Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

うの華3 5

2020-07-05 08:46:47 | 日記
 私は翳っている階段の降り口まで来ると、一寸ばかり気持ちが怯んだ。が、ここまで足音を忍ばせずに来たのだから、もし私の予想通り階下に母がいるとすれば、彼女は当然私が現在到達した場所、この階段の降り口に、今将に私がきちんと存在している事を察知している筈だ。

 そう考えると私は、ここ迄の歩みと同様にてこてこと、普通の足音を立てて眼下の黒っぽい漆で塗られた古びた板に、私の最初の1歩を踏み下ろさざるおえなかった。

 とんとんとん、足を階段の板に下ろしていくに連れ、私の目には階下の部屋の様子が広く視界に入って来た。目の前にある階下の天井で遮られた場所以外の部分に人影は見えなかった。そんな光景に、一足毎に私の淡い期待は膨らんで行った。『良かった。』母が下にいそうだという私の考えは取り越し苦労だったようだ。

 が、遂にそれは来た。私のぽっと灯った明るい希望は、自身のその後の1、2段の下降で瞬く間に消え失せてしまった。それは本当に一段の上下の差だったのだ。私の視界に入って来た母の衣類。はっと来た私が目に留まる彼女の一部を確認すると、それは彼女の腕部分と袖口から出ている掌だった。その彼女の洋服の片袖の色と服地の質感、形から、私の目にしたものが母のパーツの一断片だと確信した私は、声にならない溜息を吐いてしゅんとした。来るべき災難、避けられそうにない。私は厄介事をしょい込む事を予想すると階段途中でがっかりして思わず立ち止まってしまった。

今日の思い出を振り返ってみる

2020-07-05 08:36:09 | 日記

うの華 9

 数日して、私は史君と共に2人だけで寺に遊びに出た。 あの日家に帰った私は、住職さんとの話の遣り取りを父に話した。すると、如何いう訳か父は暫く寺には行かない方が良いなと言う。「......

 曇り空の今日、7月最初の日曜日です。今週は雨マークだらけ。7日七夕も雨になりそうです。今週家でのんびりかな。今週ですね。
 湿度が高かったせいか怠い日が多かった先週、家でゴロゴロ、ながら運動していました。雷は空でゴロゴロ、…そんな事もそうは無かった週でしたが、雨の降る時間が多くなってきました。沖縄の梅雨明けが早かった事を思うと、今年も梅雨明けは早いのでしょうか。中旬過ぎ、来週あたりでしょうか。