河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

世界の果てのビートルズ

2008-07-03 23:07:59 | 読書(小説)
ミカエル・ニエミ、新潮クレストブックス。
スウェーデンの北の端、フィンランドとの国境に近くて、
住民はスウェーデン語よりもフィンランド語を話す人の方が多い、
北極圏の村、トーネダーレン地方のパヤラ村。
ここで生まれ育ったマッティ少年が、子どもから大人になりかける
8~13歳くらいの出来事を描く。自伝的小説らしい。
ビートルズ、というからもっと単純に音楽が主かと思ったらそうでもない。
この地方の人や文化、60年代という時代を描いていて、
ちょっと不思議な出来事もまことしやかにちりばめつつ、
連作短編といったおもむき。
恥ずかしくなっちゃうような思春期のむずむずを
音楽にまつわる話を軸に、ユーモアを交えてさらりと描く。
サウナで父親から先祖代々の因縁話を伝授されるあたりが、
うほー、こうして口承で伝わっていくのか~って感じ。
伝説とかなら面白いが、たんなる恨み辛みですがね・・・。
コメント
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