MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500
460位→441位
☆460位☆
Jennifer Paige/Jennifer Paige (1998)
クラッシュ/ジェニファー・ペイジ
当時としては珍しいくらい、オーソドックスなポップ・アルバムである。「クラッシュ」がヒットして一躍注目され、シンデレラ・ガールなどと持て囃されたが、聴いてみると実力は申し分ないし、声も良く、単なるポップスではない深みが感じられる。当時のトレンドだった歌い上げバラードがないのも良い。もっと広く聴かれてもいいアルバムであり、歌手であると思う。
☆459位☆
Be Here Now/Oasis (1997)
ビィ・ヒア・ナウ/オアシス
飛ぶ鳥落とす勢いのオアシスが放った3rd。瞬く間に全世界でベスト・セラーとなった。作風としては、これまでと大きく変わる事はなく、タイトル曲や「スタンド・バイ・ミー」「オール・アラウンド・ザ・ワールド」「ドント・ゴー・アウェイ」あたりで、”らしい”メロディをたっぷり聴かせている。このアルバムを聴くと今でも、武道館が歌声喫茶と化した1998年の来日公演を思い出す。
☆458位☆
Fairweather Johnson/Hootie & The Blowfish (1996)
ジョンソン/フーティー&ザ・ブロウフィッシュ
タイトルには「日和見」とか「風見鶏」といった意味があるらしい。大ヒットした1stに続く2ndのタイトルとしては、皮肉たっぷりというか何というか。作風は、その1stと大きく変わってはいない。というか、彼らのようなバンドは、そんなに音楽性の変化はないだろう。愚直なまでにルーツ・ロック的アプローチを展開するのが、変わる事のない彼らの持ち味である。
☆457位☆
Walking Wounded/Everything But The Girl (1996)
哀しみ色の街/エブリシング・バット・ザ・ガール
「ドラムン・ベースは現代のボサノバである」と当時ベン・ワットは語っていた。そのドラムン・ベースを全面的に取り込んだ作品であるが、ドラムン・ベースありきではなく、あくまでも曲の色づけとして使っているだけなので、これまでの彼らと比べても違和感はあまりない。そういう点では、1曲目の「ビフォア・トゥデイ」のような、もろドラムン・ベースという曲がもっとあっても良かったかも。
☆456位☆
Thank You/Duran Duran (1995)
サンキュー/デュラン・デュラン
90年代はトリビュート・アルバムやカバー・アルバムが流行った時代でもあったが、デュラン・デュランもカバー・アルバムを出していた。表題曲は意外にもツェッペリンの曲だが、他にはルー・リード、スライ・ストーン、ドアーズ等、彼らのルーツが垣間見えるナンバーを取り上げて、持ち味を十分に生かしたカバーぶりである。なかなかの聴き物。
☆455位☆
Happiness?/Roger Taylor (1994)
ハッピネス?/ロジャー・テイラー
クイーンの中でも、一番最初にソロ・アルバムを出したロジャーは、独特のアグレッシブな感性でアルバムを重ねていたが、本作はかなり内省的に感じられる内容である。やはり、フレディの死が影響しているのだろうか。タイトル曲や「Old Friends」などはシンガー・ソングライター的アプローチだ。「Nazis 1994」はそれまでのロジャーらしい雰囲気だが。
☆454位☆
Cross Road/Bon Jovi (1994)
クロス・ロード~ベスト・オブ・ボン・ジョヴィ/ボン・ジョヴィ
80年代のヒット・メーカーと言えば、何と言ってもボン・ジョヴィである。「リビン・オン・ア・プレイヤー」「禁じられた愛」をはじめ名曲多数。たとえボン・ジョヴィのファンでなくても、HR/HMのマニアでなくても、ベスト盤くらいは持っているべき。本作は、数あるボン・ジョヴィのベストでも最初の物だが、これ以上ないという選曲である。
☆453位☆
Adrenalize/Def Leppard (1992)
アドレナライズ/デフ・レパード
スティーブ・クラークはほとんどレコーディングに参加せず、ギター・パートは全てフィル・コリンに依るものらしい。前作でのポップ性をさらに押し進めて、デフ・レパードらしいメロディックでスタイリッシなハード・ロック・アルバムとなっている。「ヘブン・イズ」「メイク・ラブ・ライク・ア・マン」「スタンド・アップ」といった曲でのリフとコーラスの絡みは最高。
☆452位☆
Rush Street/Richrd Marx (1991)
ラッシュ・ストリート/リチャード・マークス
1st,2ndと続けてベスト・セラーとなり、満を持しての3rdだったが、前作ほど売れなかった。が、内容は素晴らしい。曲作りにもサウンド・ブロダクションにもじっくり時間をかけたようで、その成果はしっかりと表れている。抜けのいいウエスト・コースト的ロック・サウンドと、産業ロック的なメロディ展開がたっぷりと堪能出来る傑作である。
☆451位☆
Emotions/Mariah Carey (1991)
エモーションズ/マライア・キャリー
1stのような80年代的雰囲気はここにはなく、かといって、90年代的ポップに染まっている訳でもない、丁度いい感じのマライアの2nd。軽やかなピアノとゴスペル風展開のタイトル曲は名曲。他の曲も、アップテンポの曲はあくまでもダンサブルに、スローな曲はブルースやゴスペルの雰囲気を漂わせて素晴らしい。
☆450位☆
The Fire Inside/Bob Seger & The Silver Bullet Band (1991)
(日本未発売)
当時、しばらく沈黙していたボフ・シガーの久々の新譜で、何故か日本未発売だったが、アメリカでは結構売れていた。そういうところにも、この人の日米の人気格差を感じたものだ。で、中味はいつものボブ・シガー。相変わらず、大らかなサウンドとボーカルを聴かせる。タイトル曲もいいが、ジョー・ウォルシュ参加の「Mountain」が素晴らしい出来映え。
☆449位☆
I'm Breathless/Madonna (1990)
アイム・ブレスレス/マドンナ
当時、マドンナが出演した映画『ディック・トレイシー』にインスパイアされたアルバムという事で、映画に使われたスタンダード曲や映画をイメージしたオリジナル曲で構成されており、ノスタルジックな雰囲気がなかなかよろしい。オリジナル曲もその雰囲気にピタリと嵌まっており、ラストの大ヒット曲「ヴォーグ」が却って浮いてるくらい。
☆448位☆
Listen Without Prejudise Vol.1/George Michael (1990)
リッスン・ウィズアウト・プレジュダイス/ジョージ・マイケル
タイトルは、先入観無しで聴いてくれ、という意味だが、ソロ1枚目を思い浮かべながら聴くと、こちらの方が遙かに良い。曲も粒よりであるし、歌もサウンドも、少人数ではあるが、しっかりと作られている感じがする。ワム!の曲と同タイトルの「Freedom」、ストーンズの曲の一節が歌い込まれた「Waiting For That Day」などの出来が良い。
☆447位☆
Change/The Alarm (1989)
チェンジ/アラーム
U2のコピバンみたいなイメージのアラームだが、本作ではオリジナリティを確立していると思う。収録曲は、どれもクォリティが高く素晴らしい出来映え。故郷のウェールズをテーマにしたコンセプト・アルバムらしいが、構成も見事。ウェールズ語バージョンも発売された「Sold Me Down The River」はとにかく名曲。「Rocks」もいい。鋭いギターの音が最高。
☆446位☆
The Complete Thom Bell Sessions/Elton John (1989)
(日本未発売)
エルトンが1977年にトム・ベルとレコーディングした音源が、1989年にいきなり発表された。「Mama Can't Buy You Love」「Are You Ready For Love」「Three Way Love Affair」の3曲は1979年に発表済みで、新たに3曲の未発表曲が追加された。未発表曲にはエルトンのオリジナルも含まれ、かなり貴重である。内容もさることながら、とにかく存在がレアなアルバム。
☆445位☆
Up/ABC (1989)
UP(アップ)/ABC
ABCがハウスを取り込み、さらにオシャレなアルバムを作り上げた。元々の音楽性に合っていたのか、全く違和感なし。流行を取り込んではいるが、それなりに明確な意志が感じられるアルバムであるので、単にオシャレなだけではないのである。シングル・カットされた「One Better World」が目立つが、どの曲も素晴らしく捨て曲なし。
☆444位☆
The Lover In Me/Sheena Easton (1988)
ラバー・イン・ミー/シーナ・イーストン
シーナ・イーストンは80年代半ば頃からダンス系を志向し、ブリンスに接近したりしていたが、移籍後初アルバムの本作で、ブリンスの他LA&ベイビーフェイスらのプロデュースの下、ダンス・オリエンテッドな本作を発表した。気合が入っていたようで、素晴らしい出来映えである。タイトル曲のようなダンス・ナンバーはもちろん、ポップ・バラードの出来も良い。
☆443位☆
A Place Like This/Robbie Nevil (1988)
ア・プレイス・ライク・ディス/ロビー・ネヴィル
1stがヒットして、2作目への期待が大き過ぎたのか、あまり売れなかった記憶がある。内容は素晴らしいのだが。ブラック系からの影響大で、予備知識なしで聴くと、黒人アーティストの作品と勘違いしてしまうのでは、と思ってしまうくらいブラックな作品だ。ジャズ系のナンバーも良いアクセントになっている。「Back On Holiday」は名曲。
☆442位☆
In The City Of Angels/Jon Anderson (1988)
イン・ザ・シティ・オブ・エンジェルス/ジョン・アンダーソン
イエスのボーカリストが、ロサンジェルスでTOTOのメンバーをはじめとするセッション・ミュージシャン達と組んで、ソロ・アルバムを作ってしまった。意外としかいいようのない組み合わせであるが、これが意外と嵌まっている。ウエスト・コースト風のサウンドだが、ジョン・アンダーソンが歌うと違和感ゼロ。彼にとっても新境地となったのではと思われる傑作。
☆441位☆
Big Generator/Yes (1987)
ビッグ・ジェネレイター/イエス
トレバー・ラビン期のイエスとしては2作目。ポップな曲は少なくなり、硬質なリフが引っ張っていくナンバーが目立つ、緊縛感に溢れたアルバムとなった。前作ほどのヒットにはならなかったが、内容のレベルは高い。やはり、トレバー・ラビンはただ者ではない。シングルになった「ラブ・ウィル・ファインド・ア・ウェイ」は、イントロのアルベジオが印象的な名曲。
次回は、440位~421位です^^