kaeruのつぶやき

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「死に場所」学。

2016-07-09 22:10:40 | つづきの海を はろば...

   以前、黒田先生と何人かで話をしていて、郷土史と地域史の違いが話題になったことがありました。

  その時の先生の言葉がこの新聞の記事になかにありました。

「郷土とは自分の生活の場、死に場所である。郷土史とは名所旧跡を宣伝して町おこしに使われる手段だけではなく、我々庶民が現在までこの国をどう生きてきたかを知り、永久平和に近づく手段を模索する学問である」と。

   また「時の為政者の圧力の中で、如何に服従し、抵抗し、より自分達の暮らし易い生活を築こうとしてきたか」、より良い未来を築くための手がかりが郷土史だ、と。

  先生の書かれたものによれば、郷土史研究の発端は中学校の教師であった時期「逗子の過去・現在の総合調査を行い子供達の教育に役立てようという」ことにありました。過去の知識を未来に役立たせる、この立場は一貫しています。

 「死に場所」学などと気になるタイトルですが、我が身の終焉の地が定まっている以上、この地をより良い場にしていく努力のひとつである郷土史はこう呼んでもそう間違いではないでしょう。