創業三百三十三年 豆富料理
笹乃雪
(台東区根岸2丁目)
三年ほど前に閉店された
老舗豆富料理店『笹乃雪』が
同じ根岸の『子規庵』の隣にて
再開されました。
移転前の建物は
広い玄関に下足番の方がいらしたり
和室から坪庭が眺められたりして
風情あるものでしたが
新しいお店は時代を反映して
テーブル席になっていました。
私たちは
2階窓際の席だったので
お隣がよく見えます。
『子規庵』
庭の糸瓜(へちま)棚と建物
明治27年より
正岡子規が移り住んだ家
何はともあれ
生ビールでスタート。
前菜と生盛膾(白酢和え)
少し大きく
⇊
蓮根の挟み揚げ(揚げ銀杏)
蛸の香り漬、擬製豆富
などの単品と
胡瓜などを混ぜて食す白和え。
※ ちなみに「笹乃雪」さんの
メニューでは
豆腐ではなく豆富となっています。
前菜が供されると
「ビールじゃだめだ」と、
夫が慌ててお願いした冷酒。
冷奴
茗荷、大葉、葱、生姜
冷奴は自宅でもよく食べますが
やはり、かなり違いがあり
見た目も美しく、豆富も美味。
あんかけ豆富
江戸時代、
寛永寺の輪王寺宮法親王が食されて
美味しいと感動し、
おかわりを所望されたという
故事にあやかり、
一人分として二椀供されます。
トロっとした餡が温かくて
二椀といわず、
いくつでも食べられる感じです。
湯葉の豆乳蒸し
懐石料理のコースでは
お椀に当たるものだと
思われますけれど
温かい豆乳スープの中には
湯葉がかなり入っていました。
湯葉と飛龍頭の
炊き合わせ
味は甘めです。
「甘さは旨味」
なんて言いますが
その甘さが美味しい。
豆富と海鮮のかき揚げ
おろし大根と生姜
豆富、イカ、タコのかき揚げと
南瓜、舞茸の天ぷら
※ 天つゆは手前に置かれましたが
撮影がしやすいように
私が場所を変えました。
鰆のかぶら蒸し
山葵
かぶら蒸しの中には、
豆富、百合根など。
上にはたっぷりのとびっこ。
中はこんなです
⇊
鰆(さわら)の切り身が
入っています。
実際には、器の色が
もっとはっきりした水色で
とても美しいものでしたが
写真にはその色が出せず
残念…。
お食事
鮭といくらのご飯
(はらこ飯)
豆富の赤出汁、香の物
お代わりしたいくらい
美味しいご飯。
デザート
桃のアイスクリーム
豆富のクッキーほか。
『笹乃雪』さんの再開を
楽しみに待っていました。
以前伺った建物の時とは
お料理の内容も
やや変わってはいましたが
久しぶりに食すことが出来て
とても満足しました。
帰りは
『子規庵』の前を通って。
子規没後100年を経て、
この辺りは
大きく様変わりしているけれど
この建物は相変わらず。
※ 昭和20年の戦火で
焼失したものの
昭和25年、子規の高弟である
寒川鼠骨たちの尽力により
消失前の建物に復元され
現在に至るそうです。
ポチッと宜しくお願いいたします。
⇊
わぁ〜笹乃雪さんですか‼️
移転前に行った事があります。
そうそう下足番の方いらっしゃい
ましたね。
豆腐尽くしで飽きるかな❓と思いきや
それぞれお豆腐の味が違って美味しい
んですよね。
あんかけ豆富〜あんがべっこう色で
見た目もきれいで優しい味なんですよね。
あんかけ豆腐の印象が強くて…
天ぷらなんてあったかな⁉️
新年会で利用したんですが友達が…
何でお豆腐しか出てこないの❓って
言った思い出しました‼️
その子が幹事だったんですけどね(笑)
嬉しくて!
前菜もオシャレですね
どのお料理も私の好きな感じ、行って
食べてみたいです
豆腐の赤だし汁、こちらま優しい香りが
届きそうです( ´ ▽ ` )ノ
まぁねぇ、豆腐が苦手って人じゃなきゃ、良いお店だと思います。
かつてのお店と比べると、ちょっと食堂ぽくって「なんだかなぁ…」、そんな気もしますけれど、コースの割にはリーズナブルだし、是非、また行きたいと思います。
あ、最寄り駅が鶯谷なんですよ。そこにためらう人がいらっしゃるかも…だけど。
mikaさんのケーキ、美味しそうなのはいつものことだけれど、ラッピングが素晴らしい。
写真の下のふんわり布の色も良いし、お菓子を入れた袋が素晴らしい。あの箱、ピッタリでしたね。
我が家の夫は子供の頃お使い物でよく小川軒に行かされたとかで今でもレーズンサンドは時々買います。
こんな豆腐料理はなかなか自分では出来なくて〜ヘルシーで良いですね?
行けたらいいなぁ〜🎵
輪王寺宮とは北白川宮能久親王のことだったんですね
激動の人生だったようですが、美味しい物に心慰められた一時があったなら良かったです
お豆「富」好きのにゃんにゃんさんには玉手箱のようなお店かも
こんな豆腐料理専門店は、たぶん全国どこでもあるのだろうと思いますけれど…。青森にいた時も弘前にちょっと格式の高い良いお店があって通ったものですが、久しぶりだったので懐かしくも感じました。
ところで、「あけび」。これを拝見すると、いつも不可思議な気持ちになります。東京ではフルーツとして扱っているお店がほとんどだと思います。色がきれいなので、果物の中に一個入れていただいたりしてお使い物にしたりもしますが、フルーツとしてはそれ程美味しいものではありません。
だからこそ、炒めたり煮たりが美味しいんだろうなと思いながら拝見していますけれど、山形ではフルーツじゃなく野菜という扱いですね。
「笹乃雪」。たぶん、以前の建物でお食事をされた方が今の建物に来られたら、誰もが些かガッカリだろうと思われます。老舗感がすっかりなくなっちゃって…ちょっと高級な食堂って感じになっていました。だけど、私的に唯一良いと思ったのは畳で座卓じゃなくテーブルと椅子席になっていたことです。
余談ながら、歳を重ねれば重ねるほど、畳に布団じゃなくベットが、座卓じゃなくテーブルが好ましくなってます。
豆腐好きには豆腐料理のあれこれは嬉しいものですが、一通りいただいてみて、つまるところ、豆腐ってやっぱり冷奴か湯豆腐に極まるんだって思いました…。
ところで、クラシックハウス。そもそも建物の見た目が好きです。そして中の重厚感も好き。好きって言うより、日常の生活の中で全く縁がないような雰囲気にあこがれると言った方が正しいかも…ですけれど。
私はいつ以来かしら…と調べてみたら、7年前に友達と行ったきりでした。
記事を拝見しながら、また行ってみたいなって、気持ちがぞわぞわしました♪
さすが豆腐だけだと、コースといえども料金も割とリーズナブルで、しかも私は大の豆腐好きなので全く不満もなく美味しくいただきました。
こんな豆腐料理専門の料理屋さんは全国に案外多いんじゃなかろうかと思うのですけれど…。転勤で青森に住んでいた時も良いお店があり、行ったものでした。
って、そんなことはさておいて、今朝、貴ブログを拝見した時、「おー、きたきた !!」って、ちょっと胸がときめきました。
写真の全部がコスモスで曲が「秋桜」。
いつも楽しみにしていますが、今日はいつにもまして良い組み合わせだと感激しました。
選曲にはご苦労があるかと思いますが、無理のないようにされて、これからも私たちを楽しませてください。
私が豆腐嫌いだったら、「笹乃雪」さんに行かなかったことでしょうし、そうだと、輪王寺宮法親王のことも知らず、子規庵にも立ち寄ってみることもなかったと思います。
古いお話になりますが、そのおかげで、司馬遼太郎原作のNHK「坂の上の雲」も興味をもって観ることが出来ました。
最初から最後まで豆腐づくしでしたが、やはり、きれいにスパッと切られた冷奴が一番でした♪