河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

灰色の輝ける贈り物

2006-10-06 21:52:56 | 読書(小説)
アリステア・マクラウド。新潮クレスト・ブックス。
カナダ在住アイルランド移民の作家の短編集。
「Islands」という短編集の1/2。もう半分は「冬の犬」という。既読。
カナダで、家族がいて、お父さんやそのいとことかはみな、漁師か坑夫で、
子供達は大学に行き、机に座る仕事ばかりをし、
親は帰ってこない孫を楽しみにしている、というシチュエーションが多い。
家族は、大切だ。
でも、親を捨て、今時の生活を送らざるを得ない。いや、送るべきだ。
そういう二律背反。
という過程を、カナダは1960年代から1970年代に経験していた。
この短編集は、その時期のもの。
1編1編ドラマが詰まっている。
ちなみに表題の意味だけは、よくわからんかった・・・。お金のこと?
でも、よっぴいて、家に帰りたくなくてゲーム(この場合はビリヤード)を
ずるずる続けてしまった、ってこと、あるねえ。彼は18歳だし。
ただ、親は厳しかった。こういう親を、今の人は、きっと否定するのだろう。
こういう人たちも、いるのだ。いていいんだ。と思う。
長編も今度読んでみよ。
コメント
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