2019年05月10日
日刊水産経済新聞【札幌】
[日本海スケソウTAC7年ぶり2万トン超 19年度 再度増枠]
北海道機船連によると、ロシアは日本海(沿海地方、西サハリン海域)における今期のスケソウ漁獲可能量(TAC)を期中増枠し、合計で2万500トンとした。
試験研究機関による資源評価で前向きな結果が出ていることや、今春の漁獲が好調に推移したことを受けた措置とされる。
ロシア・日本海のスケソウTACは2016年には6520トンにまで落ち込んだが、17年以降は資源回復がみられ、TACは3年連続で増枠。19年のTACは昨年11月にいったん1万6000トン(沿海地方1万4000トン、西サハリン2000トン)で決まったあと、最新の資源調査の結果に基づき、1万9300トン(万7300トン、2000トン)に上方修正されていた。今回は沿海地方にさらに1200トンが上積みされ、合計で12年以来、7年ぶりに2万トン台を超える格好となった。前年の18年(1万2100トン)と比べると、7割近い増加率だ。
ロシアの極東海域のスケソウTACは全体で約180万トンあり、日本海自体の比率は小さいが、資源状態には着実な回復傾向がみられ、それに応じてTACも改定されてきている。試験研究機関「ヴニロ」は、特に14年級群の資源豊度の高さを指摘している。
北海道沖の日本海でスケソウ資源を利用する沖底船漁業者の業界団体である道機船連の原口聖二常務は、今回のニュースを受けてコメントを発表。「この海域(ロシア・日本海)の資源は日本側とも往来しているとされている資源」としたうえで、「近年の(日本の)日本海のTAC設定は硬直化している。漁業者の資源管理のインセンティブのためにも、行政には資源状態に応じた弾力的なTACの設定、運用をお願いしたい」と訴えている。
日刊水産経済新聞【札幌】
[日本海スケソウTAC7年ぶり2万トン超 19年度 再度増枠]
北海道機船連によると、ロシアは日本海(沿海地方、西サハリン海域)における今期のスケソウ漁獲可能量(TAC)を期中増枠し、合計で2万500トンとした。
試験研究機関による資源評価で前向きな結果が出ていることや、今春の漁獲が好調に推移したことを受けた措置とされる。
ロシア・日本海のスケソウTACは2016年には6520トンにまで落ち込んだが、17年以降は資源回復がみられ、TACは3年連続で増枠。19年のTACは昨年11月にいったん1万6000トン(沿海地方1万4000トン、西サハリン2000トン)で決まったあと、最新の資源調査の結果に基づき、1万9300トン(万7300トン、2000トン)に上方修正されていた。今回は沿海地方にさらに1200トンが上積みされ、合計で12年以来、7年ぶりに2万トン台を超える格好となった。前年の18年(1万2100トン)と比べると、7割近い増加率だ。
ロシアの極東海域のスケソウTACは全体で約180万トンあり、日本海自体の比率は小さいが、資源状態には着実な回復傾向がみられ、それに応じてTACも改定されてきている。試験研究機関「ヴニロ」は、特に14年級群の資源豊度の高さを指摘している。
北海道沖の日本海でスケソウ資源を利用する沖底船漁業者の業界団体である道機船連の原口聖二常務は、今回のニュースを受けてコメントを発表。「この海域(ロシア・日本海)の資源は日本側とも往来しているとされている資源」としたうえで、「近年の(日本の)日本海のTAC設定は硬直化している。漁業者の資源管理のインセンティブのためにも、行政には資源状態に応じた弾力的なTACの設定、運用をお願いしたい」と訴えている。