河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

海に帰る日

2008-07-10 23:11:07 | 読書(小説)
ジョン・バンヴィル、新潮クレストブックス。
アイルランド文学。
正直、最後の最後を読むまで、つまらないと思っていた。
読み進めるのが苦痛。
妻に死なれたおっさんが、子どものころを過ごした地へやってきて、
むかし憧れていた一家の住んでいた家に部屋を借りて過ごす。
現在のこと、妻の死の間際のこと、
子どものころ過ごした一家との思い出などを振り返る。
思い出は、なんの脈絡もなく語られているのかと思っていたら、
最後に収束して、ちょっとした秘密が隠されていた。
あらすじに最初から、双子の少年少女が死ぬ、と書いてあって、
それは最後の最後に分かるので、何だかなあとも思いつつ、
この本に興味を持たせるためなら仕方ないかとも思う。
妻に死なれて落ち込んでいたおっさんも、娘とその婚約者に連れられて、
もう少し生きることにする。
そのラストが、1冊分の描写を積み重ねたことで、ほっとするというか
理解できるようになるというか。
何にせよ、ちょっとけだるい感じ。
身分の差とか。
コメント
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