2016年11月30日
ウラヂオストク発
[ロシア漁船はスケトウダラ原料利用の歩留りを上げるため肝臓を加工する]
極東最大の漁業会社のひとつ“Преображенская база тралового флота”(プレオブラジェンスカヤ・トロール船団基地)は、今年2016年11月、所属漁船РКТ-С“Капитан Демидюк”(RKT-Sタイプ“カピタン・デミデュク”)に、スケトウダラ原料利用の歩留りを上げるため、肝臓製品の製造ラインを導入したと発表した。
1日あたり5,000缶の生産能力があり、3種のアイテムを展開していくとしている。
(報告担当者 原口聖二:*Преображенская база тралового флота プレオブラジェンスカヤ・トロール船団基地。在沿海地方。冷凍トロール船12隻等が所属する極東最大級の漁業会社。近年、太平洋海洋漁業研究所チンロセンターと共同で、ホタテ、ナマコ等の養殖漁業開発に取り組んでいる。)
(関連過去情報)
2015年01月22日 日本 マーケットニュースライン
[日本水産 事業中止のインドネシア子会社をロシア企業に譲渡 約30億円の債権放棄]
日本水産はインドネシア子会社「P.T. NIPPON SUISAN INDONESIA」の全株式をロシアのPreobrazhenskaya Base of Trawling Fleet社に譲渡することを発表した。
インドネシア子会社はインドネシアでえび養殖事業を展開していたが、3期連続での最終赤字を計上するなど業績が振るわなかったことから2013年3月期で事業中止の決定がなされていた。
譲渡価格は14万2000ドル(約1700万円)で、株式異動は3月となる予定。
尚、日本水産ではインドネシア子会社の譲渡により、同社向け債権29億7100万円の債権放棄を行うことを同時に発表した。
ただし、当該債権相当額(28億7400万円)については既に過年度決算において引当金計上が行われており、この再建放棄が今期の業績に与える影響は「軽微」なものに止まる見通し。