Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

うの華3 15

2020-07-20 16:55:48 | 日記
 「お前が寝るならお父さんも寝ようかな。」

父は身動きせずに言葉だけでそんな事を言った。そうして寝転ぶ私の視界から消えたところをみると、父は自分の布団を取りに言った様子だ。私はそう推理して瞳を閉じた。

 父が私の布団の裾であちらこちらと動く気配を感じながら、私は瞳を閉じていた。ひたひたと寄せて来る闇によって、周りの世界が暗いと感じた私は、直ぐに睡魔によってすいとばかりに眠りの淵に呼び寄せられた。そしてそこで、父の発する耳障りな音声、彼の語る言葉に現へと呼び戻された。そんなこんなの繰り返しを何度か、私は夢現となり、現実と夢の波の狭間で行きつ戻りつ、どちらつかずの波打ち際で喘ぎはじめた。

 「お前もなぁ。」

父はうろうろと布団を運びながら語り続けている。ぼうっとした私の耳に、彼の言葉が位置を変えてそこかしこから聞こえて来る様だ。

 本当に、…あんな物使うつもりだったのか。お前が。子供なのに。お父さんだろう。私は。考え違いという物だぞ。全く。父さんの言う通りだ。…。
 だがなぁ、母さんじゃ、勘違いだと言うし。…。どうなっているんだかなぁ。子供が親を、だ。変だろう、全く。今の世の中は…。

 ここで父の話は静かになり、足音が止むと畳の振動も途絶えた。様子だ。部屋はしんとなり、私はやっと落ち着いた眠りの島に辿り着く事が出来た。これで漸くぐうとばかりに、睡魔に導かれるに任せて眠りの世界に踏み入る事が出来るのだ。…。

今日の思い出を振り返ってみる

2020-07-20 16:49:59 | 日記

うの華 19

 ああ、この前話したが、あれは私にはそう言っていた。「あの子のこれまでの人生で、お前に叩かれたのが一番の嫌な思い出だそうだ。」祖父のこの言葉に、「そんな、…」祖母は思っても......

 17話だと思っていましたが、こちらは19話、順番はこれで良かったですね。
 塩こうじが出来たら、肉や魚、野菜にも使ってみたいです。初めての挑戦です。そういう訳で、今日は「うの華3」はお休みです。
 ところで、私は本の出版に当たり、著者プロフィールを書かなければならず、過去の文学歴を少々書いておきました。本の後書きでも触れていますが、ペンネームを改める様言ってくださった方の、主催されていた文学会への参加が初の文学会入りでした。次は県外で、誘われてその土地の新聞で選者をされていた方主催の文学会へ、と、文学会への参加経験が有ります。その2回を振り返って、如何も私は団体に向かないように感じました。長続きした文学関係の知人はと言うと、これが男女を問わず皆無です。そういう訳ですから、今後3回目となる文学会への参加は気が進まない物が有ります。…という理由です。悪しからずです。😌 

今日の思い出を振り返ってみる

2020-07-20 16:41:21 | 日記

うの華 18

 「うまい事言うねぇ、知ちゃんはお利口さんだね。」何時もならこう言ってくれる祖母が、急にしんとしたような気配である。その静けさに、私は祖母の顔を見上げじいっとその顔を窺うと、何......

 今日は少し小雨も降りましたが、おおむね曇り空、穏やかな日だったように思います。
 うの華17がアクセスできず、1話跳びました。後から入れるようなら、前後が反対になりますが17話をアップします。
 今日は家でのんびりのつもりが、バタバタと外出が続きました。外出先で思い立ち、もう下火になると思いましたが午後から塩こうじを作ってみました。完成迄1週間程とか、出来上がりが楽しみです。上手く熟成するとよいなぁ。