「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

青篠館(奥州市江刺区)

2008-11-21 20:52:36 | 歴史・民俗
 遠野菊池一族関連調べにての江刺菊池党との関連、このことに関する内容把握といった意味合いも含めて、この季節のフィールドワークたる城館探訪も併せて奥州市江刺区の気になる館跡をこのほど探訪して参りました。(11/17)


☆青篠館(あおざさたて)・・・奥州市江刺区玉里








主郭・・・山頂平場






主郭下部の帯廓



主郭背部の空堀・・・二重堀






 遠野の同規模な館跡と比較すれば、幾えにも展開される階段状の平場が見えない(山頂平場下に2段程度のみ)ことや、急傾斜地に立地されるも比高が低く、少し拍子抜けといった印象でもありました。

 空堀は二重堀、山野全体を包み込むように形成されておりましたが、主郭背部に関しては遠野規格型と称する形状で、こちらはなかなか見応えもございました。

 舘主は説明板にも記されているとおり、菊池氏・・・江刺菊池一族の惣領といわれる角懸菊池氏、菊池右近恒邦の名も別資料で確認できますが、江刺区各地に散見される菊池氏は、この角懸菊池氏から分れたものとも語られております。

 菊池右近に関しては、遠野小友の新谷氏、平清水氏、さらに上郷の板沢氏の祖と遠野新谷菊池系図では記されておりますが、この件に関しては後日に考察した内容をエントリーしたいと思っております。

 青篠館、探訪しての感想は、それほど防御性を吟味した館とは思いませんでしたが、小友町長野の新谷館の形状に酷似していたこと、このことが少しばかり驚いたといいますか、印象に残っております。

 小友町の新谷館は菊池一族の館跡、しかも菊池右近を祖とする平清水、新谷氏の館跡でもあり、資料のみならず史跡もその関連を示しているのか?・・・いずれこれらも含めて考察をしてみたいと考えております。


 奥州市江刺区の館跡に関しては、宮守町上鱒沢にある猿ヶ石川流域の城館跡では最大級といわれる鱒沢館と極めて酷似しているといわれる「高間館」と江刺菊池党の「太田代館」を早期に追加探訪と考えているところです。

 ということで、積雪もありましたが、いよいよ館跡探訪の季節到来、しばらくは探訪関連エントリーが増えるものと思いますので、よろしくお願いします。


 青篠館の空堀
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 冬支度 | トップ | ルパンⅢ »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
共通性 (笛吹童子)
2008-11-22 09:11:42
 江刺をみていると、遠野と似たような匂いを感じることが多々あります。菊池はその最たる例ですが。
 
返信する
におい (とらねこ)
2008-11-22 17:52:58
笛吹童子さん
確かに同じ匂いは感じる雰囲気でもあります。
ただ館跡をみると遠野は戦闘的、厳めしく、江刺は少し柔らかい雰囲気ではありますがね。
返信する

コメントを投稿

歴史・民俗」カテゴリの最新記事