河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

アーモンドチョコレート色のワルツ

2009-09-08 20:35:56 | 読書(小説)
森絵都、講談社。
ひとつづつこの著者の本を読んでいってるけど、
どうにもやっぱアクがないというか。
3つのピアノ曲をテーマに、
子ども時代の終わりとか大人への入り口というか、
そんな時期を描いている。
表題作に出てくるサティのおじさんは面白かったな。
子どもが好きそうな。

この人の本を読んでいると、
子供心を大事にするあまり、社会の子どもへの優しい嘘を
全部むき出しにしてしまったかのような印象を受ける。
サンタクロースのように、いつか分かる通過儀礼のようなものも
残して行かなきゃいけないんじゃないのかーと思う。
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ディビザデロ通り

2009-09-08 20:30:28 | 読書(小説)
マイケル・オンダーチェ、新潮クレストブックス。
「イギリス人の患者」の著者らしいが、未読なので触れない。
父と娘と、血のつながらない妹と、親を殺された少年。
ある嵐の夜に一つの家族が崩壊してからの、
3人の子どもたちの行く末に待ち受ける出来事と、
そのうちの娘アンナが研究している詩人の人生のなかの
ささやかな出来事が、こまごまと語られる。
詩的で美しい情景の連続だが、お話としては、
先がどうなったのか分からない投げかけられ方をする。
雰囲気や情景を味わう小説だ。
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