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MFCオーナーのブログ

MFC presents 500 Favorite Albums Of All Time 100-081

2023年11月26日 09時51分29秒 | 私的歴代最高のアルバム500選

MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500選
100位→81位

☆100位☆

Hysteria/Def Leppard (1987)
ヒステリア/デフ・レパード
文句なしにデフ・レパードの代表作であろう。ハード・ロックでありながらハード・ロックを超えている。時間をかけて練りに練り上げられた収録曲はどれも異様なまでにクォリティが高い。歌と歌の間にほんの数小節ブリッジを足すだけで、これほどまでに曲の印象が変わるとは。7曲のシングル・カットといい正にモンスター・アルバムだ。

☆99位☆

The Power Station/The Power Station (1985)
パワー・ステーション/パワー・ステーション
人気絶頂だったデュラン・デュランのメンバー2人とロバート・パーマー、トニー・トンプソンの組み合わせは、意外なようでそうでもなく、限定ユニットにしては勿体ないほどの出来映えとなった。トンプソンのヘビーなドラムをベースにしたファンキーなハード・ロックは、ロバート・パーマー自身の音楽にも影響を与えてしまうほど、画期的で個性的だった。

☆98位☆

Hot Space/Queen (1982)
ホット・スペース/クイーン
失敗作とレッテルを貼られているが、ベスト・セラーの次作で冒険をしてみせる姿勢、地位に安住せず新たな方向性を打ち出す姿勢、どちらもロック・バンドの鑑である。ファンキーなテイストを取り入れ、ブラック・ミュージックに接近し、新たな可能性を追求したクイーンはもっと賞賛されて然るべきだった。曲のクォリティも相変わらず高い。失敗作などではない。

☆97位☆

Hydra/TOTO (1979)
ハイドラ/TOTO
都会的ロック・サウンドの1stから一転、2ndはギターを全面に出した、コンセプチュアルでプログレッシブなハード・ロックである。タイトル曲や「St. George And The Dragon」「Mama」「White Sister」等々、緻密な構成とストーリー性を感じさせる曲が並ぶ名盤。圧倒的でありながらテクニックに走らない演奏も素晴らしい。異論はあろうがTOTOの最高傑作である。

☆96位☆

Breakfast In America/Supertramp (1979)
ブレックファスト・イン・アメリカ/スーパートランプ
スーパートランプはプログレのイメージだったが、そのイメージを損なう事なく、キャッチーでありながら少々捻れたボップ・センスに溢れた名盤をものにした。当時大ベストセラーとなり、バンドではなくジャケットの女性がプロモーションで来日したのが思い出される。シングル曲もいいが、聴き物はラストの「Child Of Vision」、プログレ風な曲展開が素晴らしい。

☆95位☆

Destroyer/Kiss (1976)
地獄の軍団/キッス
とにかく「デトロイト・ロック・シティ」は衝撃以外の何者でもなかった。一体、何人の少年たちが、キッスの虜になったことか。この曲をはじめ、「暗黒の帝王」「雷神」「狂気の叫び」「ドゥー・ユー・ラブ・ミー」等どれも聴く者を捉えて放さない名曲ばかりで、バラードの「ベス」もよく出来ている。文句なしの名盤だが、キッスにしては出来過ぎかも(悪いと言ってるのではありません)。

☆94位☆

Disco Party/Percy Faith (1975)
オリーブの首飾り/パーシー・フェイス・オーケストラ
イージー・リスニングの巨匠、パーシー・フェイスによるディスコというか、ダンサブルなインスト集。タイトル曲はポール・モーリアと競作になった名曲だが、こちらの方がダンサブル。パーシー・フェイスはイージー・リスニングの人の割には新しい物に敏感で、本作でもニール・ダイアモンドやシカゴのカバーもあり、ファンキーで楽しいアルバムに仕上げている。

☆93位☆

Sedaka's Back/Neil Sedaka (1974)
セダカズ・バック/ニール・セダカ
この時点で既にオールディーズ歌手と見られていたニール・セダカだが、エルトン・ジョンや10ccのバックアップを得て新曲のレコーディングを行い、「雨に微笑みを」を全米No.1にして、見事に復活を遂げた。その「雨に微笑みを」を含む本作は、変わらぬ作曲の才と時代を読む感覚が相俟って、多くの名曲を生み出した名盤である。

☆92位☆

Death Wish/Herbie Hancock (Original Soundtrack) (1974)
狼よさらば/ハービー・ハンコック(オリジナル・サウンドトラック盤)
ハービー・ハンコックが手がけたサントラだが、これが実に素晴らしい。ファンキーでクールなメイン・タイトルのカッコよさは筆舌に尽くしがたい。アルバム全体も、ジェフ・ベックのアルバムのような雰囲気があり、早くからクロスオーバー的な音楽を志向していたハンコックの面目躍如と言える内容だ。もっと多くの人に聴かれるべき名盤。

☆91位☆

Zabriskie Point/Originl Soundtrack (1970)
砂丘/オリジナル・サウンドトラック盤
非常に珍しいと思うが、実はこのサントラで、僕はピンク・フロイドを知った。そのフロイドの曲がひたすら前衛で、エコーをかけたバスドラのループに効果音がコラージュされる「若者の鼓動」、深く静かに潜行して始まり、突如歌ではなく絶叫が炸裂する「51号の幻想」、どちらも衝撃的だった。この2曲の為にアルバムを買っても決して惜しくはない。他では聴けないし。

☆90位☆

Deceptive Bends/10cc (1977)
愛ゆえに/10cc
分裂して、10ccの名前を引き継いだエリック・スチュワートとグレアム・グールドマンは、不朽の名曲「愛ゆえに」を生み出してヒットさせた。その名曲「愛ゆえに」をフィーチャーした本作だが、他にも「グッド・モーニング・ジャッジ」「恋人たちのこと」のシングル・カットをはじめ、名曲が多数収録された名盤である。今までの捻りはないが、ポップ・エッセンス全開。

☆89位☆

Give Us A Wink/Sweet (1976)
甘い誘惑/スイート
「フォックス・オン・ザ・ラン」「アクション」の2大名曲を連続ヒットさせ、この時期のスイートは正に全盛期だった。その勢いに乗って発表された本作が悪かろうはずがない。初の全曲メンバーのオリジナルで、前述の2大名曲の他、「白ねずみ」「昨日の雨」「恋はだましあい」など、キャッチーでゴキゲンなナンバーが並ぶ名盤。演奏力も確かな所を見せている。

☆88位☆

One More From The Road/Lynyrd Skynyrd (1976)
レーナード・スキナード・ライブ/レーナード・スキナード
悲劇のバンド、レーナード・スキナードのみならずサザン・ロックいやアメリカン・ロックを代表する傑作ライブ盤である。ベスト的選曲に白熱した演奏が実に素晴らしい。後からオーバーダブを行っているらしいが、そこを差し引いても素晴らしい出来だ。「ワーキン・フォー・MCA」で始まるオープニングがとにかく最高。「クロスロード」ではクリームの完コピが聴ける。

☆87位☆

You Can't Argue With A Sick Mind/Joe Walsh (1976)
ジョー・ウォルシュ・ライブ/ジョー・ウォルシュ
イーグルス加入が話題になっていたジョー・ウォルシュの傑作ライブ盤。FM放送用の音源らしいが、ツインギター、ツインキーボード、ツインドラムから成る名うてのミュージシャンたちによる重量級の演奏が実に素晴らしい。「ウォークアウェイ」「タイム・アウト」等のジョー・ウォルシュのベスト選曲が、アレンジを変えて、ドラマティックに生まれ変わった。

☆86位☆

Station To Station/David Bowie (1976)
ステーション・トゥー・ステーション/デビッド・ボウイ
変容を続けるデビッド・ボウイ、本作でのお題はファンクである。ディスコに接近した「ゴールデン・イヤーズ」「TVC15」、ファンキーなハード・ロック「ステイ」がとにかく素晴らしい。往年のファンには不評だったと思うが。大作のタイトル曲もライブのハイライトとなった。コンセプトだけでなく、ソング・ライティングも冴えており、間違いなくボウイの代表作のひとつと言える。

☆85位☆

Rainbow Rising/Blackmore's Rainbow (1976)
虹を翔ける覇者/ブラックモアズ・レインボー
深く潜行するシンセ、その隙間を切り裂くギターのリフ、なだれ込んでくるドラム、本作のオープニングを飾る「タロット・ウーマン」の衝撃は物凄かった。何人のハード・ロック少年の心臓を鷲掴みにしたことか。リッチー、ロニー以外のメンバーを一新し、コージー・パウエルを迎えて制作された本作は、直球のハード・ロック・アルバムであり、リッチーのキャリアでも有数の名盤である。

☆84位☆

Stormbringer/Deep Purple (1974)
嵐の使者/ディープ・パープル
デビッド・カバーデイルとグレン・ヒューズのソウルフルな感性を前作以上に全面に出し、リッチーの個性と対峙させることで、パープルは新境地を切り開き、名盤の誕生しとなった。ファンキーなテイストの「愛は何よりも強く」「ホールド・オン」等と、従来路線のタイトル曲や「嵐の女」あたりが無理なく混在しているのか素晴らしい。リッチーは本作が嫌いらしいが、その割には良いプレイを聴かせている。

☆83位☆

Abandoned Lunchoenette/Daryl Hall & John Oates (1973)
アバンダンド・ランチョネット/ダリル・ホール&ジョン・オーツ
ホール&オーツは、70年代の方が良いと思っているが、ブレイク前、アトランティック在籍時の本作は、とにかく名盤である。巨匠アリフ・マーディンのプロデュースで、ソウルフルというよりモダンなフォーク調サウンドで、独特の世界を構築しており、曲も良いし、これはこれで成功していると思う。名曲「シーズ・ゴーン」はブレイク後に遅ればせながらのヒットとなった。

☆82位☆

Fragile/Yes (1972)
こわれもの/イエス
イエスの最高傑作は『危機』ではなく、こっちだと思う。コンパクトにまとめた構築系ブログレの名曲たち「ラウンドアバウト」「南の空」「遙かなる想い出」「燃える朝焼け」の間に小品を挟み込む絶妙な構成といい、ロジャー・ディーンの印象的なジャケットといい、イエスだけでなく、プログレの幕開けを宣言した重要作であり、70年代ロックが誇るべき名盤である。

☆81位☆

Jeff Beck Group/Jeff Beck Group (1972)
ジェフ・ベック・グループ/ジェフ・ベック・グループ
第二期ジェフ・ベック・グループは、ハード・ロックではなく、ソウルフルなロックを志向した。ベックのギター以上にマックス・ミドルトンをフューチャーし、ファンキー且つソフィスティケイトされた音世界だが、ロック的なテイストも盛り込まれ、なかなかにクロスオーバーな雰囲気。ベックというか、このバンドの先鋭性が窺える名盤。

いやはや、ここからは今まで以上に、懐かしくも未だ新鮮な名盤ばかりですね。次回は、80位→61位です^^

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MFC presents 500 Favorite Albums of All Time 120-101

2023年11月05日 14時36分43秒 | 私的歴代最高のアルバム500選

MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500選
120位→101位

☆120位☆

Bridge Over Troubled Water/Simon & Garfunkel (1970)
明日に架ける橋/サイモン&ガーファンクル
タイトル曲ばかりが知られているが、他の収録曲も佳曲揃い、バラエティ豊かな名盤である。その後の二人のソロ活動を予見させたりもして興味深い面もある。「コンドルは飛んでいく」を取り上げていること、アートが一人で歌う曲が目立つこと等々。「ご機嫌いかが」「ベイビー・ドライバー」「フランク・ロイド・ライトに捧げる歌」など、今までありそうでなかった曲も素晴らしい。

☆119位☆

Magic The Very Best Of Olivia Newton John/Olivia Newton John (2001)
(日本未発売)
「Let Me Be There」から「Twist Of Fate」までのオリビアのシングル曲を年代順に並べた編集盤。悪かろうはずがない。アイドル然とした初期から、徐々にアダルトなシンガーに変貌していく様子が、実によく分かる。曲調どころか発声まで変わっているからね。それにしても、「そよ風の誘惑」「たそがれの恋」「マジック」等を書いたプロデューサーのジョン・ファーラーは凄い。

☆118位☆

Cracked Rear View/Hootie & The Blowfish (1994)
クラックド・リア・ビュー/フーティー&ザ・ブロウフィッシュ
本作(メジャーデビュー作)がいきなり全米で1000万枚以上の大ベスト・セラーとなったフーティー&ザ・ブロウフィッシュだが、特別な事をしている訳ではない。が、本作が他のアルバムと違うのは、圧倒的に曲の出来が良いこと。「Hannah Jane」「Hold My Hand」「Time」等々、どの曲もエバーグリーンと成りうる名曲ばかり。売れた要因はここにあるように思う。名盤。

☆117位☆

Homebelly Groove/Spin Doctors (1992)
ホームベリー・グルーブ/スピン・ドクターズ
この手のバンドの真骨頂はライブにあると思う。ファンキーさと泥臭さの二面性がスピン・ドクターズの特徴だが、その両方の良さが、本ライブ盤では十分に楽しめる。当時としても珍しく、長尺演奏が多いが、そのグルーブは素晴らしい。インプロビゼーションではなく、反復演奏がグルーブを生むスタイルで、こういう所も他のオルタナ系とは一線を画していた。

☆116位☆

Grave Dancers Union/Soul Asylum (1992)
グレイブ・ダンサーズ・ユニオン/ソウル・アサイラム
本作がベスト・セラーとなり、ソウル・アサイラムはミネアポリスのローカル・バンドからようやく脱却した。成功の要因は、デイブ・パーナーが良い曲をたくさん書いた事だろう。ヒットした「Runaway Train」をはじめ、「Black Gold」「Keep It Up」「Without A Trace」と名曲が並び、ソウル・アサイラム独特のグルーブ感溢れるサウンドとマッチして名盤を生み出した。

☆115位☆

Ten/Pearl Jam (1991)
ten/パール・ジャム
この1stの時点で、パール・ジャムの個性そして宿命は決まっていたように思う。オールドスタイルなバンド・サウンド、若者の気持ちを代弁する歌詞等々。本作でも、ハードなサウンドとボーカルが炸裂、ギターソロも弾きまくりで、ロック・バンドらしいロック・バンドの誕生だった。「Ocean」「Even Flow」「Black」あたりは今聴いてもカッコいい。

☆114位☆

Fantastic/Wham! (1983)
ファンタスティック/ワム!
この1stに「ラブ・マシーン」のカバーを収録している事からも察せられるように、ジョージとアンドリューのワム!は、ディスコ系ソウル路線で登場した。どの曲も素晴らしい出来映えで、傀儡説もあったくらい。「クラブ・トロピカーナ」は名曲だが、「サンシャイン・ビート」「初めての恋」といった曲も、只者ではないセンスと才能に満ちている。

☆113位☆

Night After Night/UK (1980)
ナイト・アフター・ナイト(ライブ・イン・ジャパン)/UK
名作が多いライブ・イン・ジャパンだが、本作も例外ではない。この時はエディ・ジョブソン、ジョン・ウェットン、テリー・ボジオの、ELPと同じキーボード・トリオだが、ELPより洗練されポップである。重厚長大のプログレがすたれて、コンパクトな作風に変化していく時期に活動したUKは、いわば最後のプログレ・バンドだった。タイトル曲のカッコ良さには言葉もない。

☆112位☆

Over The Top/Cozy Powell (1979)
オーバー・ザ・トップ/コージー・パウエル
コージー・パウエルの初ソロはロック・インスト・アルバムである。ジェフ・ベックのアルバムと似たような感触があり、難解ではなく非常に分かりやすく聴きやすい。コージーの柔軟なスタイルもなかなか。参加メンバー持ち寄りの収録曲も良い出来である。「キラー」「エル・シド」あたりが良いが、ハイライトはチャイコフスキーによるテーマとドラムソロを連動させたタイトル曲。コージーと言ったらこれ。

☆111位☆

TOTO/TOTO (1978)
宇宙の騎士/TOTO
TOTOはこのデビュー作で、都会的なロックを志向したが、決してAOR路線ではない。「ジョージー・ポーギー」や「ユー・アー・ザ・フラワー」はAORな雰囲気はあるものの、「愛する君に」「マヌエラ・ラン」は高度なテクニックを見せつけつつもポップだし、「ガール・グッドバイ」ではハード・ロック的方向性を見せている。当時としては新世代のロック。曲の出来も良い。

☆110位☆

The Definitive Collection/Bay City Rollers (2001)
ザ・ベスト・オブ・ベイ・シティ・ローラーズ/ベイ・シティ・ローラーズ
特定の世代にとっては、BCRは青春である。「サタデイ・ナイト」をはじめとするヒット曲たちは、分かりやすく尚且つ哀愁も感じられるメロディが秀逸で、今聴いても正に胸キュンだ。「ロックンロール・ラブ・レター」「夢の中の恋」「想い出に口づけ」「ふたりの純愛」等々、曲名を挙げればきりがない。やはり、本作のようなBCRのベスト盤は一家に一枚である。

☆109位☆

Just Go Ahead Now : A Retrospective/Spin Doctors (2000)
(日本未発売)
90年代に4枚のスタジオ作を残して解散したスピン・ドクターズだが、このベスト盤はそのうちの3枚から、均等に選曲されている。が、やはりベスト・セラーとなった1stの曲が良いと思えてしまうのは仕方ないところか。単なる印象ではあるが。こうしてまとめて聴いてみると、曲も良いし、オールドなロックを新しい感覚で、というバンドの方向性もよく分かる。

☆108位☆

Sheryl Crow/Sheryl Crow (1996)
シェリル・クロウ/シェリル・クロウ
1stのヒットを受けての2ndで、シェリル・クロウは自身の名前をタイトルにし、かなりロック寄りのスタイルを打ち出してきた。それはジャケットにも顕著。ほぼ彼女の代表曲となった長いタイトルの2曲もいいが、それ以外の曲も良い出来である。たまにルーツを覗かせる曲もあるが、全体としてロッカーとしてのスタイルを貫いているのは潔い。

☆107位☆

Hits/Joni Mitchell (1996)
永遠の愛の歌-ジョニ・ミッチェル・ベスト1/ジョニ・ミッチェル
ジョニ・ミッチェルにとって、キャリア初のベスト盤ではなかったか。タイトル通り、シングル等で有名な曲を収録している。初期の「チェルシー・モーニング」「ビッグ・イエロー・タクシー」といったアコギ弾き語りから、「陽気な泥棒」「パリの自由人」あたりでポップな作風に変化していく様子がよく分かる。正に女性ロッカーのパイオニアである。

☆106位☆

Let Your Dim Light Shine/Soul Asylum (1995)
レット・ユア・ディム・ライト・シャイン/ソウル・アサイラム
名曲「Misery」のおかげで、ソウル・アサイラムは安定したポジションを獲得したのではなかろうか。本作もデイブ・パーナーの作風自体に大きな変化はないが、曲調に幅が出てきたように思われる。「Promises Broken」「To My Own Devices」あたりではルーツ的雰囲気も見られ、「String Of Pearls」「Caged Cat」は新たな世界。暖かみのあるバンド・サウンドは変わらず。

☆105位☆

If I Were A Carpenter (1994)
イフ・アイ・ワー・ア・カーペンター~カーペンターズに捧ぐ
90年代はトリビュート・アルバムが一種のトレンドだったが、本作はちょっと凄い。アメリカのグランジ(オルタナ)系アーティストによるカーペンターズのトリビュート・アルバムだが、ソニック・ユース、アメリカン・ミュージック・クラブなど、ややアングラなイメージのアーティスト達が、カーペンターズの影の世界を抽出しているような感じ。新鮮かつ衝撃的なアプローチだった。

☆104位☆

VS/Pearl Jam (1993)
VS/パール・ジャム
ベスト・セラーとなった1stと比べると、印象的なリフをメインにしたハードロックという基本路線は変わらないが、パンキッシュな曲が増えた印象。曲作りはこなれてきたようで、良い曲が並ぶ。この頃既に人気バンドで、それ故の葛藤や軋轢もあったようで、そういったものは歌詞にも反映されているのだろう。アルバム自体はコンパクトにまとめており聴きやすい。

☆103位☆

Two Rooms Celebrating The Songs Of Elton John & Bernie Taupin (1991)
トゥー・ルームス~エルトン・ジョン・ソングス
エルトン&バーニーのコンビのトリビュート・アルバムは、ベテラン勢が顔を揃え、それぞれの持ち味を生かしたトリビュート作となった。ビーチ・ボーイズの「クロコダイル・ロック」、ザ・フーの「土曜の夜は僕の生きがい」、ウィルソン・フィリップスの「ダニエル」あたりが出色の出来。衝撃は少ないが、原曲の素晴らしさとカバーする側の個性の両方を再認識出来る名盤。

☆102位☆

Intuition/TNT (1989)
インテュイション~直感/TNT
ドラマティックなハード・ロックからポップな方向にシフトしてきたTNTは、通算4作目の本作でそのスタイルを完成させた。メロディアスでポップなハード・ロックが美しく構築されたサウンドを纏って、もう完璧としか言いようのない世界。名曲「トゥナイト・アイム・フォーリング」を筆頭に、「フォーエバー・シャイニン・オン」「インテュイション」等、実に素晴らしい。

☆101位☆

Blue Murder/Blue Murder (1989)
ブルー・マーダー/ブルー・マーダー
ジョン・サイクス、カーマイン・アピス、トニー・フランクリンの3人で結成された、いわゆるスーパー・グループ。HR系では70年代回帰を標榜する動きが当時あったようだが、このブルー・マーダーも実にオーソドックスでドラマティックなハード・ロックである。ボーカルや曲作りも一手に引き受けるジョン・サイクスが素晴らしい。久々に大きな音で聴きたいハード・ロックの登場だった。

次回は、いよいよ100位→81位です^^

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