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さあ、面白いことになってきた。
民放ラジオの大手13社が、「ネット同時送信(放送)」を解禁するというのだ。
昨日の『朝日新聞』の記事では・・・
見出し:
民放ラジオ13社、ネット同時送信へ 首都圏・関西
記事本文:
在京、在阪の大手民放ラジオ局13社が3月から、ラジオ番組をインターネットに同時に送信する新サービスに乗り出す。電波で流れている放送がCMもふくめて同時刻にパソコンで聴けるようになる。ラジオ離れが進むなか、放送と通信の融合が本格化した。
同時送信を始めるのは、在京のTBSラジオ▽文化放送▽ニッポン放送▽ラジオNIKKEI▽InterFM▽TOKYO FM▽J―WAVEと、在阪の朝日放送▽毎日放送▽ラジオ大阪▽FM COCOLO▽FM802▽FM OSAKAの計13局。昨年12月に「IPサイマルラジオ協議会」を共同で設立し、準備を進めてきた。
協議会によると、専用のホームページ「RADIKO」を開設。パソコンで放送局を選べば、特別なソフトがなくても無料で音声を聴くことができる。著作権について関係団体と調整し、原則としてすべての番組を放送と同時に流す。
地方局に配慮して、当面は聴ける地域を制限するとしている。在京局は首都圏の1都3県、在阪局は関西の2府2県のパソコンからしか聴けないような仕組みを工夫するという。3月から試験的にサービスをはじめ、9月に本格稼働する予定だ。
独自番組を配信するインターネットラジオとは異なり、電波と全く同じ内容の番組が聴ける。地域密着型のコミュニティーFMでは多くの局がネットでの同時送信を始めているが、大手ラジオ局が試みるのは初めてだ。
背景には、ネットや携帯電話におされてラジオを聴く人が減ったことや、高層ビルが多い都市部で電波の状態が悪化していること、広告収入の落ち込みが激しいことがある。電通の調べでは、2000年に2071億円だったラジオの広告費は、08年には1549億円にまで落ち込んでいる。
各局は、ネットへの同時送信で新たな聴取者を掘り起こし、広告媒体としてのラジオの価値を高め、収益増につなげたい考えだ。欧米では同様の試みがすでに始まっており、聴取者が増えているという。
(朝日新聞 2010.02.13)
・・・地上波と同じ放送内容を、インターネットでもサイマル(同時)送信。CMもそのまま流れる。
これって、かなり衝撃的なことなのだ。
ラジオにおける、「放送と通信の融合」が本格的に“形になった”のだから。
放送の「ネット解禁」といってもいい。
果たして、これがラジオの浮揚や再生につながるのか。
そして、この先に、テレビの「解禁」はあり得るのか。
とにかく、“山が動いた(動き出した)”ことは事実だ。