日々の覚書

MFCオーナーのブログ

お笑い芸人の謎

2021年05月22日 22時14分26秒 | 芸能ネタ

実は、僕はいわゆるお笑い、中でも漫才やコントが好きで、寄席に行くほどではないが、テレビの演芸番組(今はネタ見せ番組とか言うのか^^;)はよく見ている。最近では、演芸番組も少なくなって、M-1やキング・オブ・コントの決勝、2~3ヶ月に一度放送される特番くらいしか見れないが、それでも可能な限り見ている。一時期、YouTubeでネタを見ていた事もあった。

演芸番組は少ないが、お笑い芸人はよくテレビに出ている。唐突だが、2020年度のタレントのテレビ出演本数(ニホンモニター調べ)ランキングをご覧頂きたい。

1位・・・博多大吉
2位・・・設楽統(バナナマン)
3位・・・立川志らく
4位・・・若林正恭(オードリー)
5位・・・林修
6位・・・近藤春菜(ハリセンボン)
7位・・・春日俊彰(オードリー)
8位・・・博多華丸
9位・・・粗品(霜降り明星)
10位・・・岡田圭右(ますだおかだ)

なんと、上位10人中8人までがお笑い芸人である。3位の志らくもお笑い芸人にカウントしてしまえば、林先生以外は全員芸人だ。ちなみに、11位から20位にもお笑い芸人が7人ランクされていて、恐るべきことに20人中15人(16人)がお笑い芸人になる。20位の人でさえ、年間368番組に出ていたそうで、正に、テレビをつければお笑い芸人状態。すごいな。華丸大吉とオードリーは、コンビの両名がランクインしてるのも凄い。華丸大吉は朝の番組とかやってるけど、オードリーはやってないはずで、その点でも凄い。

昔から、ネタを披露しなくても、バラエティ番組等に芸人は出てたけど、現在ほどではなかったように思う。かつては、歌手でも俳優でもないけどテレビに出てて、クイズ番組の回答者や情報番組のレポーター或いはMC、などを主な仕事にしている、要するにタレントと呼ばれる人たちが多く存在したが、近頃、そういったタレントの仕事を、お笑い芸人が一手に引き受けている感がある。

個人的には、お笑い芸人と呼ばれる人たちは、皆さん頭の回転が早く、機転がきき、状況判断も的確、空気を読んだ発言も出来るし、いわゆるバラエティ番組にはうってつけ、と思っている。しかも、お笑い芸人は話術も巧みだし、コント芸人は芝居も出来るので、バラエティだけでなく、CMやドラマからもオファーが来るのは当然。中には、歌が上手いとか楽器が弾ける、マンガが上手、といった特技を持つ人もいて、そっち方面でも引っ張りだこになるケースもある。正に、日本のテレビはお笑い芸人が席捲しているのだ。

と、まぁ、今やお笑い芸人がいなければ、日本のテレビは成立しない状況だが、芸人というものは、自分や身内の事もネタにする・されるのは当然、と言われていて、色々な意味で大変だな、とは思っていたが、それでも不思議になる事があって、近頃、特定の芸人の“クズ”ぶりをネタにしてるのをよく見る。言っちゃ何だが、テレビではチョイチョイ見かけるがまだまだB級、といったランクの芸人がネタにされるのが多いが、本人がいる前でネタにされイジられ全国放送されているのである。クズと呼ばれる理由は様々で、金や女にだらしなくてトラブルが絶えない、周囲から借金しまくって返済しない、生活費を入れない、仕事の時は必ず寝坊して遅刻する等々、それが本当なら社会人としても人間としても失格というのばかりだが、見ている限り、クズと呼ばれる芸人たちは、多少の言い訳はするものの、何言われても反論することもなく、ただイジられているだけだ。オイシイからいいのか(笑)

やり玉に挙げられるクズぶりが本当なら、当人は恥ずかしくて、世間に公表したくないだろうし、嘘なら世間に誤解されてしまうので、どっちにしても反論や否定をするはず、と僕は思うのだが、感覚が違うのか。それとも、実はヤラセで、クズぶりをアピールする事で、名前を売ろうとしているとか。その方が納得いくような気もする。実際、クズ芸人として名前と顔を覚えてしまったのもいるし。でも、ヤラセだとしても、公衆の面前でクズ呼ばわりされるのはイヤだなあ。

それでも、名前が売れば万々歳なのか。確かに、売れるまで10年以上かかるのは当たり前とされている世界である。きっかけは何でもいいから売れたい、と思うのは仕方ない。ただ、本来のスタイルでなくてもいいのか、なんて思ったりもする。芸人が売れる、という場合、寄席や舞台が超満員になる、というのを意味するのは昔の話で(今でもそういう人たちはいるが)、現在では売れるイコールテレビ出演が増える、という事になるが、単純に、テレビに多く出てネタを披露する、という訳ではない。これもどうなんだろ。本来のネタや芸で売れたのではなく、それ以外の要素で売れっ子になった訳で、本人たちは納得してるのだろうか。それに、芸人の中には、バラエティ向きでない人たちもいる。芸やネタのレベルは高く、十分笑わせる事は出来るのに、バラエティは苦手。トークが苦手なのが難点なんです、なんてM-1決勝で審査員に言われていたコンビもいた。そういう人たちはいくら芸が素晴らしくても“売れない”。

また、↑と関連するが、お笑い芸人の大半は売れると、本来の芸を披露しなくなる。前述したように、芸人たちのテレビでの主戦場はバラエティだからだ。求められるものが違う。漫才やコントは劇場や寄席に行かないと見られないが、売れっ子になると、テレビが中心となり、劇場とかに出演する回数が減り、結局、漫才やコントをやらなくなる(もちろん、どんなに売れても、劇場での活動に重点を置いている芸人も沢山いる)。なんか矛盾してるような気がする。ダウンタウンやナインティナインとか、もう長い事ネタを見た事ない。つーか、ダウンタウンはともかく、ナインティナインのネタを僕は見た事ない(笑) 売れる前の彼らを知らないのだ。彼らのように、売れっ子になりテレビで活躍して冠番組を持つようになると、芸どころか、自ら人を笑わせようとすらしなくなる。冠番組では、出演者に笑いを丸投げしているのだ。こうなると、もはや芸人ではない。最近では、千鳥がそういう方向に向いているように思う。皆、若い頃、この世界に入ってきた時、未来の自分をどのようにイメージしていたのだろう? 最初はお笑いだけど、売れたらテレビに出て華やかな番組で司会やって冠番組持って女優やアナウンサーと浮き名流して...それが成功なのだ、と思ってる芸人も多いのだろうね。やや残念だが。そんな中でも、すっかり大物になってしまったけど、演芸番組が放送されると必ず登場して若手に混じって新ネタを披露する芸人もいるので、まだ救われる気がする。爆笑問題とかね(笑)

大物でも、売れるまでに時間がかかるのが、この世界なのだそうだが、なんか不思議だ。10年かけて芸やネタを磨いて、ようやく笑わせられる域に達した、というのなら理解出来るが、全員が全員そうではあるまい。才能のある人は、もっと早く売れるはずだ。少ないけど。かつて、オリエンタル・ラジオがデビューしてすぐ売れた事があったが、周囲の目は冷ややかで、まだ早いとかしっぺ返しがあるぞ、とかそんな雰囲気だった。苦労している先輩を差し置いてけしからん、って感じなのかな、でも、ダウンタウンもデビューから数年で売れてたけどね。もしかして、上がつかえてるからデビューしても10年は売れないよ、って仕組みになってるのだろうか。最近は、お笑い第七世代とか言って、20代の芸人も結構出てきてるけど、なんだかんだでテレビに出始めるのは30歳過ぎてから、という感じだし。特に吉本(笑) よく聞く、東京進出とかも影響してるのかな。早くから東京に行けば売れる、とか。知らんけど(笑)

とにもかくにも、日本のエンタテインメントを支えているのは、間違いなくお笑い芸人の皆さんなので、お笑い好きの一人としては、頑張って欲しいと思うのであります。謎は多いけど(笑)

コメント (2)
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