連続全米No.1となり、オリビアは単なる美人歌手ではないポジションを獲得した。本作も、「フィジカル」以外の曲もオトナの歌手としての魅力に溢れており、素晴らしいポップ・アルバムとなっている。

☆331位☆

Emotional Rescue/Rolling Stones (1980)
エモーショナル・レスキュー/ローリング・ストーンズ
最初に聴いた時は、原点回帰のようなロックンロールが多く、やや期待はずれの感もあったが、何回か聴いているうちに良さが分かってきた気がした。アメリカ南部の音を追求した70年代前半から『女たち』を経て、次なる地平に向かう前に、肩の力を抜いて作ってみました、という感じ。その抜けた感じが味になっているアルバム。一曲目の「ダンス」は屈指の名曲だ。

☆330位☆

Jazz/Queen (1978)
ジャズ/クイーン
一曲目の「ムスターファ」で度肝を抜かれ、そのままクイーン・ワールドに引きずり込まれる。様々な素材をあまり手を加えずに提示して、全体的に遊んでいるような雰囲気が漂うアルバム。「ムスターファ」のみならず「バイシクル・レース」「デッド・オン・タイム」「ドリーマーズ・ボール」「ファン・イット」といった曲にその傾向は顕著だ。人気曲「ドント・ストップ・ミー・ナウ」収録。

☆329位☆

Here At Last...Bee Gees...Live/Bee Gees (1977)
ビージーズ・グレイテスト・ライブ/ビージーズ
意外な気もするが、ホーン・セクションを含む12人のバンドを従え(ベースはモーリス)、ファンキーな演奏を聴かせるライブ盤である。オープニングの「獄中の手紙」がダイナミックなのに驚く。アコースティック・コーナーはあるが、基本的にはバンド中心。"フィーバー"前のダンサブルなヒット曲が楽しめる。「ユー・シュッド・ビー・ダンシング」は圧巻。

☆328位☆

Legend/Poco (1979)
伝説/ポコ
ポコのことは以前から知ってたけど、本作でいきなり売れた、という印象。結成当初とは異なり、この頃はポール・コットンとラスティ・ヤングの双頭体制だった。全体的に都会的雰囲気のカントリー・ロックといった印象で、シングル・カットされた「クレイジー・ラブ」はとことん名曲である。他の曲の出来も良く、馬のジャケットと共に代表作となった。

☆327位☆

Live And Dangerous/Thin Lizzy (1978)
ライブ・アンド・デンジャラス/シン・リジィ
全盛期のメンバー(フィル・リノット、スコット・ゴーハム、ブライアン・ロバートソン、ブライアン・ダウニー)による全盛期のライブ盤である。悪かろうはずがない。フィルの熱いボーカル、重厚なツイン・ギター、ブライアン・ダウニーのドラム、どれを取っても完璧。決してメタルではない、伝統のブリティッシュ・ハード・ロックが堪能出来る名作ライブ盤。

☆326位☆

Heavy Horses/Jethro Tull (1978)
逞しい馬/ジェスロ・タル
タルのトラッド3部作の中では、最もドラマティックで重厚な作品。タイトル曲はもちろん、「ノー・ララバイ」も長尺ながら素晴らしい。トラッド風味とプログレ風味の融合も随所で堪能出来る。「ねずみ警察」「茶色のはつかねずみ」あたりも長尺ではないが、良く出来た曲だ。当時のイアン・アンダーソンの創作意欲が相当なものだった事が窺える傑作。

☆325位☆

Real McCoy/Van McCoy (1976)
リアル・マッコイ/ヴァン・マッコイ
アトコでの4枚目のリーダー作。「ハッスル」から一年過ぎて、話題に上る事が少なくなっていたような気はするが、内容は充実している。自身が書いたタンサブルなインスト曲がメインだが、「ジェット・ハッスル」「ひとめぼれ」「ナイト・ウォーク」あたりは親しみやすくてよろしい。「宇宙大作戦」のカバー、「アフリカン・シンフォニー」の再演も聴き物。

☆324位☆

Breezin'/George Benson (1976)
ブリージン/ジョージ・ベンソン
クロスオーバー或いはソフト&メロウという新たなジャンルにカテゴライズされていたが、ジャズ畑のジョージ・ベンソンが、それまでのジャズとは違う音楽を提示してみせた重要作。タイトル曲をはじめ、高度なテクニックと音楽性に裏打ちされた、流麗で聴きやすいインスト曲が並び、ここに新たな音楽の潮流が誕生したのである。

☆323位☆

Moonmadness/Camel (1976)
月夜の幻想曲/キャメル
キャメルは、プログレと呼ぶには変化がない、ロックと呼ぶには軟弱、などと言われたりもしたが、その独特のスタンスで確固たる地位を築いた。本作も、叙情的な曲展開、流麗な演奏、メロディの美しさ等々、キャメルの本質が余すところなく発揮された傑作と言える。白眉はやはりラストの大作「月の湖」だろう。幻想的で叙情的な曲構成そして表現が素晴らしい。

☆322位☆

Desire/Bob Dylan (1976)
欲望/ボブ・ディラン
実はディランで唯一聴いたのが本作である。当時、久々のプロテスト・ソングである「ハリケーン」が話題になっていたが、ディランの諸作の中では異色作ではないか、という気がする。どこかエキゾチックな雰囲気があり、その要因はスカーレット・リベラのバイオリンとエミルー・ハリスの歌なのではないか。他は知らないが本作は間違いなく名盤である。

☆321位☆

Minstrel In The Gallery/Jethro Tull (1975)
天井桟敷の吟遊詩人/ジェスロ・タル
大作志向はここでも継続。ややハードな感触はあるが。タイトル曲がいかにもプログレな展開で、本作の中でも白眉と言えるが、同様に大作の「ベイカー・ストリートの女神」や「黒衣の踊り子」も聴き応え十分。「ヴァルハラへの冷たい風」に、後のトラッド路線に通じるものを感じたりもする。この頃のタルは凄かったと思う。

次回は、320位-301位です^^

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MFC presents 500 Favorite Albums Of All Time 360-341

2023年05月14日 22時29分19秒 | 私的歴代最高のアルバム500選

MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500
360位-341位

☆360位☆

Buzz Feiten Whiries/Buzz Feiten Whiries (2000)
バジー・フェイトン・ワーリーズ/バジー・フェイトン&ザ・ワーリーズ
あのバジー・フェイトンが突如結成したバンド、ワーリーズの1st。AOR系のイメージを持つ人が大半と思うが、本作はストレートなアメリカン・ロック。全曲バジー・フェイトン作で、キャッチーさには欠けるものの、爽快なナンバーが並ぶ。バンド・メンバーの力量はともかく、バジー・フェイトンは弾きまくりで、好き放題楽しんでいる感じ。

☆359位☆

Candy From A Stranger/Soul Asylum (1998)
キャンディ・フロム・ア・ストレンジャー/ソウル・アサイラム
本作でも、ブレイク以降の作風は変わらず、安定した内容。マンネリと言われようとも、独自の世界を築いてしまったのは凄いことだ。「クリーチャーズ・オブ・ハビット」「アイ・ウィル・スティル・ビー・ラーフィング」などに、デイブ・パーナーのソング・ライターとしての成熟を感じる。ホーナス・トラックだが疾走感溢れる「ルージン・イット」も良い。

☆358位☆

All The Best/Leo Sayer (1997)
星影のバラード~レオ・セイヤー・オール・ザ・ベスト/レオ・セイヤー
この人も、70年代から80年代にかけて、印象的なヒット曲を多く出している。シンガー・ソングライターとして登場したが、自作にはこだわらず、「星影のバラード」「はるかなる想い」など、他人の曲を取り上げたヒット曲も多数。個人的には「恋の魔法使い」や「ムーンライティング」あたりが思い出深いが、「アイ・キャント・ストップ・ラビング・ユー」など派手ではないが佳曲も多い。

☆357位☆

Whatever And Ever Amen/Ben Folds Five (1997)
ホワットエバー・アンド・エバー・エーメン/ベン・フォールズ・ファイブ
ポップでパンキッシュなピアノ・ロック・トリオとして登場したベン・フォールズ・ファイブは、2枚目の本作で他の楽器も取り入れて、音楽の幅を広げた。ソング・ライティングも進化している。が、日本語バージョンも収録された「Song For The Dumped(金返せ)」のような、ある意味しょうもない曲に、彼らの本質が見えるような気もする。

☆356位☆

The Very Best Of Chic/Chic (1996)
ベリー・ベスト・オブ・シック/シック
「ダンス・ダンス・ダンス」で衝撃的に登場したシックだが、チャートの常連だった時期は実質2年程だった。このベスト盤も素晴らしい内容だが、どうしても「おしゃれフリーク」「愛して欲しい」「グッド・タイムス」といった70年代のヒット曲に意識が行ってしまうのは仕方ないところ。オシャレでファンキーな新感覚のディスコだった。

☆355位☆

Made In England/Elton John (1995)
メイド・イン・イングランド/エルトン・ジョン
グレッグ・ペニーのプロデュースで、アコースティックなアレンジといいワンワードの曲名が多い事といい、シンプルにまとめられた印象のアルバム。一聴すると地味かもしれないが、聴けば聴くほどその良さに気づかされる。イギリス人としての心意気を歌ったようなタイトル曲が実に素晴らしい。このアルバムを聴く度に、感動的だった1995年の来日公演を思い出す。

☆354位☆

Turn It Upside Down/Spin Doctors (1994)
ターン・イット・アップサイド・ダウン/スピン・ドクターズ
ファンキーなナンバーと泥臭い南部風のナンバーかスピン・ドクターズの2枚看板であるが、本作でも両方がバランス良く配置され、キャッチーで非常に聴きやすく飽きさせない。2ndではあるが、バンド・サウンドは完成しているので、ポップな曲でもスピン・ドクターズになってしまうのが強み。冒頭3曲の出来が特に良い。

☆353位☆

The Hendrix Set/Paul Rodgers & Company (1993)
シングス・ジミ・ヘンドリックス・ライブ/ポール・ロジャース
1993年、ポール・ロジャースはニール・ショーンを中心としたバンドを率いてツアーを行ったが、セットリストはブルース・スタンダードとジミヘンのカバー、そして自身の往年の名曲で構成されていた。そのジミヘンの曲だけをまとめたライブEPである。ポール・ロジャースの素晴らしさは言わずもがな、ニール・ショーンも熱演で、ジミヘンの名曲が新たな解釈で甦る。

☆352位☆

Retro Active/Def Leppard (1993)
レトロ・アクティブ/デフ・レパード
『ヒステリア』以降のオリジナル・アルバム未収録曲を集めた編集盤。アルバム収録曲のように、とことん作り込まれた完成品とはやや違い、B級な雰囲気が漂っているのがよろしい。最初に曲が出来てから何もいじらずに出しているような雰囲気。「ミス・イン・ア・ハートビート」はどういう経緯かポール・ロジャースが取り上げた名曲。

☆351位☆

Back To The Light/Brian May (1992)
バック・トゥー・ザ・ライト~光に向かって/ブライアン・メイ
ブライアンの初ソロ・アルバムは、彼のソング・ライターとしての才能が存分に発揮された、バラエティ豊かな内容である。「愛の結末」はフレディ・マーキュリー・トリビュートで初披露された。「ドリヴィン・バイ・ユー」や「ラブ・トークン」のようなハードでメロディアスなナンバーはブライアンの真骨頂。コージー・パウエル大活躍の「華麗なる復活」はライブのハイライトだった。

☆350位☆

The Law/The Law (1991)
ザ・ロウ/ザ・ロウ
ポール・ロジャースとケニー・ジョーンズによるプロジェクトの唯一のアルバムだが、実質的にはポール・ロジャースのソロ・アルバム。自作曲は11曲中3曲だけで、あとはフィル・コリン、ブライアン・アダムス、クリス・レアといった、やや意外な人たちの曲を取り上げている。とはいえ、相変わらずポール・ロジャース節が炸裂しており文句なし。

☆349位☆

Innuendo/Queen (1991)
イニュエンドゥ/クイーン
フレディの遺作、そしてクイーンのラスト作という運命を背負って世に出た本作は、これまでのクイーンとは違い、退廃と悲愴で埋め尽くされている。当時は何も知らなかったけど、今となってはまともに聴けない。自分の最期を悟り、最高の作品を遺そうとするフレディは気高くもあり悲痛でもある。タイトル曲はそんなフレディとクイーンが作り上げた最後の名曲だ。

☆348位☆

The Essential King Crimson : Frame By Frame (1991)
紅伝説~エッセンシャル・キング・クリムゾン/キング・クリムゾン
80年代までのクリムゾンの音源をまとめた4枚組ボックスセット。ディスク1は「宮殿」期、2は「太陽と戦慄」期、3は「ディシプリン」期、最後の4は未発表ライブ、という構成。この時点でのクリムゾンの歴史を辿るには最適。短縮版が多いとはいえ、選曲も申し分ない。数年後に聞き返してみたら、「ディシプリン」期が良いと思ってしまったのが意外と言えば意外。

☆347位☆

Doubt/Jesus Jones (1991)
ダウト/ジーザス・ジョーンズ
90年代に入って突如登場した、ヒップホップやエレクトリカを大胆に取り込んだニュー・ウェイブ・バンドの2nd。個人的には、正に当時の最先端のロックという感じで衝撃的だった。曲がポップなのも特徴で、本作はアメリカでも売れ、「ライト・ヒア・ライト・ナウ」は全米トップ10ヒットとなった。長続きはしなかったけど、避けては通れないムーブメントであった。

☆346位☆

Liberty/Duran Duran (1990)
リバティ/デュラン・デュラン
彼らのキャリアに於いては地味なアルバムだろう。が、内容は他のベスト・セラー・アルバムには決して負けていない。デュラン・デュランは本作で、ソリッドかつソウルフルな独自の世界を築き上げた。タイトル曲や「シリアス」「夏のバイオレンス」といった曲に、その傾向は顕著である。この路線を継続しなかったのは残念だが、正に隠れた名盤。

☆345位☆

Barcelona/Freddie Mercury & Montsellat Cavalle (1988)
バルセロナ/フレディ・マーキュリー&モンセラート・カバリエ
これは凄いアルバムである。クイーンのフレディと世界最高のバルセロナ出身のプリマドンナがタッグを組んで発表した、ロックでもポップでもオペラでもない、摩訶不思議な音楽。しかし、奇を衒ったりとか前衛的な雰囲気とかは微塵もなく、両者の個性が融合し自然に生まれた世界。ほんとに凄い。こんなのフレディじゃなきゃ作れない。

☆344位☆

The Best Of Eric Carmen/Eric Carmen (1988)
ハングリー・アイズ~メイク・ミー・ルーズ・コントロール/ベスト・オブ・エリック・カルメン
80年代のしばしの低迷の後、エリック・カルメンは『ダーティ・ダンシング』の挿入歌「ハングリー・アイズ」を歌って、シーンに返り咲いた。本人にとっては不本意だったであろうが、その勢いと再評価に乗じて出たのが本ベスト盤である。きっかけは何であれ、再びエリックと彼の曲が脚光を浴びたのは良い事だ。個人的には1978年の「チェンジ・オブ・ハート」がイチオシ。

☆343位☆

The Singles/The Pretenders (1987)
ザ・グレート・プリテンダーズ/プリテンダーズ
プリテンダーズというかクリッシー・ハインドも、実は優れたソング・ライターでありヒットメーカーであった。本作には、この時点でのシングル曲が全て収録され、加えてクリッシーとUB40の共演シングルも入って文句なし。ポストパンク或いはニューウェーブと呼ばれたアーティストたちの共通点は、シングル向きのポップセンスだったが、プリテンダーズも例外ではない。

☆342位☆

Beverly Hills Cop Ⅱ -Original Soundtrack- (1987)
ビバリー・ヒルズ・コップⅡ/オリジナル・サウンドトラック盤
エディ・マーフィー主演のヒット・シリーズ第二弾のサントラの聴き物は、なんといってもボブ・シガー単独名義で収録された「シェイクダウン」だろう。彼にとっても初の全米No.1ヒットとなった名曲である。この曲の為にアルバムを買っても損はない。他にはチャーリー・セクストン、コリー・ハート、レディ・フォー・ザ・ワールドらの曲が収録され、いかにも80’sな世界。

☆341位☆

Inside Information/Foreigner (1987)
インサイド・インフォメーション/フォリナー
ハードになり過ぎた『4』、シンセが耳についた『プロヴォカトゥール』、それぞれの反省点を修正した結果、本作はソリッドでメロディアスなナンバーが揃う傑作アルバムとなった。この時点でのミックとルーの関係は最悪だったようだが、アルバムの出来には影響せず。最後のトップ10ヒットとなった「ウィズアウト・ユー」でのルーの歌いっぷりが実に素晴らしい。

次回は、340位-321位です^^

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Simple Song~夏の終わりに

2023年05月07日 22時52分01秒 | 音楽ネタ

唐突だが、久々に個人練習に行こうと思い、以前からよく利用していた藤沢のスタジオを予約しようとしたら、なんと!その店は2020年に閉店していた。恥ずかしながら、コロナ禍ではスタジオに行くことすらなかったので、全く知らなかったのだ。時期的には、新型コロナの最初の緊急事態宣言が解除された頃でもあり、もしかすると、コロナで利用者が減って経営が立ちゆかなくなったのか、と思ったけど、HPによると、コロナの前から、建て替えするので立ち退きを求められていたらしい。この3年間一度も利用していなかったくせにこう言うのも何だが、実に残念だ。

気のせいかもしれないが、コロナ禍より前、時々スタジオに個人練習に行くと、若い利用者(高校生とか)が少なくて、僕と同世代の中高年のグループをよく見かけた。僕がスタジオ行く時は、ほぼ間違いなく土日で、中高年たちも同じ条件だろうから、よくスタジオで一緒になるのは、ある意味当然なのだが、それでもなんとなく、最近の若い世代はバンドなんてやらないのだろうか、などと思って少々淋しい気分になった事もある。ノートパソコンいやスマホひとつあれば音楽やれる時代だしね。まぁ、色々と変わっていくのは仕方ないのかも。

という訳で、最近買ったCDから(唐突)

南佳孝 松本隆を歌う~Simple Song 夏の終わりに

ブログネタにもしたが、昨年、南佳孝は盟友・松本隆が作詞した曲のみでセットリストを構成するコンサート(松本隆もゲストで出演)を、大阪と東京で開催した。その東京でのコンサートに僕も行ったのだが、開演時間を間違えて、途中からの入場になってしまった、という恥ずかしい思いをしたのは、ブログを読んで下さって覚えておられる方もいらっしゃるかも^^; そのコンサートの模様を収録したライブ盤である。最初から最後まで聞いてた訳ではないので^^;未確認だが、CD2枚に渡り当日演奏された曲が全て収録されている(たぶん)のが素晴らしい。さすがにMCはカットされているけど。ついでに言うと、アンコール前にステージに登場した松本隆と南佳孝のトークライブも未収録。まぁいいけど(笑)

という訳で、中味については文句なし。南佳孝自身のギターとキーボードひとり、サックス等ひとり、の計3人だけのシンプルな演奏をバックに、コンサートの時点で72歳だった南佳孝が、素晴らしい歌を聴かせる。若い頃より声も出てる感じで、いい感じに枯れてて、まさに円熟の極み。松本隆も高く評価する、ドラマを感じさせる歌いっぷりを存分に堪能出来ます。

もちろん、選曲もいい。くどいようだが、全曲松本隆作詞・南佳孝作曲のナンバーばかり24曲、「スローなブギにしてくれ」「スタンダード・ナンバー」といったヒット曲はもちろん、ライブではお馴染みの「Scotch And Rain」「Simple Song」「冒険王」といった定番の名曲、そして「月に向って」「天文台」「ダイナ」等の意外な曲もあり、ファンなら文句なしに楽しめると思います^^ ま、あえて不満があるとすれば「昼下がりのテーブル」をやってない事かな(苦笑) この曲、歌詞もいいし、音的にも今回の編成にはピッタリだし、コンサートのコンセプトから見ても落とせないのでは、と思うのだが...アンコールで「Simple Song」「冒険王」「スローなブギにしてくれ」の3曲が演奏されるのは、意味があって良いと思う。

昨年、J-POPの大御所ユーミンがデビュー50周年を迎えたが、南佳孝は今年がデビュー50周年である。いやほんと、凄いなぁ。このライブ盤を聴く限り、まだまだ元気で歌えそうなので、今度は60周年目指して頑張って欲しいと思うのであります。『Dear My Generation』以来の新作にも期待してます^^

で、最後におまけ。CD購入特典で、南佳孝本人が描いた絵を使ったポストカードを貰った。こちらです↓

もちろんというか何というか、自身の曲がモチーフになってて、上が「憧れのラジオガール」、下の左が「Paradiso」、下の右が「夜の翼」とのことです。なかなか良い感じ^^ 臼井儀人先生とタッチが似てるような気がするのは僕だけ?(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする