河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

廃帝綺譚

2007-10-20 23:01:20 | 読書(小説)
宇月原晴明、中央公論新社。
「安徳天皇漂海記」の続編というのか外伝というのか。
海月なす漂えるとき・・・ていうのか。
古事記でいざなぎといざなみから最初に生まれた蛭子。次に淡島。
人の体をしていない、神。
琥珀のような液体のようなものに包まれる安徳天皇と、実朝の首級。
これが、前作のテーマ。
今回は、様々な時代の、滅びの瞬間を、蛭子を絡めて描く。
滅び、は美しかない。はかなく、寂しいものだ。
モンゴルの、明の、宋の、日本の、4人の皇帝の最後。
現実と幻想の世界の境界が明らかでない。
こちらも、黄金の液体に飲まれてしまいそうだ。
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冷蔵庫で食品を腐らす日本人

2007-10-20 22:42:38 | 読書(その他)
魚柄仁之助、朝日新書。
べらんめえな文体に不快感は感じるひとはダメかも知れない。
著者の写真も、なんだか怪しげ。
でも、なかみは良かったよ。
話題も結構、ワールドワイド。
食材が豊富になった今、冷蔵庫につぎつぎ食材を放り込んで、
腐らす人たちがいる。食事は毎日毎日の積み重ねだよ、という話から、
その食材はどこから来るの、とか、おいしい食事って何だ、とか、
はてはバイオエタノールまで、いろいろ話は広がる。
ため込まず、日々精進しないとなあと反省してみた。
知識もちょっと広がった。鵜呑みにはしないつもりだけど。
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