河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

戦国の雲(白狐魔記4)

2006-10-21 20:10:58 | 読書(小説)
斉藤洋作。
人間の生き様に興味を持った狐のものがたり。
今回のは分厚かった。
あいかわらず、なにをどうしたいのか、さっぱり読めない物語展開。
白狐魔丸が、気になる人間とつかの間ふれあう。
よいとかわるいとかではなく、ただただ関わり、みているだけ。
織田信長と知り合い、不動丸と知り合い、彼らが、恨みだとか、
いろいろな想いをかかえ、生き、死んでいく様をみているだけだ。
いつも、おもしろいやつ1人にであって、力を使い果たすと数十年
寝てしまうけど、今回は、魂憑依までしたのに、8年しか眠らなかった。
だんだん、妖怪化してきています。もう数百年生きてるしねえ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハチミツとクローバー10

2006-10-15 21:49:32 | 読書(マンガ)
最終巻。
はー、そうなるのかー。ちょっと予想外。
「ハチミツ」と「クローバー」が出てきたよ。
作中でも、青春しちゃった、クサイなーとかいいながら
むっちゃ青春している。
ラストの、社会に出て行く竹本君のモノローグが、なんつーか切ない。
もう二度と、戻らない、楽しかった日々・・・っていうところ。
漫画自体は、少女漫画が読み慣れないので、
縦のモノローグと横のモノローグがごっちゃになったり、
どのコマが過去でどのコマが現在なのかわかんなくて、
おじさん困っちゃうよ。
って思ったけど、なんとかフィーリングで読み切った。
読み切りのドラえもんのほうが読みやすかったのは、青年誌のせいか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

その声は天にあふれる

2006-10-09 18:26:49 | 読書(小説)
ジャミラ・ガヴィン。徳間書店。
なかなか読み応えがあった。
児童文学なのに、けっこうヘヴィな題材を扱っていて、
18世紀の英国を舞台に、不衛生な時代の不衛生な行為や
人間の生と死が、余すところなく描かれる。
望まれない赤ん坊や、孤児院の子どもたち。
10にもなれば、働きに出される時代。
仲買人のオーティスは、ロンドンの「コーラム養育院」へ子どもを連れて行く。
その息子ミーシャクは、精神遅滞だが、父はなぜか捨てられない。
ミーシャクが「天使」として惚れ込んだ少女メリッサ。
大聖堂付属学校で音楽を学ぶアレックスとトマスが、
夏休みにアレックスの家で過ごすあたりで、前半のすべての役者がそろう。
後半は8年後が舞台。
父と子の確執だの、身分の壁だの、黒人奴隷の扱われぶりだの、
ほんとにいろんなテーマが扱われている。
トマスが結構いい味出してたんだけど、ラスト、そういうことになろうとは・・・。
悪者退治の部分やアーロンたちの生還はおざなり?とも思うけどおもしろかった。
欧州の不衛生な時代。
こういうのを乗り越えて、いまの時代があるんだ。
日本も、古き良き時代にも、いやな面いっぱいあったと思うな。
目をつむらずに、過去を認め、悪い点を直して生きていかなきゃなあ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

虎の弟子

2006-10-07 22:13:07 | 読書(小説)
ローレンス・イェップ。あすなろ書房。またしても、金原瑞人が翻訳に・・・
中1の頃、この人の本、読んだ。「ドラゴン複葉機よ、飛べ」だったか。
よく覚えてんな。中国系アメリカ人ってとこしか覚えてないけど。
この話は、チャイニーズファンタジー。舞台はサンフランシスコ。
虎と竜と猿(とネズミ)が大活躍。主人公は、人間のトムだけど。
母はアイルランド系で父はチャイニーズ。
それでも、中国の伝統を受け継ぎ、鳳凰の卵を悪人から守るってとこがいいな。
平凡な日常生活は突如終わりを告げ、ミスター・フー(虎)の弟子になるトーマス。
いったん敵を退けたものの、これからずっと卵を守る守護者として
生きていかなければ・・・というところで物語は終わり。続けば続きそう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

灰色の輝ける贈り物

2006-10-06 21:52:56 | 読書(小説)
アリステア・マクラウド。新潮クレスト・ブックス。
カナダ在住アイルランド移民の作家の短編集。
「Islands」という短編集の1/2。もう半分は「冬の犬」という。既読。
カナダで、家族がいて、お父さんやそのいとことかはみな、漁師か坑夫で、
子供達は大学に行き、机に座る仕事ばかりをし、
親は帰ってこない孫を楽しみにしている、というシチュエーションが多い。
家族は、大切だ。
でも、親を捨て、今時の生活を送らざるを得ない。いや、送るべきだ。
そういう二律背反。
という過程を、カナダは1960年代から1970年代に経験していた。
この短編集は、その時期のもの。
1編1編ドラマが詰まっている。
ちなみに表題の意味だけは、よくわからんかった・・・。お金のこと?
でも、よっぴいて、家に帰りたくなくてゲーム(この場合はビリヤード)を
ずるずる続けてしまった、ってこと、あるねえ。彼は18歳だし。
ただ、親は厳しかった。こういう親を、今の人は、きっと否定するのだろう。
こういう人たちも、いるのだ。いていいんだ。と思う。
長編も今度読んでみよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする