Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

ティー・タイム 3

2019-02-19 11:22:37 | 日記

 今回、こういった先祖の話についても、思い立って少し調べてみました。家の先祖が大伴家持関係の出身かどうかという様な事です。本当にそんな可能性が有るのだろうか?心の隅ではそんな事を思いながら、私は今迄、実際に調べた事が有りませんでした。

 さて、結論から言うと、これは現状では、私の方では全く紐付けられませんでした。それどころか、どうも荒唐無稽な話のようです。当時の父の話では、学校で社会の先生をしていた伯父が、何やら何処かで調べて来たという話でした。その結果、如何やらそうらしいと、その伯父から聞かされたという話でした。それで私の方でも、あの伯父さんが言っていた事ならと、心の隅でちらりと信頼できる話のようにも感じました。

 私は事の真偽を調べずにこの年まで来たのですが、当時の父の話を思い出してみると、家の家紋から溯ったというような話でした。それで、私は家紋について調べてみました。現代風にインターネット検索したのです。すると、この話が可なりの眉唾物である、というよりも、全然当てにならない話なのだ、と判明したのです。予想はしていても、これには可なり驚きました。父の話では、話の出処が可なり信頼できる人であっただけに、全く根拠が無い話だと分かると、一体全体どうなっているのだろうかと唖然としたものです。

 私自身が元々信じていなかったとはいえ、そうらしいという父の曖昧な言葉は後に嬉しい物となっていました。所謂、ほんの少しの家に対する希望の光でした。昔、私が家について揶揄した時の父の不満げな様子に、父の為にそうであればよいなと、子供心に心の片隅で願い、ちょっぴりは信じていたので、本当にがっかりしました。

 しかし、私の住む故郷のこの地は、可なりな地方で、この事実が現実であり、当たり前なのだと思うと、やはり苦笑してしまいます。極々平凡で、屋号を姓にしていたくらいの家の元祖なのだから、武士というよりも町人の出なのではないか、と考えたりしました。商売をしていたのなら商家かなと、名前から役所の番人かなと考えたり。町人でも、元祖はそれなりに利便性のある人だったのだろうか、等々、あれこれと考察してみたりしたのでした。実際、下級でも、武家の婿養子になったのかもしれません。その時の役に因んだ名前を、屋号で誇らしく苗字に据えたのかもしれないと私は考えた次第です。(勿論根拠は全然ありません。)


ティー・タイム 2

2019-02-19 10:36:42 | 日記

 引き続き過去帳作成の記事になります。

 こうやって法名を取りまとめてみると、過去の色々な父の言葉が浮かんできます。親戚の集いばかりではありません。昔の姓には「屋」が付いている。屋は屋号である。苗字に屋号を使っていたらしい。家は武士の出だ。下級武士だったらしい。家の元祖は菩提寺のある町の、誰それという家から出ているらしい。等々。そして、私が小学校中学年、4年生になる頃には、家は大伴家持の子孫らしい等と言い出したものです。

 当時の私は正月のかるた取りで百人一首を覚え、もう万葉集等の歌人を知っていました。社会では奈良、飛鳥、天平、等、平安時代などの日本にあった古い時代という物を知るようになっていましたし、歴史の中でも大伴家持は習っていたと思います。第三者の目とか、客観的にという言葉も国語や道徳などで習って知っていました。

「物事客観的に捉えなければいけない、今迄の君達は自分主体、主観的な世界に生きて来たが、これからは物事を第三者の目で見て、客観的に物事を捉えるという事が大切だ。」

というようなことも学校で習った頃でした。

 「まさかぁ、そんな昔の事分かる訳無いじゃないの。」

と、父の言葉に私は笑い、「そんな有名人が家の祖先な訳無いじゃないの、こんな現代になって、今更調べようもないでしょう。」と、馬鹿にしたように父の言葉をせせら笑ったものです。が、内心はやはりなんだかそんな有名人に縁があるなんて、家は立派な家なんだなぁと、一寸半信半疑に、可なり否定的に違うと感じてはいましたが、ちょっぴり嬉しかったものです。そして、口では父に「違うわよ、お父さん。誰、そんないい加減な事を言ったのは?。」と、下級武士だという話はどうなったのかと、そっちの方が当たり前に聞こえる話だと、盛んに笑って父を揶揄したのでした。

 「お前なぁ。」

と、父は割合真面目に、

「お前はどうして、いつも家やお父さんに対して、卑下したような事を言うのかなぁ。」

と私に対する苦情の様に言ったものでした。確かに、当時の私は父を揶揄ったり、家について世間に対して遠慮がちに物事を捉えたりしていました。けれど、その時の父の話はあまりにも膨大過ぎて、何時もの私でなくても、誰にとってもまさかと思う、すぐには鵜呑みに出来無い話だったと思います。