遊びをせんとや

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七条の画材屋さんと空也上人像

2022-08-10 06:48:27 | お絵描き
京都に行くなら、何故か膠を煮るユキヒラだけが見当たらないので欲しかった。
ネットであらかじめ下調べをして、大学時代によく通った市立京都芸大があったところの前の画材屋さんエビスヤさんに行くことにした。
月曜日、9時から開いている。

京都河原町から市営バスに乗った。智積院の前に着く。
そこから歩いて1分。

エビスヤさんは健在で、まるでそこだけ時間が止まったようにあった。
ユキヒラを選び、岩絵の具を選び、岩絵の具は一両ずつ量り売りだというのも変わっていなかった。
これが私が買った小さいユキヒラ



岩絵の具は一割引きだった。絵具を袋に入れてもらい、お店の人に「遠くからですか?」と聞かれたので「大阪です。」と答える。
「大学の時によくここで絵具を買ったので退職してまた描きだしたので来ました。」というと「そうですか。同級生に方どなたがいてはった?」と聞かれたが、とっさに名前が出てこなかった。お店の人が「U先生?」とおっしゃったので「そうです。そうです。」と言うと「まだお元気にしてはります。」ということだった。すでに90齢をとっくに超えてらっしゃるという。「そうなんですか!」と私は感嘆の声をあげた。私の恩師は奈良で日本画を描いてはるU先生です。あの頃は50台くらいだったと。
「お電話でも絵具は送りますから。」「よく京都には来るので今日も南座に来るついでに」と言うと「ああ玉三郎さんの公演ね。」と言う会話を快くしてお店を後にした。

芸大跡は門が閉ざされて中の校舎もそのままで、うっそうと木々が茂っていた。

この中に足を踏み入れたのは2回くらいだ。
初めは受験の日。動き回るひよこと格闘して大きなカラスのようになったデッサンも今では笑い話と化した。
ちなみにネットで調べてみると元芸大のあった土地は智積院がお買い上げになったようだ。
そして桂の方に移転して来年度京都駅の東側に戻ってくるという市立芸大。なんだかである。

次は普通の時に訪れたが、そこかしこにたたずむ芸大生はまるで異星人のように思えた。(すごいという意味で)
なんだかサンクチュアリな病院のような雰囲気の門の前に少しの間たたずんだ。

そこから熊野神社の前まで歩いてバスに乗り今度は五条坂まで。
月曜日なので博物館、美術館めぼしいところは休館。
行先は六波羅蜜寺。その手前のサガンという古民家を改装したカフェでアイスラテとベーコン、レタス、トマトのハンバーガーサンドを食べる。


  

どんどんお客さんが入ってきて満席になっていた。

すぐそこの六波羅蜜寺の宝物館の「空也上人像」が観たかったのだ。
写真は撮影NGなので、、、。

画像はHPよりお借りしました。
写実的な鎌倉の像。あの時代にこの像を観た民衆は恐れ入ったと思う。
現代の私でもそう思うから。

もう一つ印象に残った立像

地蔵菩薩立像何ともいい神秘的なお顔で定朝作、平安時代である。左手に髪の毛を握っているので鬘掛地蔵とも呼ばれている。

人で賑わっていた六波羅蜜寺

を後にして

ここから四条大橋までは建仁寺を抜けていけばすぐだ。

建仁寺のお庭の蓮

祇園の雰囲気を楽しみながら横道を抜けて行く。
鍵善のギャラリーで辻村史郎の陶芸展をやっていたが当然休館。観たかったな。

短い時間ですごく満足した京都行だった。



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