遊びをせんとや

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甲斐荘楠音の全貌 ~すごいデカダンの香り~

2023-03-05 08:14:59 | 美術館、博物館
前売りを買って楽しみにしていた京都近代美術館開催の「甲斐荘楠音の全貌」
このチラシからして個性的

写真は全てHPやWebからお借りしました。

ある意味グロテスク、デカダン、幻想的、奇想。
自分の求めるままに描いた日本画である。

エレベーターで三階まで上がったので彼のデザインした映画の着物の会場から入場してしまった。
スマホのメールでチケットを購入していたが、珍しく先にランチを食べたのでつい写真を撮りすぎて充電がちょうど切れてしまった。
予想はしていたので、充電器を持って行っていた。チケットカウンターで充電を頼むも(そこにコンセントはある)ちょっと待ってくださいの言葉。少し待つと別の人が来て「本来はダメだけれど時間がかかるので少しだけ充電どうぞ。」ということで充電させてもらって画面を出す。無事に入場。
映画の上映もやっていて「あれっ?展覧会場間違えたかな?」と思ったがこれが最近太秦映画村から大量の発見された主に市川右太衛門着用の映画撮影時の着物。

改めて展示されると圧巻だった。


 

  
すごいキッチュな魅力に溢れている。しかも斬新。
時代が時代だからこんなに丈が短くて良かったんだと思うが、そのままの柄行で富永愛さんとかがドラマで着たらすごい似合うんじゃないかと思った。
「雨月物語」の衣装デザインでアカデミー賞にノミネートされたそうだ。

改めて、第一章から観始める。

楠音のこだわりの美学が爆発したような美人画。
歌舞伎や文楽にも親しみ、時代と共にそういったエッセンスがふんだんに盛り込まれている。
日本文化独特の最後のデカダン。
でもどこかにロダンの彫刻を思わせるような雰囲気も感じる。

メトロポリタン美術館が持っている「春」

いい物は持って行きますねアメリカ。

それにしてもおびただしい数のクロッキーや習作、エスキース。一つのポーズを追い求めて最善の表現を求める。
自分の美を追求するエネルギーは凄い。

最後の章の「畜生塚」

圧巻でした。これを観て日本画の石本正さんや加山又造さんの裸婦の作品を思い出した。丸木ご夫妻の原爆の図も思い出した。

「虹のかけ橋(七姸)」60年間、手を入れ続けた作品。

最後に顔を全て描きなおしたという。全て自分の顔にしたのでは?
着物の文様が素晴らしく美しい。楠音は花魁になりたかったのかもしれない。

そても見ごたえのある展覧会でした。

4階の上がっての「リュイユ フィンランドのテキスタイル展」

アイノ・カヤ二エミ「おとぎの国」この作品どこかで観てインスパイアされてブローチを作った。



 

とても色彩が豊富でまた参考にしてブローチを作ろう。





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