河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

きみといつか行く楽園

2008-08-05 21:43:44 | 読書(小説)
アダム・ラップ、徳間書店。
10代向け、アメリカ文学。
重い。
ってか、リアル。
ブラッキー(ジェラルド)は11歳。6年生。
物語のはじまりは、母親の彼氏アルに、体を触られ
逃げ出して森を走って帰るところから。
アルは、彼にとっていい人なので、悪いことをされた、
という認識がまるでない。
すべて、ブラッキーの目を通して語られるが、
なんていうか、まっすぐで嘘をつかないので、
おいおいそれは・・・という状況も、無邪気に堪え忍んでいる。
実際の、児童相談所やなんやに来る「虐待」未満の危険さを、
訥々と描いていて、いつか救いが来るのかな、と読み進む。
原題は「LITTE CHICAGO」
ブラッキーはいじめられるようになり、
唯一話が出来るのが、メアリ・ジェーン。
彼女の父がリトル・シカゴで追いかけた1頭の鹿、
1頭の鹿を追いかけていけば楽園にたどり着くかも知れない・・・
というのが、邦題の由来。
この物語のラストに、希望は見えるか?
コメント
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