碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

新型「プリウス」の国内リコール

2010年02月07日 | クルマ

米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記事の見出しに、いわく。

「Toyota Has Pattern of Slow Response on Safety Issues 」。

豊田章夫社長の「おわび会見」も、かの国での非難を抑えることに、あまり貢献しているように見えない。

大丈夫かね、トヨタ。

さらに、トヨタの新型「プリウス」が、アメリカだけでなく、国内でもリコールとなるようだ。

「読売新聞」によれば・・・


見出し:
新型「プリウス」リコール、信頼回復は未知数

記事本文:
トヨタ自動車がハイブリッド車(HV)の新型「プリウス」の国内でのリコール(回収・無償修理)を決め、事実上、不具合を「欠陥」と見なすことを受け入れる形になった。

決着を急ぐことで看板車種プリウスのイメージ悪化を防ぐ狙いと見られるが、不具合問題への対応の遅れには国内外で批判が高まっており、短期間での方針転換が信頼回復に直結するかは未知数だ。

自動車メーカーは、安全性に影響する設計や製造段階での欠陥が車に見つかればリコールを国土交通省に届け出て、無償修理を行っている。欠陥はないが品質改善が必要な時は「サービスキャンペーン」(自主改修)として実施している。

今回の不具合の対策はABSのプログラムを変更する簡単な作業で済むが、修理方法は同じでも、リコールと自主改修では不具合を「欠陥」と認めるかどうかの大きな差があり、トヨタは当初、自主改修で対応する方向で検討していた。

しかし、運転手が「ブレーキが利かない」と不安を感じることがあるのは事実で、2月に入り物損事故の情報も寄せられた。対応の遅さに批判も強まる中、トヨタは苦渋の決断に追い詰められた格好だ。

国土交通省でも「絶対に事故が起きない保証がないと、自主改修で済ませられない」との見方が強まっていた。
(読売新聞 2010.02.07)


・・・これって、かなり大変なことだと思う。

トヨタの商売にとって、というだけでなく、今の自動車業界全体が、プリウスをはじめとする“エコカー”“ハイブリッドカー”ブームにけん引されているからだ。

その代名詞ともいえるプリウスに、まさに“ブレーキ”がかかったのである。


私が新型プリウスに試乗したのは、昨年の5月。

「“新型プリウス”に試乗した」と題して、印象をこのブログに書いた。
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/11cf8f8d5a4de3d9804deeb2bd7e8b86

一部抜粋してみると・・・


最初に書いたように、「よく出来たクルマ」であり、これ1台あれば、確かに家庭円満かもしれない。

その意味で、トヨタって会社は、やはり凄いです。

ただ、もしも、これがハイブリッドでなく、驚異的な燃費を実現していなかったら、すっとこのクルマを選ぶだろうか。

それは分からない。

エコも大事だし、燃費も嬉しいし、値段も有難いのだが、クルマとしての総合的魅力で、ぐぐっと迫ってくるかといえば、うーん、そこまでじゃないんだなあ。

理屈では、このクルマのもつ魅力は分かる。

でも、頭で分かるとか、理解とかでなく、“感じるもの”、オーバーに言えば“官能”みたいなものが、あまり伝わってこなかったわけです。

「そういうクルマじゃないんだよ」と言われれば、「はい、そうですね」となるけれど・・・。

1台のクルマに、あれも、これもと求めるのは無理と知りつつ、つい、そんなことを思った新型プリウスの試乗でありました。


・・・まあ、これはプリウスに対して、というより、最近の「(プリウスに代表される)エコカーにあらずんばクルマにあらず」の雰囲気に、一人のクルマ・ファンとして、なんともいえない居心地の悪さを感じているせいかもしれません。


間違いだらけのエコカー選び
徳大寺 有恒
海竜社




中学受験 前代未聞の親子面接

2010年02月07日 | 日々雑感

5日のブログ記事「中学受験 1次の結果発表」のラストで、こう書いた。

「そして、今、思い出しても冷や汗モノの、あの「親子面接」が待っていたのでした」と。

その面接のお話です。

3年前、同じ大学の付属中学を3校受けた息子は、運よく2校の1次試験を通過しました。

今度は、それぞれの2次試験ですが、どちらも「親子面接」有り、でした。

で、2校のうちの1校での出来事です。

「親子面接」の日の朝、ちょっと慌てました。思ったより、時間が切迫していたのです。

それは面接の順番が早かったためで、「現地に着いてから着替えよう」ということにして、親子3人、大急ぎでクルマに乗り込みました。

高速を順調に進んでいき、家と学校の真ん中あたりまで来たところで、ふと家内が私に聞きました。

「私のスーツ、どこかな?」

え、何のこと?

私は家内に頼まれた通り、二人のスーツをクローゼットから取り出して、家内のものは「ここに置くよ」と声をかけながら、わかるところに置いて、出てきました。

当然、家内は自分のスーツを持ってクルマに乗ったはず、です。

ところが、家内によれば、「ここに置くよ」と言われた記憶はなく、家内のスーツも私がクルマに持ち込んであると信じていた!というのです。

さあ、大変。

家内は、コートは着ていますが、現地で着替える予定でしたから、その下は“普段着”のままです。

でも、家に引き返していると、面接に間に合いません。

怒る家内。弁明する私。困惑する息子。

3人を乗せたクルマは、もう学校のすぐ近くまで来ています。

「私は面接に出ません。二人でやってきて下さい」と家内。

それもどーかなあ、と思案する私。

走る車内で緊急家族会議(笑)が行われ、家内は“セーターにジーンズ”という完全な普段着で、親子面接に臨むことにしたのです。

待合室というか、親の控室は最悪でした。

何しろ、家内はコートを脱げない(笑)。

他のお母さま方は、もちろん、きちんとした“身なり”をしています。

ひと目で“高級ブランド”と分かるスーツ姿も、あちこちに。

やがて、呼び出しがあり、廊下へ。

そこで待つ間も、コートを脱がない(脱げない)家内。

我が家の番が回ってきました。

部屋に入ります。

そして、面接の先生方が何かを言い出す直前に、私が声を発しました。

「すみません。実は・・・」。

必死のお詫びと説明。

すると、先生方は笑顔で「構いませんよ」とおっしゃる。

まさに救われたような気持ちです。

家内は恥ずかしかったと思いますが、覚悟を決めたのか、その後は落ち着いて話に加わりました。

もう怖いものはないというか、文字通り“素で勝負”(笑)するしかなかったわけです。

気がつけば、面接終了。

やるだけは、やった。これで落ちても仕方ないじゃないの、と外に出ました。


そして、合格発表の日(写真)。

驚くべし、掲示板には、ちゃんと息子の番号がありました。

セーターにジーンズの普段着でも合格したのです(笑)。

親の服装なんて関係なかった。そんなものを見ているのではなかった。

なんて度量の大きい学校なんだろう、と感激しました。

結局、付属3校のうち、2校から合格をいただき、息子が自分で選んだほうに入学しました。

しかも、それは「普段着合格」ではない学校でした(笑)。

家内は「せっかくなのに、モッタイナイ」と惜しんでいましたが、まあ、本人の選択ですから。

ちなみに、不合格だった1校は、3校の中で唯一の“男子校”。

ずっと「共学じゃなきゃ(女子がいなきゃ)、やだ」と言っていた息子の気持ちは、男である私には分かりますが、母親からは“手抜き受験”を疑われました。

真相は、今も藪の中です(笑)。

TBSの“スクープ報道”が問題化!?

2010年02月07日 | テレビ・ラジオ・メディア

民主党・小沢一郎幹事長が不起訴となり、これまで新聞・テレビが行ってきた「小沢報道」に関する検証が始まっている。

そんな中、6日付けの『日刊ゲンダイ』は、TBSが報じた「石川議員へのウラ献金疑惑」のニュースについて、事実関係を問う内容の記事を掲載していた。

見出しは、TBS“スクープ報道”が問題化。

番組に登場し、「5000万円受け渡し現場を目撃」と証言した人物への取材を行ったところ、話全体があいまいで、しかも「5000万円を見たわけでもない」ことが分かったというのだ。

記事を読んだ限りでは、TBSの分が悪い印象です。

大丈夫かな?TBS。