河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

神去(かむさり)なあなあ日常

2009-09-27 16:29:21 | 読書(小説)
三浦しをん、徳間書店。
三重県が舞台ってから読んでみたよ。
架空の村、神去村。
美杉っぽいけど、宮川のような尾鷲のような。
高校卒業後、就職を決めずにだらだらしてた平野勇気は、
神去村に送り込まれた。
全くの初心者なのに、林業をすることに。
ヨキと愛犬ノコ、中村班のおいちゃんたち、そのほか
「なあなあ」が口癖の住民たちと、勇気は一緒に生きていく。
前に読んだ「白蛇島」(文庫は改題したみたいだけど知らん)みたい。
よく、伝記物だと古くて怖い日本の伝統、みたく描かれてしまう古い風習が、
今も生きていて、次の世代にも受け継がれていく様子を、肯定的に描いている。
全くの現実路線じゃなくて、ちょいと溶け込む幻想的な描写が面白い。
神去山の二人の娘とか。
しかし、クライマックスのお祭りは予想外のはっちゃけぶりだったな。
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あの路

2009-09-27 13:00:02 | 読書(その他)
山本けんぞう、平凡社。
挿絵がいせひでこの絵本。
今度の原画展、是非行かなくちゃ。
水彩画だけど、けっこう細かい技法を使ってる。
ラストの少年と、水たまりに映った空のシーンだけ、
ちょっと明るいけど、他は冬のヨーロッパな色彩。
天涯孤独になった少年と、その町に住む犬「三本足」との交流。
主人公は、何も否定せず、自力で人生を歩んでいく。
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