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MFCオーナーのブログ

Brand-New Menu

2025年03月09日 20時38分42秒 | 音楽ネタ

既に40年も昔になってしまった80年代だが、この頃の特色は色々あるけど、12インチシングルの時代でもあったと思う。僕も当時、何枚か12インチシングルを買ってたけど、今見てみるとレアなものもあるし、意外なものもあったりして面白い。眺めてるだけで楽しいな(笑)

という訳でPSY・Sである。断るまでもないが「サイズ」と読む。松浦雅也(Key)と安則"Chaka"まみ(Vo)の2人組で、当時の最先端であったフェアライトCMIを駆使したサウンドと、今思うとアニメチックなボーカルが作り出す世界は、とにかくクールでオシャレでポップで、近未来のポップスを暗示してるような気がした。80年代は打ち込みの時代でもあったが、中頃になると、最初の頃のコンピューターに自動演奏させてみる、という次元を通過して、ファアライト等の機材を楽器と同じように使用する、つまり、コンピューターを人力の代用とするのではなく、最初からコンピューターありきで音楽を作る、というコンセプトの人たちが登場し、打ち込みには違いないけど、単なるテクノポップの進化系でもない刺激的でポップなサウンドを提示するようになった。そのムーブメントの先頭にいたのがPSY・Sだったと思う。   

で、「Brand-New Menu」である。僕が唯一持っているPSY・Sの音源がこれ。ちょっと見にくいと思うけど、帯に”アルバ・サクセスCMタイアップ曲"と記されていて、僕もCMでこの曲を知った(ちなみに、この”アルバ・サクセス”、時計だったと思う)。確か、ジャケットにも登場している人形が踊ったりする映像のバックに流れていて(音楽は最先端の打ち込みだけど、映像はまだCGではなかったように思う)、この曲良いなぁ、なんかユーミンみたい、なんて思ってたのだが、実はPSY・Sだと知ってからレコード屋に行ったら、この12インチに店が作ったPOPが貼ってあって、そこにも「ユーミンみたい」と書かれていたので、同じ事を感じた人は多かったみたい(笑)

買って聴いてみて、すぐ気に入った。やはり素晴らしい。CMよりいい(笑) とにかく斬新だけど分かりやすいメロディで、Aメロ・Bメロ・サビという構成には違いないのだろうが、それぞれが凄く良いメロディで、独立して聴ける感じ。ここいらはユーミンぽい(よく分からんぞ)。サウンドはやや無機質だけど、冷たくも暗くもなく、コンピューター(シンセ)でないと作りえない音って感じ。ボーカルも同様。エモーショナルではないがクール一辺倒でもなく、静かに表情豊か。くどいようだが打ち込みだけど、平坦でも単調でもなく、サウンドもボーカルも無機質なようでも惹き付けるものがあって、飽きずに何度でも聴ける。ほんと、新しいポップスだ、と当時は思ったね。現代でいうなら、YOASOBIみたいな事をPSY・Sは既にやっていたのだ。

昨年のことだったと思うが、久々にPSY・Sの名前をネットニュースで見て、そういえば12インチ持ってたなぁ、とこれまた実に久々に引っ張り出して聴いてみたら、やっぱり良かった。A面の「Brand-New Menu」はもちろんだが、B面の2曲もなかなか。ドラムの音とかに時代を感じないでもないが^^;、PSY・Sの音楽は今でも通用する、と思う。現在では、CDも手に入れにくいのかな。前述したけど、YOASOBIがウケるのなら、PSY・Sも評価されるだろう。

所で、久々にPSY・Sの名前をネットニュースで見た、と書いたが、その内容は決して明るいものではなく、ボーカルのChakaが、PSY・S解散後、ソロ歌手として活動していたのだが、PSY・Sの曲は歌うな、と言われていたので封印してた、と告白したというもの。誰に言われてたんだろうね。また何故なんだろう。ショウ・ビジネスの世界はよく分からん(苦笑)

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