日々の覚書

MFCオーナーのブログ

MFC presents 500 Favorite Albums OF All Time 460-441

2023年04月08日 08時41分47秒 | 私的歴代最高のアルバム500選

MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500
460位→441位

☆460位☆

Jennifer Paige/Jennifer Paige (1998)
クラッシュ/ジェニファー・ペイジ
当時としては珍しいくらい、オーソドックスなポップ・アルバムである。「クラッシュ」がヒットして一躍注目され、シンデレラ・ガールなどと持て囃されたが、聴いてみると実力は申し分ないし、声も良く、単なるポップスではない深みが感じられる。当時のトレンドだった歌い上げバラードがないのも良い。もっと広く聴かれてもいいアルバムであり、歌手であると思う。

☆459位☆

Be Here Now/Oasis (1997)
ビィ・ヒア・ナウ/オアシス
飛ぶ鳥落とす勢いのオアシスが放った3rd。瞬く間に全世界でベスト・セラーとなった。作風としては、これまでと大きく変わる事はなく、タイトル曲や「スタンド・バイ・ミー」「オール・アラウンド・ザ・ワールド」「ドント・ゴー・アウェイ」あたりで、”らしい”メロディをたっぷり聴かせている。このアルバムを聴くと今でも、武道館が歌声喫茶と化した1998年の来日公演を思い出す。

☆458位☆

Fairweather Johnson/Hootie & The Blowfish (1996)
ジョンソン/フーティー&ザ・ブロウフィッシュ
タイトルには「日和見」とか「風見鶏」といった意味があるらしい。大ヒットした1stに続く2ndのタイトルとしては、皮肉たっぷりというか何というか。作風は、その1stと大きく変わってはいない。というか、彼らのようなバンドは、そんなに音楽性の変化はないだろう。愚直なまでにルーツ・ロック的アプローチを展開するのが、変わる事のない彼らの持ち味である。

☆457位☆

Walking Wounded/Everything But The Girl (1996)
哀しみ色の街/エブリシング・バット・ザ・ガール
「ドラムン・ベースは現代のボサノバである」と当時ベン・ワットは語っていた。そのドラムン・ベースを全面的に取り込んだ作品であるが、ドラムン・ベースありきではなく、あくまでも曲の色づけとして使っているだけなので、これまでの彼らと比べても違和感はあまりない。そういう点では、1曲目の「ビフォア・トゥデイ」のような、もろドラムン・ベースという曲がもっとあっても良かったかも。

☆456位☆

Thank You/Duran Duran (1995)
サンキュー/デュラン・デュラン
90年代はトリビュート・アルバムやカバー・アルバムが流行った時代でもあったが、デュラン・デュランもカバー・アルバムを出していた。表題曲は意外にもツェッペリンの曲だが、他にはルー・リード、スライ・ストーン、ドアーズ等、彼らのルーツが垣間見えるナンバーを取り上げて、持ち味を十分に生かしたカバーぶりである。なかなかの聴き物。

☆455位☆

Happiness?/Roger Taylor (1994)
ハッピネス?/ロジャー・テイラー
クイーンの中でも、一番最初にソロ・アルバムを出したロジャーは、独特のアグレッシブな感性でアルバムを重ねていたが、本作はかなり内省的に感じられる内容である。やはり、フレディの死が影響しているのだろうか。タイトル曲や「Old Friends」などはシンガー・ソングライター的アプローチだ。「Nazis 1994」はそれまでのロジャーらしい雰囲気だが。

☆454位☆

Cross Road/Bon Jovi (1994)
クロス・ロード~ベスト・オブ・ボン・ジョヴィ/ボン・ジョヴィ
80年代のヒット・メーカーと言えば、何と言ってもボン・ジョヴィである。「リビン・オン・ア・プレイヤー」「禁じられた愛」をはじめ名曲多数。たとえボン・ジョヴィのファンでなくても、HR/HMのマニアでなくても、ベスト盤くらいは持っているべき。本作は、数あるボン・ジョヴィのベストでも最初の物だが、これ以上ないという選曲である。

☆453位☆

Adrenalize/Def Leppard (1992)
アドレナライズ/デフ・レパード
スティーブ・クラークはほとんどレコーディングに参加せず、ギター・パートは全てフィル・コリンに依るものらしい。前作でのポップ性をさらに押し進めて、デフ・レパードらしいメロディックでスタイリッシなハード・ロック・アルバムとなっている。「ヘブン・イズ」「メイク・ラブ・ライク・ア・マン」「スタンド・アップ」といった曲でのリフとコーラスの絡みは最高。

☆452位☆

Rush Street/Richrd Marx (1991)
ラッシュ・ストリート/リチャード・マークス
1st,2ndと続けてベスト・セラーとなり、満を持しての3rdだったが、前作ほど売れなかった。が、内容は素晴らしい。曲作りにもサウンド・ブロダクションにもじっくり時間をかけたようで、その成果はしっかりと表れている。抜けのいいウエスト・コースト的ロック・サウンドと、産業ロック的なメロディ展開がたっぷりと堪能出来る傑作である。

☆451位☆

Emotions/Mariah Carey (1991)
エモーションズ/マライア・キャリー
1stのような80年代的雰囲気はここにはなく、かといって、90年代的ポップに染まっている訳でもない、丁度いい感じのマライアの2nd。軽やかなピアノとゴスペル風展開のタイトル曲は名曲。他の曲も、アップテンポの曲はあくまでもダンサブルに、スローな曲はブルースやゴスペルの雰囲気を漂わせて素晴らしい。

☆450位☆

The Fire Inside/Bob Seger & The Silver Bullet Band (1991)
(日本未発売)
当時、しばらく沈黙していたボフ・シガーの久々の新譜で、何故か日本未発売だったが、アメリカでは結構売れていた。そういうところにも、この人の日米の人気格差を感じたものだ。で、中味はいつものボブ・シガー。相変わらず、大らかなサウンドとボーカルを聴かせる。タイトル曲もいいが、ジョー・ウォルシュ参加の「Mountain」が素晴らしい出来映え。

☆449位☆

I'm Breathless/Madonna (1990)
アイム・ブレスレス/マドンナ
当時、マドンナが出演した映画『ディック・トレイシー』にインスパイアされたアルバムという事で、映画に使われたスタンダード曲や映画をイメージしたオリジナル曲で構成されており、ノスタルジックな雰囲気がなかなかよろしい。オリジナル曲もその雰囲気にピタリと嵌まっており、ラストの大ヒット曲「ヴォーグ」が却って浮いてるくらい。

☆448位☆

Listen Without Prejudise Vol.1/George Michael (1990)
リッスン・ウィズアウト・プレジュダイス/ジョージ・マイケル
タイトルは、先入観無しで聴いてくれ、という意味だが、ソロ1枚目を思い浮かべながら聴くと、こちらの方が遙かに良い。曲も粒よりであるし、歌もサウンドも、少人数ではあるが、しっかりと作られている感じがする。ワム!の曲と同タイトルの「Freedom」、ストーンズの曲の一節が歌い込まれた「Waiting For That Day」などの出来が良い。

☆447位☆

Change/The Alarm (1989)
チェンジ/アラーム
U2のコピバンみたいなイメージのアラームだが、本作ではオリジナリティを確立していると思う。収録曲は、どれもクォリティが高く素晴らしい出来映え。故郷のウェールズをテーマにしたコンセプト・アルバムらしいが、構成も見事。ウェールズ語バージョンも発売された「Sold Me Down The River」はとにかく名曲。「Rocks」もいい。鋭いギターの音が最高。

☆446位☆

The Complete Thom Bell Sessions/Elton John (1989)
(日本未発売)
エルトンが1977年にトム・ベルとレコーディングした音源が、1989年にいきなり発表された。「Mama Can't Buy You Love」「Are You Ready For Love」「Three Way Love Affair」の3曲は1979年に発表済みで、新たに3曲の未発表曲が追加された。未発表曲にはエルトンのオリジナルも含まれ、かなり貴重である。内容もさることながら、とにかく存在がレアなアルバム。

☆445位☆

Up/ABC (1989)
UP(アップ)/ABC
ABCがハウスを取り込み、さらにオシャレなアルバムを作り上げた。元々の音楽性に合っていたのか、全く違和感なし。流行を取り込んではいるが、それなりに明確な意志が感じられるアルバムであるので、単にオシャレなだけではないのである。シングル・カットされた「One Better World」が目立つが、どの曲も素晴らしく捨て曲なし。

☆444位☆

The Lover In Me/Sheena Easton (1988)
ラバー・イン・ミー/シーナ・イーストン
シーナ・イーストンは80年代半ば頃からダンス系を志向し、ブリンスに接近したりしていたが、移籍後初アルバムの本作で、ブリンスの他LA&ベイビーフェイスらのプロデュースの下、ダンス・オリエンテッドな本作を発表した。気合が入っていたようで、素晴らしい出来映えである。タイトル曲のようなダンス・ナンバーはもちろん、ポップ・バラードの出来も良い。

☆443位☆

A Place Like This/Robbie Nevil (1988)
ア・プレイス・ライク・ディス/ロビー・ネヴィル
1stがヒットして、2作目への期待が大き過ぎたのか、あまり売れなかった記憶がある。内容は素晴らしいのだが。ブラック系からの影響大で、予備知識なしで聴くと、黒人アーティストの作品と勘違いしてしまうのでは、と思ってしまうくらいブラックな作品だ。ジャズ系のナンバーも良いアクセントになっている。「Back On Holiday」は名曲。

☆442位☆

In The City Of Angels/Jon Anderson (1988)
イン・ザ・シティ・オブ・エンジェルス/ジョン・アンダーソン
イエスのボーカリストが、ロサンジェルスでTOTOのメンバーをはじめとするセッション・ミュージシャン達と組んで、ソロ・アルバムを作ってしまった。意外としかいいようのない組み合わせであるが、これが意外と嵌まっている。ウエスト・コースト風のサウンドだが、ジョン・アンダーソンが歌うと違和感ゼロ。彼にとっても新境地となったのではと思われる傑作。

☆441位☆

Big Generator/Yes (1987)
ビッグ・ジェネレイター/イエス
トレバー・ラビン期のイエスとしては2作目。ポップな曲は少なくなり、硬質なリフが引っ張っていくナンバーが目立つ、緊縛感に溢れたアルバムとなった。前作ほどのヒットにはならなかったが、内容のレベルは高い。やはり、トレバー・ラビンはただ者ではない。シングルになった「ラブ・ウィル・ファインド・ア・ウェイ」は、イントロのアルベジオが印象的な名曲。

次回は、440位~421位です^^

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MFC presents 500 Favorite Albums Of All Time 480-461

2023年04月02日 22時06分04秒 | 私的歴代最高のアルバム500選

MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500
480位→461位

☆480位☆

More Than You Think You Are/Matchbox Twenty (2002)
モア・ザン・ユー・シンク・ユー・アー/マッチボックス・トゥエンティ
リーダーのロブ・トーマスは、意外とベテランと接点があり、サンタナとの共演は有名だが、本作の「Disease」はミック・ジャガーとの共作である。この曲の出来映えは素晴らしいが、他の収録曲も分かりやすいメロディと構成で、80年代の産業ロックを連想させるものがあって馴染みやすい。新しい感覚と古い感覚を併せ持つバンドのようだ。

☆479位☆

Drops Of Jupiter/Train (2001)
ドロップス・オブ・ジュピター/トレイン
良い曲を作り聴かせるのが、このバンドの身上。確かに曲の出来は素晴らしい。感動的なタイトル曲は必聴である。が、全体的にスローな曲が多いのと、アルバム後半になると同じような曲が続いてやや飽きてくるのが難点。とはいえ、多様化するロックシーンにおいて、この時代にオーソドックスな路線を貫いた姿勢は評価されるべき。

☆478位☆

Tidal/Fiona Apple (1996)
タイダル/フィオナ・アップル
大物の片鱗を感じさせるデビュー・アルバム。シンプルなバック・トラックに淡々としたボーカルが乗る、という作りながら、歌詞は分からなくても響いてくるものがある。ややジャズの要素を感じさせたりもする。90年代は、オルタナ系女性ロック・シンガーが多く登場したが、その中で今も生き残っているという事は、難解なようでも、大衆に支持される何かがあるのだろう。

☆477位☆

Finders Keepers/Trine Rein (1993)
トリーネ・レイン/トリーネ・レイン
90年代中頃、洋楽界で北欧ブーム的なものが起こったことがあり、トリーネ・レインもその流れで紹介された。ノルウェー出身、その人気と美貌から”北欧のマライア・キャリー”と言われていたような。「Just Missed The Train」はノルウェーで一家に一枚の大ヒットだったらしい。王道ポップス路線だが、彼女の圧倒的な歌唱力で聴き応え十分、深い余韻を残すアルバム。

☆476位☆

Never Loved Elvis/The Wonder Stuff (1991)
ネバー・ラブド・エルビス/ワンダー・スタッフ
このバンドに関する知識はないが、音だけ聴いていると、ポスト・パンク~ニュー・ウェイブの流れを汲むバンドのようだ。そこにケルティック風味も加え、なかなか楽しく聴きやすいアルバムになっている。当時のイギリスはブリット・ポップ前夜、マンチェスター系などが注目されていたが、そんな中で本作は全英TOP10入りを果たし、かなり健闘していたように思う。

☆475位☆

The Lonesome Jubilee/John Cougar Mellencamp (1987)
ロンサム・ジュビリー/ジョン・クーガー・メレンキャンプ
”メレンキャンプ”姓になってから3作目。前作あたりからシリアスな作風になってきたが、本作は、フィドル等を多用し、ルーツ・ミュージック的アプローチを見せており、それが見事にはまっている。やはり、この人はこういうアメリカンな音楽が似合う。歌詞の内容は、かなりたそがれているらしいが、「チェリー・ボム」などに感じられる大らかさが、持ち味と思う。

☆474位☆

Go West/Go West (1985)
ゴー・ウエスト/ゴー・ウエスト
イギリスから登場した、2人組ポップ・デュオの1st。ブラック・ミュージックの影響が強いようで、ボーカルもソウルフルだが、本作では、各曲に印象的なシンセのイントロを施し、肉感的でダンサブルなシンセ・ポップに仕上げている。何よりキャッチーな曲作りがよろしい。「We Close Our Eyes」とか「Don't Look Down」とかのシングル曲は必聴。

☆473位☆

Breaking Hearts/Elton John (1984)
ブレイキング・ハーツ/エルトン・ジョン
オープニングから、渋いロッカー然とした音と歌を聴かせるアルバム。確かに、骨太なサウンドで、エルトンの新たな一面と言えなくもないが、作風に大きな変化はなく、結局はとてもエルトンらしいアルバムである。ラスト2曲「恋のライバル」と「サッド・ソングス」のシーケンスが絶妙。シングル・カットされた割には地味な「あの娘のシューズ」もプッシュしておきたい。

☆472位☆

Paradise Teatre/Styx (1981)
パラダイス・シアター/スティクス
昔からスティクスのアルバムは、曲は良いけど音がダサい。本作も例外ではないが、有名な♪Tonight's the night~のフレーズを効果的に配し、ノリノリの「ロッキン・ザ・パラダイス」になだれ込むオープニングから、「ハーフ・ペニー・トゥー・ペニー」に導かれてドラマティックに幕を閉じるエンディングまで、コンセプト・アルバムとしては曲も良く完璧な内容。これで音さえ良ければ...

☆471位☆

Bohemian Rhapsody -Original Soundtrack- (2018)
ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)
世界中で大ヒットしたクイーンというか、フレディ・マーキュリーの伝記映画のサントラで、ほとんどがクイーンのオリジナル・バージョンでの収録だが、例のギター・オーケストレーションによる「20世紀FOXのテーマ」といった珍品や、映画の為にティム・スタッフェルを呼んで新たに録音したという「ドゥーイング・オール・ライト」など、レア音源もあり。

☆470位☆

Wonderful Crazy Night/Elton John (2016)
ワンダフル・クレイジー・ナイト/エルトン・ジョン
エルトン通算36作目(だと思う)だが、衰える事のない創作意欲と作品のクォリティには脱帽あるのみ。本作も、素晴らしい作品集で、特に冒頭3曲は完璧である。破綻がなさ過ぎてつまらん、といった声も上がるほど。かなりポップ路線に軌道修正した感もあるが、エルトンはまだまだいける、と今後にもイヤでも期待してしまう内容である。

☆469位☆

In Your Dreams/Stevie Nicks (2011)
(日本未発売)
前作から約10年振りのアルバムとはいえ、スティービーの個性というか独特の世界はそのまま、相も変わらずオンリー・ワンな内容で、ファンには安心の一枚。ファンでなければ、刺激も少なく面白味も全くないのは百も承知。それがスティービーなのである。「Moonlight (A Vampire's Dream)」「Annabel Lee」あたりは、スティービーの新たな名曲。

☆468位☆

Emotion & Commortion/Jeff Beck (2010)
エモーション&コモーション/ジェフ・ベック
今回は、オール・インスト路線ではなく、半数の曲でボーカリストをゲストに迎えている。やはり、この人はボーカルのバックの方が良いのではないか。自分で好き勝手に弾きまくるインストよりも、相対するボーカリスト或いはプレイヤーがいた方が、その本領を発揮するように思えるのだ。そういう点では、本作は大成功。もちろん、テリケートなプレイを聴かせるインストも良い。

☆467位☆

Can't Slow Down/Foreigner (2009)
キャント・スロー・ダウン/フォリナー
ボーカル=ケリー・ハンセンの現行フォリナーによる、現時点で唯一のオリジナル・アルバム。曲の良さと手堅いアンサンブルは変わらず、久々の傑作と言える。産業ロック路線を貫いているのもよろしい。「蒼い朝」を彷彿とさせる「Too Late」が特に良いが、それ以外も佳曲多し。ただ、1st収録曲のリメイク「Fool For You Anyway」を聴くと、この頃は良かったと思ってしまうのは仕方ないのか。

☆466位☆

Bloom/Eric Johnson (2005)
ブルーム/エリック・ジョンソン
特別変わった事はしていないが、ギタリスト・ボーカリスト・ソングライターとして、多彩な才能を見せつける一枚。ジェフ・ベック的なデジタル・インストを連想させる曲もある。ギター・ベース・ドラムという最小限での録音ながら、それを感じさせないスケールの大きさ、音の拡がりが素晴らしい。ボブ・ディランのカバーが、ジョンソンのオリジナルみたいで、そこがまた良い。

☆465位☆

The Well's On Fire/Procol Harum (2003)
ウェルズ・オン・ファイア/プロコル・ハルム
再結成から10年ぶりの第二弾。かつての「青い影」の雰囲気は希薄だが、いかにもイギリス然としたポップ・センスに溢れた快作。昔から早い曲はやらない、というバンドだったが、クイーンのロジャーがゲスト参加した「シャドウボックスド」は珍しくBPM高い。マシュー・フィッシャーが参加してるのが個人的には嬉しく、ラストのオルガン・インストは涙もの。

☆464位☆

Do It For Love/Daryl Hall & John Oates (2003)
ドゥー・イット・フォー・ラブ/ダリル・ホール&ジョン・オーツ
彼らにとって、21世紀唯一のオリジナル・アルバム。当時も久々だったが、1曲目の「マン・オン・ザ・ミッション」がとにかく往年のホール&オーツそのものと言ってもいい曲で、正に掴みは十分。他の曲も彼ららしいR&Bを下敷きにした曲から、アコースティックな新機軸を見せる曲まで、バラエティに富んだ内容で、特に恩師トッド・ラングレンと共演した「サムデイ・ユール・ノウ」が素晴らしい。

☆463位☆

Trouble In Shangri-La/Stevie Nicks (2001)
トラブル・イン・シャングリラ/スティービー・ニックス
本作に於いても、相変わらずのスティービーの世界は変わらず、安定の内容であるが、久々の力作でもある。シェリル・クロウの全面的な協力を得て、ややルーツ帰りしたと言えるかも。タイトル曲や「Candlebright」「Too Far From Texas」「Bombay Sapphires」等、新たな名曲も多い。若手の力を借りながら進化し続けるスティービーはほんと凄い。

☆462位☆

Songs From The West Coast/Elton John (2001)
ソングス・フロム・ザ・ウエスト・コースト/エルトン・ジョン
このアルバムまでの数年、エルトンは例のダイアナ妃追悼曲やミュージカルの音楽を担当したりなど、単に良い曲を作るだけの人、に成り下がっていた。そこから脱して本来の姿を取り戻した、起死回生の一作である。オープニングからしてエルトンらしさ全開。「バーズ」「ディス・トレイン」といったアメリカナイズされた名曲もあり、エルトンは高らかに復活を遂げたのであった。

☆461位☆

You're The One/Paul Simon (2000)
ユー・アー・ザ・ワン/ポール・サイモン
この時点で、オリジナル・アルバムとしては10年振りだった。彼がこれまでやってきたこと、ワールドミュージックも都会的サウンドもアコースティックな音世界も、全て引っくるめてのポール・サイモンの世界が構築されている。曲の出来も良く、グラミーにノミネートされたのも納得の傑作。様々なジャンルのプレイヤーによるサポートも良い味を出している。

次回は、460位~441位です^^

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MFC presents 500 Favorite Albums Of All Time 500-481

2023年04月01日 11時32分11秒 | 私的歴代最高のアルバム500選

かなり前から予告してましたが(笑)、ようやくMFCオーナーの「私的歴代最高のアルバム500」をアップするに至りました。今まで何やってたんだか(爆)

ご存じの方はご存じの通り、本企画はローリング・ストーン誌の『The 500 Greatest Albums of All Time』に触発されたもので、還暦を迎えた(爆)MFCオーナーが、今まで聴いてきたアルバムを振り返り、好きな・衝撃を受けた・思い出深い・影響された・思い入れのある、アルバムをリストアップして、それぞれを数値化して1位~500位を決定したものです。以前でもMFCで公開した『私的名盤100選』の、いわば拡大版ですね。洋楽に限定してますが、いわゆるロックに限らず、聴いていたものは全てランキングの対象にしています。が、やっぱり偏りがあるようで(笑) ジャズ系やブラック系は少ないし、ロック系でもプログレやヘヴィ・メタルは少ない、パンク・ニューウェイブ系はほとんど無し。もちろん、ヒップホップも無し(笑) 1アーティスト1枚の縛りをなくしたので、同じアーティストのアルバムが何枚もランクインしてるし(笑)

と、まぁ、そんな訳で、おヒマでしたら、是非お楽しみ下さい。余計かもしれませんが(笑)、それぞれMFCオーナーの150字程度のコメント付きです。僕にとって、音楽は趣味であり娯楽なので、コメントもアルバムの内容に触れてるだけでして、「当時の彼女がこの曲好きで、二人でよく一緒に聴いてた」とか「受験に失敗して落ち込んでた時、この曲が前を向く勇気を与えてくれた」とか「転職するかどうか悩んでいた時、この曲が背中を押してくれた」とかいう類のかったるいエピソードは一切ありません。ご安心下さい(爆)

毎回20枚づつ紹介していきます。今回は500位~481位。

MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500
500位→481位

☆500位☆

 

Peter Gabriel/Peter Gabriel (1977)
ピーター・カブリエル/ピーター・ガブリエル
ピーター・カブリエルのソロ・アルバムは、4枚目までは全て同じタイトルなので、区別する為に1stは”Car”と呼ばれているらしい。非ロック的なコンテンツを使って、独特のロック・アルバムに仕上げた、という印象。「Solsbury Hill」は文句なしの名曲だが、「Modern Love」「Moribund The Burgermeister」「Down The Dolce Vita」も捨てがたい。

☆499位☆

Captain & Tennile's Greatest Hits (1977)
グレイテスト・ヒッツ/キャプテン&テニール
アメリカン・ポップスを語る時、キャプテン&テニールを忘れてはならない。アレンジとキーボード担当のダリル・ドラゴン(愛称キャプテン)とシンガーのトニー・テニールの夫婦デュオだ。70年代後半多くのヒットを飛ばし、「愛ある限り」「愛の証し」を全米No.1にしている。明るく雰囲気を盛り上げるテニールの歌いっぷりが素晴らしい。

☆498位☆

I Want You/Marvin Gaye (1976)
アイ・ウォント・ユー/マービン・ゲイ
発売当時、雑誌の広告で淫靡とも言えるジャケットに妙に惹かれ、中味も気になっていたのを思い出す。官能的でメロウなグルーブが全体を支配し、ギターのカッティングとストリングスが彩りを添える。そしてえも言われぬマービンのボーカル。正にオトナのソウル・ミュージックである。レオン・ウェア作のタイトル曲はモータウン屈指の名曲。

☆497位☆

Blue Moves/Elton John (1976)
蒼い肖像/エルトン・ジョン
本作を最後に、エルトンは一旦バーニー・トーピンとのコンビを解消するが、アルバム自体は豊富なアイデアに溢れた2枚組。新しい方向性を模索しつつ、立ち止まって足下を確認しよう、という境地だったのではなかろうか。「クレイジー・ウォーター」や「バイト・ユア・リップ」のようなアプローチは、今までのエルトンにはなかったものだが、これは成功していると思う。

☆496位☆

Run With The Pack/Bad Company (1976)
バッド・カンパニーⅢ/バッド・カンパニー
相変わらずのサウンドにポール・ロジャースの歌いっぷり、マンネリに見えるかもしれないが、これこそ彼ら独自の世界であり、他者にマネ出来るものではない。シンプルなロック・ミュージックではあるが、ブリティッシュ・ロックらしい陰影を感じさせるのが素晴らしい。タイトル曲や「ハニー・チャイルド」「ラブ・ミー・サムバディ」あたりが聴き物。

☆495位☆

Toys In The Attic/Aerosmith (1975)
闇夜のヘヴィ・ロック/エアロスミス
3作目にしてエアロも風格のようなものが身に付いてきたように思う。ブルースやR&Bに根ざしたオリジナル曲たちは堂々たる出来映えで、「Walk This Way」「Sweet Emotion」などのシングル曲は、印象的なリフとキャッチーな曲調で、エアロのスタイルを確立した。彼らは新世代を代表するロック・バンドとして着実に足場を固めていたのである。

☆494位☆

Relayer/Yes (1974)
リレイヤー/イエス
バトリック・モラツ(Key)唯一の参加作だが、イエスのアルバムの中でも異彩を放つ作品と言える。定番の大作かと思わせる「錯乱の扉」にしても、今までとはやや違う、分かりやすく尚且つ攻撃的アプローチを見せる。B面の2曲も大作志向は変わらないが、民族音楽風な部分もあり新機軸を打ち出している。パトリック・モラツの影響なのではなかろうか。

☆493位☆

Gonna Take A Miracle/Laura Nyro & La Belle (1971)
ゴナ・テイク・ア・ミラクル/ローラ・ニーロ&ラベル
ローラ・ニーロも、少女の頃路上で仲間とドゥーワップを歌っていたらしい。そんな初心に帰ったかのような初々しさが感じられる、モータウンのカバー・アルバム。当然オリジナル・アルバムとは全く異なるアプローチであり、本人たちも楽しそうで、良い雰囲気だ。聴いてる方も楽しくなる。シンプルな作りに徹しているのもよろしい。

☆492位☆

Greatest Hits/Blood, Sweat & Tears (1999)
グレイテスト・ヒッツ/ブラット、スウェット&ティアーズ
ブラス・ロックを代表するバンドとして活躍したBSTであるが、ボーカルのデビッド・クレイトン・トーマスがソウルフルなので、有名な2ndからの3曲のヒットを含めて、全体的にソウルフルでファンキーな雰囲気だ。個人的には、アル・クーパー主導の1stの曲の方がブラス・ロックらしい感じで興味深い。アルクーパーはここでも先端を行っていた。

☆491位☆

Hearts And Bones/Paul Simon (1983)
ハーツ・アンド・ボーンズ/ポール・サイモン
プロデューサーにロイ・ハリーの名前もあり、元々はサイモン&ガーファンクルのアルバムとして制作がスタートしたらしいが、例によって頓挫したため、ポール・サイモンのソロとなった。そういう背景のせいか、久々にシンガー・ソングライター的なアプローチとなっており、却って良かったのではなかろうか。タイトル曲はポールらしいアコースティックな名曲。

☆490位☆

An Innocent Man/Billy Joel (1983)
イノセント・マン/ビリー・ジョエル
古き良きアメリカのポップスを再現したアルバムで、オールディーズみたいな収録曲は全てビリーのオリジナル。社会派としてシリアスな一面も見せるビリーより、この明るいオールディーズ路線の方が大衆にもウケが良かったようで、大ベストセラーとなった。実際、どの曲も楽しく聴ける。カバーではなくオリジナルにしたのも正解。「アップタウン・ガール」は名曲。

☆489位☆

1999/Prince (1982)
1999/プリンス
ストーンズの前座に抜擢されるなど、着実に注目を集めていたプリンスは、本作のヒットでついにブレイクした。初のトップ10ヒットが生まれたが、「夜のプリテンダー」「レディ・キャブ・ドライバー」などのダンサブルな長尺曲の出来が良い。ヒットしたタイトル曲もダンサブルな名曲。ラストのロッカバラード「インターナショナル・ラバー」も素晴らしい。

☆488位☆

Extensions/The Manhattan Transfer (1980)
エクステンションズ/マンハッタン・トランスファー
ジェイ・グレイドン・プロデュースのもと、マンハッタン・トランファーはポップ志向のアルバムを3枚制作したが、本作はその第一弾。ボーカリーズを導入したウェザー・リポートのカバー「バードランド」、遊び心溢れるアレンジでヒットした「トワイライト・トーン」等々、ジャズ・テイストのAOR風サウンドと類い希なコーラスワークがマッチした極上のポップ・アルバム。

☆487位☆

Against The Wind/Bob Seger & The Silver Bullet Band (1980)
奔馬の如く/ボブ・シガー&ザ・シルバー・ブリット・バンド
ロッカーとしての決意表明のようなタイトル曲のヒットもあり、ボブ・シガーは本作でその人気と地位を盤石のものとした。大らかでシンプル且つキャッチーなアメリカン・ロックが堪能出来る。ジャケットもいかにもって感じで良い。「ファイア・レイク」「分かりあえる時」等名曲も多し。正にボブ・シガーの代表作と言っていいアルバム。

☆486位☆

Infinity/Journey (1978)
無限との遭遇/ジャーニー
本作よりスティーブ・ペリーが加入したことで、ジャーニーの運命が変わる。ボーカル主体の歌を聴かせる方向にシフト・チェンジしたが、ニール・ショーンもその変化に見事に順応している。重厚なサウンドとコーラスは、プロデューサーのロイ・トーマス・ベイカーの貢献度大だが「フィーリング・ザット・ウェイ」「エニータイム」はそんなコーラス・ワークの賜物。

☆485位☆

Burnin' Sky/Bad Company (1977)
バーニン・スカイ/バッド・カンパニー
タイトル曲のカッコ良さには言葉もない。当時、渋谷陽一が、1st以来の傑作では、と評していたが、そこまでは言わないまでも、グレードは高いアルバムである。以前から感じられたが、徐々に彼らのアメリカ志向が色濃くなっているのが分かる。アコースティックな「Morning Sun」、シングルとなった「Everything I Need」あたりの出来が良い。

☆484位☆

Black Market/Weather Report (1976)
ブラック・マーケット/ウェザー・リポート
2曲とはいえジャコ・パストリアスが参加しており、ここからザビヌル-ショーター-ジャコの3頭体制がスタートした。黄金期の始まりだ。ウェザー・リポートの凄いところは、複雑でテクニカルな曲が多い割には聴いてて分かりやすいという点にあり、本作でも、それが十分に堪能出来る。A面の3曲(「ブラック・マーケット」「キャノンボール」「ジブラルタル」)は圧巻。

☆483位☆

Shades Of Deep Purple/Deep Purple (1968)
ハッシュ~ディープ・パープルⅠ/ディープ・パープル
第1期のパープルの特徴は、ジョン・ロード主導による、オルガンを中心に据えたサイケデリックなサウンド、そしてカバーが多いこと。デビューヒットの「ハッシュ」からしてカバーであるが、ビートルズの「ヘルプ」を既に静かにカバーしているのは特筆に値する。メロディアスなオリジナル曲も良い。ロッド・エバンスの声質に合っている。

☆482位☆

Yellow Submarine/The Beatles (1967)
イエロー・サブマリン/ビートルズ
ビートルズを題材にしたアニメ映画のサントラで、A面はビートルズのオリジナル曲が収録されているが、タイトル曲と聴き飽きた「愛こそはすべて」以外の4曲は、とにかくサイケでポップで素晴らしい。B面はジョージ・マーティンによるオーケストラ曲が収録され、これはこれで良い出来と思うが、ファンには不評のようだ。僕は好きだけど。

☆481位☆

Time The Conqueror/Jackson Browne (2008)
時の征者/ジャクソン・ブラウン
2010年3月に、東京国際フォーラムでジャクソン・ブラウンを見た。その後、本作を買って聴いた。客席から見た印象も、本作を聴いてみた印象も、昔から全然変わっていなかった。正に万年青年。その時の来日公演では、本作から「時の征者」「オフ・オブ・ワンダーランド」「ギビング・ザット・ヘブン・アウェイ」の3曲が演奏された。鮮烈ではないが、じわじわと来る人だ。

次回は、480位~461位です^^

コメント
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