「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

時を越え、海を越え

2007-03-05 19:23:12 | その他
 日本では大東亜戦争、世界的には第二次世界大戦、太平洋戦争と呼ばれる先の戦争では、多くの若者が徴兵され過酷な戦地で戦い若い命を散らしました。

 詳細は語れませんが、とある南方の島にて日本軍は壊滅、敵側の米国兵のひとりが、戦場から一枚の日の丸を拾い、本国へ持ち帰ったという。

 それから60数年の年月が経ちましたが、日の丸を持っていた米国人の方が、この日の丸を、かつての持主或いはご遺族に返したいと考えたそうです。

 日の丸の旗には、墨で寄せ書きが書かれ、YH君へ(漢字で)・・・と書かれている。
 出征するときに送られた日の丸であり、日本人の名が何人か書き込まれているが、その出目は不明、大使館などを経由して、その話は岩手県にも伝えられる。

 その日の丸には、福泉寺法門山と書かれており、まずは全国の福泉寺の名を持つ寺院が検索されたらしい、福泉寺という名のお寺さんは全国に数十は存在するらしいが法門山の山号を持つ福泉寺は唯一つ、そう遠野の福泉寺のみであり、ある方を通じて日の丸に書かれた文字のコピーが届けられた。

 今のご住職夫妻が確認すると確かに福泉寺法門山と書かれており、しかもその字体は先代の住職、宥然和尚が書いたものと判明。

 そうすると話は早い、遠野、しかも福泉寺の檀家さんか松崎町駒木に縁ある御宅が遺族である可能性が極めて高い、しかもY姓の御宅は駒木に何軒かあって、一挙にその捜索範囲は狭められた。

 近所のY姓の御宅に一発目で訪ねると、その家のご主人から「誰それの家の叔父だな」の返事が帰ってきたそうで、目出度く解決・・・・。

 ご遺族の御宅は我家と同じ集落で、しかも隣組同士、間もなく日の丸が届けられ、60数年ぶりにその魂は海を越え、里帰りを果たしました。

 日の丸には、福泉寺住職の宥然和尚が○○○○君へと書き添え、地域の何人かの今は亡き方々の名が連なり、配属された先の戦友達の名が書かれている。

 時折、こういった話題がメディアなんかで紹介されますが、まさか自分の身近な存在で起ころうとは・・・・私は戦争を知らない世代、多くは語れないが、20歳前後で戦死、母親や家族を思いながら戦地に赴く姿、そして二度と故郷に戻れない悲壮感、考えただけで心が重くなります。

 今の世、そしてこの日本が戦争という悲劇を繰り返さない、ただそれを願うばかりです。




 おまけ

 本題が飛ぶか、おまけが飛ぶか・・・どちらかを喰ってしまうというエントリーのまずさがありますが・・・・久しぶりに猫話題

ネネの手
コメント (16)
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